政治講座ⅴ1284「中国はゾンビーか、もう死んでいるはず!」
中国のゴーストタウン(鬼城マンション)は十数年前から言われていた。誰が建築したのか、誰が買ったのか、誰が住んでいるのか、摩訶不思議である。誰かが損失して居るのか分からない。誰かが泣き寝入りする事態になりかねない。債務超過で本来破産なのに資金供給があるのでゾンビーのように企業活動ができるのであろう。誰かがババ抜きのババを抜くことになるのであろう。これがバイデン大統領の「時限爆弾」かもしれない。今回は中国の大手不動産の破綻についての報道記事を紹介する。
皇紀2683年8月18日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
『恒大集団』破綻では中国に58兆ドルの衝撃を与える! 中国不動産セクターの瓦解
2023.01.08
中国は「輸出」「不動産」「消費」という三つ首で経済をドライブしてきました。キングギドラのようなモンスターだったのですが、今やどの首も弱っています。
不動産セクターは国内の景気ドライブに特に重要でGDPの約25%を占めます。そのため中国共産党政府としては不動産セクターが致命的な崩壊となることは絶対に避けねばなりません。
しかし、もはや「今まさに崩れゆく崖」というのが実情。
例の中国『恒大集団』(EverGrande)ですが……2021年12月にドル建て社債の利払いが行えず、公的にデフォルトとなった状態です。
債権者と約1兆9,700億元(約38兆604億円)の債務について話し合い、2022年12月末までに返済プランを香港取引所に提出するとしていたのですが、約束は守りませんでした(『Bloomberg』報道による)。
ちなみに『恒大集団』は2022年07月末にも債務返済プランを出すことができませんした。
中国当局も放置することはできず介入。資産を売却させるなどを行いましたが、負債金額の規模が天文学的な上に、不動産景気が悪化しています。
『Bloomberg』は「『恒大集団』が破綻すれば、不動産市場はもとより、約58兆ドル(約7,660.6兆円)規模の中国の金融市場全体にも大打撃になるだろう」としています。
実際にはもう破綻してるようなものですが、『恒大集団』会長は2023年01月01日に従業員に向けて「恒大の従業員が建設を続け、販売を再開し、事業を再開する限り、最終的にはあらゆる種類の負債を返済し、リスクを解決する」とメールしたとのこと。
まるでゾンビですが、中国当局としてはまさに「影響が大きすぎて潰せない」です。
(吉田ハンチング@dcp)
中国恒大のデフォルト「目前に迫る」、海外債権者が懸念
By Reuters Staff
関係筋によると、中国の不動産大手、中国恒大集団の社債を保有する海外投資家の一部が、アジア時間8日夜から電話会議を開催し、今後の選択肢について協議する。写真は9月26日、深センにある恒大集団の本社(2021年 ロイター/Aly Song)
[上海/シンガポール/香港 8日 ロイター] - 経営危機に陥っている中国の不動産大手、中国恒大集団の社債を保有する海外投資家は、中国恒大の債務不履行(デフォルト)が近いことを懸念しており、同社からのより多くの情報と透明性を求めていると、海外投資家のアドバイザーが述べた。
中国恒大は先月、総額1億3100万ドルの利払いを実行できなかった。中国恒大からのドル建て社債の利払いに関する発表はなく、国内債権者を優先しているため、海外投資家は先月の利払いの30日間の猶予期間が終了した時点で大きな損失を被るのではないかと危惧している。
債権者グループはアドバイザーとして、投資銀行モーリスおよび法律事務所カークランド・アンド・エリスを選定。モーリスのマネジング・ディレクター、バート・グリセル氏は、海外債権者は中国恒大と「建設的に」関わることを望んでいるが、情報不足を懸念していると指摘。8日に行われた債権者との電話会談で「海外向け社債のデフォルトが目前に迫っており、短期間のうちに発生するだろう」と述べた。
また、中国恒大側との電話会議を数回行ったが「有意義な対話や情報提供」はなかったとした。
カークランド・アンド・エリスの香港事務所のリストラクチャリングパートナー、ニール・マクドナルド氏は、債権者は一段の透明性を求めており、中国恒大が株式上場規則に基づく情報開示義務を果たすことを望んでいるほか、中国恒大の一部事業の売却計画やそれで得られる資金の使途についてより多くの情報を求めているとした。
中国恒大はロイターのコメント要請に応じていない。来週には約1億5000万ドルの海外債権者への利払い期日を迎える。
モーリスとカークランド・アンド・エリスは現在、中国恒大の50億ドル相当の海外向け社債を保有している債権者を代表しているという。
関係筋によると、中国恒大のドル建て社債の社債管理会社であるシティは、法律事務所のメイヤー・ブラウンを法律顧問に起用した。両社はコメントを控えている。
中国恒大、債務再編なら債券保有者に大きな損失⁉果して世界中にいる債権者は結束できるのか
2021/09/21 2:30
中国の不動産開発大手、中国恒大集団の債務再編が現実味を帯びつつある。中国で最大級となる債務再編の足音が近づく中、債券保有者らは自分たちの利益を代弁してくれるプロの支援確保を急いでいる。
中国恒大の発行済みドル建て債13本のうち1本は、世界で最も広く取引されている銘柄の一つとされる。恒大債の多様な保有者は世界に広がっており、債権団として組織化するのも困難を極めそうだ。
事情に詳しい関係者によると、法律事務所のアドルショー・ゴダードは190億ドル(約2兆1000億円)規模のドル建て債の保有者の一部と接触し、返済について中国恒大と交渉する債権者委員会の設立を準備している。アドルショー・ゴダードに17日コメントを求めたが返答はない。
一部の債券保有者はカークランド・アンド・エリスとモーリスをそれぞれ法務および財務アドバイザーとして起用したと別の関係者らが述べている。両社もコメントを求める電話と電子メールに応答していない。
債権者らがそれぞれに助言会社を起用し、ドル建て債保有者の中で複数のグループが生まれている。保有している債券のトランシェや年限、弁済順位によってグループ間で競合が生じる可能性もある。
中国恒大は20日が銀行ローンの利払い日となっているが、支払いは行われないと中国政府が主力銀行に伝えている。同じ週内にそのほか、ドル建て債と本土債の利払い期日を控えている。
中国恒大の本土不動産部門、16日の全社債取引を停止
中国恒大は今月20日期限の利払いせず-中国政府が銀行に伝える
交銀国際のフィリップ・ツェ氏が中国恒大と中国不動産市場への影響について語る(出典:ブルームバーグ)
中国、「リーマン危機」再発防げるか-恒大巡る悪夢のシナリオ検証
中国恒大、破綻でもリーマンショックにならず-環球時報編集長
中国恒大の負債の規模と多層的構造、さらに社会的影響を踏まえると、債務再編となった場合は複雑なものになるだろうと、ブルームバーグ・インテリジェンスのクレジットアナリスト、ダニエル・ファン氏は指摘する。「住宅購入者と理財商品(資産運用商品)投資家への返済、建設業者と納入業者への支払い」が最初になり、その後にローンや債券など通常の債務が来るだろうと述べた。
ドル建て債の大きな部分を投資信託とプライベートバンクが保有していることから、オフショア債権者らの組織化は難航するだろうとも指摘した。
中国企業の債券保有者が組織化に成功した例もある。北大方正集団債ではうまくいったが、これが資金回収に役立つかどうかはまだ分からない。中国で誕生したばかりのディストレスト債市場では欧米に比べこうした事例は少ない。
原題:Evergrande Bondholders Race to Organize as Debt Crunch Looms、An Evergrande Restructuring Would Prompt Bondholder Jostling、Evergrande Bondholders Chose Kirkland, Moelis as Advisers: Reorg(抜粋)
(法律事務所についてやアナリストのコメントを追加します)
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著者:Rebecca Choong Wilkins
習政権ひた隠し…中国最大級ファンド信用問題の衝撃
2023/8/14 19:51田村 秀男
中国の住宅着工の前年比増減率
香港メディアは14日、中国の信託大手、中融国際信託の顧客企業の一部が、期限を迎えた信託商品の支払いが滞っていることを明らかにしたと報じた。中融国際信託の親会社、中植企業集団は、中国最大級の投資ファンドである。中国では非銀行系金融機関(ノンバンク)系が総融資量の4割近くを占めているだけに、中植の信用問題を早期に収拾できなければ、中国金融界は根底から揺らぎかねない。
中国の金融は銀行系と中植のようなノンバンク系に分かれる。6月末の総融資残高は銀行系が230兆元(約4600兆円)、ノンバンク系が134兆元(2680兆円)で、先進国に比べてノンバンク系の比重が圧倒的に高い。中国の国内総生産(GDP)は2022年で121兆元(約2420兆円)と日本の4・2倍だが、ノンバンク系がGDPの増額分を上回る規模の新規融資を担ってきた。
参考文献・参考資料
『恒大集団』破綻では中国に58兆ドルの衝撃を与える! 中国不動産セクターの瓦解 – 『Money1』
中国恒大のデフォルト「目前に迫る」、海外債権者が懸念 | Reuters
中国恒大、債務再編なら債券保有者に大きな損失⁉ 果して世界中にいる債権者は結束できるのか | ブルームバーグ | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)
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