政治講座ⅴ578「トランプ氏の活躍と期待」
まだ、4州で判明しないようである。
「骨子」
ジョージア州の上院選決選投票は来月6日に行われる。
同州で未集計の票は1万票を切っており、両候補とも50%以上の得票は見込めないという。そのため、州法の規定により、決選選挙が実施されることになる。上院選は、ジョージア、アリゾナ、ネヴァダ、アラスカの4州で当選確実の候補が出ていない。アラスカ州は共和党候補2人の争いとなっており、共和党が議席を取ることが決定的。
皇紀2682年11月10日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
【米中間選挙】 上院はジョージア州で決選投票へ バイデン氏、民主党の健闘を称賛
BBC News 2022/11/10 10:59
米中間選挙は投開票翌日の9日、ジョージア州の上院選で来月上旬に決選投票が実施されることが発表された。上院を与野党どちらが握るかは、同州など残る3州の結果にかかっているが、いずれも確定までは時間がかかる見通し。下院は野党・共和党が主導権を取り戻す情勢となっている。ジョー・バイデン大統領は同日演説し、民主党が大健闘したとした。
これまでの集計の結果、上下両院とも、与野党のどちらが多数派となるのかはまだ判明していない。上院の新たな勢力図が固まるにはまだ数日、場合によっては数週間かかる。
今回の選挙では、インフレによる生活費の高騰、経済、人工妊娠中絶の権利などが主な争点となった。下院は全435議席が改選され、上院は定数100のうち35議席が改選となる。多くの州で知事選なども実施された。
ジョージア州の上院選決選投票は来月6日に行われる。今回自身も再選されたブラッド・ラッフェンスパーガー州務長官が発表した。
同州では、共和党のハーシェル・ウォーカー候補が得票率48%超、民主党のラファエル・ワーノック候補が49%で、接戦となっている。
ラッフェンスパーガー氏によると、同州で未集計の票は1万票を切っており、両候補とも50%以上の得票は見込めないという。そのため、州法の規定により、決選選挙が実施されることになる。
ラッフェンスパーガー氏は、「有権者にはもう一度だけ投票に来てもらいたい」と述べ、すでに決選投票の準備を始めていると付け加えた。
上院の行方を決める3州
上院選は、ジョージア、アリゾナ、ネヴァダ、アラスカの4州で当選確実の候補が出ていない。
ただ、アラスカ州は共和党候補2人の争いとなっており、同党が議席を取ることが決定的となっている。
そのため、残る3州のうち2州以上で勝った党が、上院の主導権を握る維持することになる。
ジョージア州は前述のとおり、来月上旬の決選投票実施が決まっている。
ネヴァダ州は、民主党現職のキャサリン・コルテス・マスト上院議員と、共和党のアダム・ラクソルト候補の間で接戦となっている。BBCが提携する米CBSは、互角の争いだとしている。同州では12日までに到着する郵便投票も集計の対象になる。
アリゾナ州では、民主党現職のマーク・ケリー上院議員が、共和党のブレイク・マスターズ候補をリードしている。同州でもまだ集計作業が続いている。
ペンシルヴェニアで民主党が重要な勝利
共和党現職の引退を受けて行われたペンシルヴェニア州の上院選では、民主党のジョン・フェターマン候補が、共和党のメフメト・オズ候補を破り、共和党から議席を奪った。民主党にとっては大きな勝利となった。
身長約2メートルで入れ墨をしたフェターマン氏は、ハーヴァード大学を出て小さな町の首長を務めてきた。今年5月に脳梗塞を患ったため、その健康状態が論点のひとつになっていた。
対するオズ氏はテレビ司会者も務める医師で、ドナルド・トランプ前大統領の支持を受けていた。10月の候補討論会では、人工中絶について「連邦政府は介入すべきではない」とした上で、「女性と医師と地元の政治指導者が、最善の考えをもとに州が独自に決められるよう、民主主義に託すべきだ」と回答。これが大いに注目され、中絶権支持者から非難されていた。
同州で引退することになったパット・トゥーミー上院議員(共和党)は、昨年1月の連邦議会襲撃に関してドナルド・トランプ前大統領の弾劾に賛成した共和党議員7人の1人。
大票田ペンシルヴェニア州では、大統領選の管理に大きな影響力を持つ知事のポストも、民主党が維持。大統領の選挙人の認定などで決定権を持つ州議会も、民主党が12年ぶりに奪還する勢いとなっている。
「赤い波は来なかった」とバイデン氏
バイデン大統領は9日、中間選挙のこれまでの結果を受けて演説をした。
バイデン氏は「近年、民主主義が試されてきたが、米国民は投票によって意見を表明した」とし、「民主主義にとって良い日だ」と今回の選挙をたたえた。
また、民主党は大健闘し、事前に予想されていた「赤い波」(共和党による上下両院圧勝)は起こらなかったと指摘。「アメリカ国民は声を上げ、民主主義こそ私たちの真価だと改めて証明した」と述べた。
アメリカでは、大統領選挙後の中間選挙では現職大統領の政党が大きく敗れることが多い。これを念頭にバイデン氏は、現職大統領の政党として平均的に予想されているより、民主党の下院での議席減は少なかったと主張した。
新型コロナウイルスのパンデミックからの復興、インフラの再建、インフレ対策などのこれまでの取り組みを強調し、「私たちはまだ始まったばかりだ」と大統領は力説した。
共和党との協力については、バイデン氏は「良い考えは受け付ける」と述べた。
しかし、富裕層への減税など、労働者層に不利になると考えられる法案は支持しないと明言。「年収4万ドル以下の人は、連邦税が上がることはない」とした。
また、高齢者の医療保険制度メディケアや社会保障を削減するような政策変更も支持しないと述べた。
共和党が下院を握った場合の議長を狙っているとされるケヴィン・マカーシー議員については、バイデン氏はあまり付き合いがないと説明。しかし、9日午後に話をする予定だとした。
トランプ氏は「大勝利」
トランプ前大統領は9日、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で発信。
「昨日の選挙は、ある意味ではやや期待外れだったが、個人的には非常に大きな勝利だった。全体で219勝16敗。これ以上の結果を誰が出しただろう」とした。
BBCはこの数字を検証できていない。トランプ氏は今回の選挙で、候補者174人を正式に支持した。当選した候補もいるが、落選した人もいる。
中絶の問題が影響か
中間選挙では大統領の政党が不利になるのが通例だ。バイデン氏は処方せん薬の価格を下げ、クリーンエネルギーを拡大し、インフラを刷新したが、過去40年間で最悪のインフレの中で、支持率は大打撃を受けている。
しかし、共和党も人工妊娠中絶をめぐって、政治的な弱みを抱えていた。保守派が支配する連邦最高裁は今年、中絶について米憲法が定めていた権利を後退させた。
ヴァーモント、カリフォルニア、ミシガンの各州では8日、中絶をめぐる投票の結果、州憲法に中絶の権利を明記することが決まった。ケンタッキー州では、中絶の権利はないとする州憲法修正案が否決された。ただ、中絶をほぼ全面的に禁止している同州の現行法が自動的に覆されるわけではない。
トランプ氏が共和党の苦戦に「激怒」 米CNN報道
毎日新聞 2022/11/10 01:0
米CNNは9日、共和党のトランプ前大統領が中間選挙(8日投票)での共和党の苦戦ぶりに「激怒している」と報じた。共和党は連邦下院の過半数奪還が濃厚だとみられ、党内にはイメージカラーにちなんで「レッドウエーブ(赤い波)」と呼ばれる圧勝劇への期待感があった。しかし、民主党が接戦に持ち込む選挙区が多く、一夜明けた9日朝になっても勝利が確定しない状況に不満を募らせているようだ。
CNNはトランプ氏の顧問の話として「トランプ氏が共和党候補の結果に失望し、誰彼となく怒鳴りつけている」と伝えた。15日に予想される2024年の大統領選への出馬表明に関して、トランプ氏の顧問は「表明を遅らせるのは屈辱的すぎる」と述べたが、「現時点では不確定要素が多すぎる」とも語ったという。
トランプ氏は9日未明、自身のソーシャルメディアで、支援した候補が「174勝9敗だ」と自賛していた。しかし、下院選で「レッドウエーブ」は起きず、トランプ派の候補が競り負けた例もある。
上院選では、中西部オハイオ州や南部ノースカロライナ州でトランプ派が当選したが、激戦区と目された東部ペンシルベニア州では医師のオズ氏が競り負けた。南部ジョージア、西部アリゾナ、ネバダの各州で、民主党の現職とトランプ派の新人が競り合っており、共和党の過半数奪還はトランプ派の戦いぶりにかかっている。【ワシントン秋山信一】
米中間選挙、勝敗決まらぬ異例の展開 上院は12月持ち越しも
毎日新聞 2022/11/10 11:07
米中間選挙は投票日から一夜明けた9日も開票作業が続き、連邦上院選は接戦が続いている。共和党は下院選での「勝利」を宣言したが、獲得議席は過半数ラインには至っておらず、投票日から1日たっても上下両院の勝敗が正式に決まらない異例の展開となっている。
米CNNテレビによると、日本時間10日午前8時半現在、上院(定数100、改選35)の獲得議席数は非改選を含めて民主党系48、共和党49となっている。南部ジョージア州では得票率が50%以上になった候補がおらず、上位2人による12月6日の決選投票にもつれこんだ。西部アリゾナ、ネバダ両州では民主党の現職と共和党のトランプ前大統領派の候補による接戦が続いている。両州で民主、共和両党が1議席ずつ取れば、上院選の勝敗決定は12月まで持ち越されることになる。
下院(定数435、全議席改選)では日本時間10日午前8時半現在、共和党が206議席、民主党が187議席を獲得した。共和党下院トップのマッカーシー院内総務は9日未明に「勝利」を宣言し、下院議長就任への支持を取り付けるために党内の調整に入った。だが、民主党は敗北を認めておらず、バイデン大統領も9日の記者会見で「メディアや評論家が予想していた巨大な赤い波(赤は共和党のシンボルカラー)は起きなかった」として、「僅差になる」と述べるにとどめた。
ただ、バイデン氏は共和党が下院多数派を奪還することも見越して、9日夜にマッカーシー氏らと協議する考えを示した。【ワシントン秋山信一】
トランプ氏、「15日の重大発表」に変更なし 大統領選出馬表明か
朝日新聞社 2022/11/10 09:41
トランプ前大統領は米FOXニュースのインタビューに応じ、選挙戦について「我々はとてつもない成功を収めた」と語った。投開票前日の7日夜に「15日に重大な発表をする」と宣言した予定についても、変更はないと強調した。この発表の際に次期大統選への出馬を表明するとみられている。
トランプ氏は推薦した200人以上の候補者のうち、216人の候補が勝利し、19人が敗れたと分析したうえで、「これはすごい打率だ」「彼らを誇りに思う」と評価した。選挙結果に対して激怒したという一部報道については「フェイクニュースで、正反対だ」と語った。
接戦州の投票所4分の1で機械に不具合…トランプ氏「やつらは選挙を盗もうとしている」
2022/11/09 21:56
【ワシントン=淵上隆悠】米中間選挙では、上院選が接戦となった州で投票を巡るトラブルがあった。
米メディアによると、アリゾナ州マリコパ郡では、投票所223か所の約4分の1で、投票用紙に選挙区名などを印字する機械に不具合が起きた。選挙管理当局は、有権者に他の投票所へ行くよう促すなど対応に追われた。
同州では、トランプ前大統領が敗れた2020年大統領選の後、共和党が再集計を求めて徹底抗戦した。今回のトラブルを巡っても、トランプ氏が選挙不正を疑い、SNSで「やつらは選挙を盗もうとしている」と訴えた。
ジョージア州では、約1000票分の郵便投票について、受付期限を14日まで延長することになった。コブ郡で投票用紙が有権者に直前まで送られていなかったケースがあったためで、投開票日の8日の消印があれば有効にするという。
上下両院とも大勢判明まで時間、郵便投票増加・接戦の多さが原因…全て確定まで1週間以上か
2022/11/09 21:06
【ワシントン=冨山優介】今回の米中間選挙では、上下両院ともに大勢の判明に時間がかかる事態となった。確認に時間を要する郵便投票が増えていることや、接戦選挙区が多いことが影響している。
米フロリダ大の研究者による8日時点の集計で、期日前投票と郵便投票の利用者は約4590万人で、4年前の中間選挙に比べて2割近く増えている。このうち、自宅から投票用紙を郵送する郵便投票は、封筒の開封や本人確認などで手間がかかる。開票日以降に届いても有効とする州もある。
また、一部の州では得票差が僅差の場合は再集計を行うルールがあるため、接戦選挙区が多い場合には勝敗を確定するまでにさらに時間を要する。
米紙ワシントン・ポストは、こうした理由に人為的なミスなどの要因も加わり、上下両院と知事選、各州議会選の結果が全て判明するまでには1週間以上かかる可能性を指摘している。
参考文献・参考資料
【米中間選挙】 上院はジョージア州で決選投票へ バイデン氏、民主党の健闘を称賛 (msn.com)
トランプ氏が共和党の苦戦に「激怒」 米CNN報道 (msn.com)
米中間選挙、勝敗決まらぬ異例の展開 上院は12月持ち越しも (msn.com)
トランプ氏、「15日の重大発表」に変更なし 大統領選出馬表明か (msn.com)
接戦州の投票所4分の1で機械に不具合…トランプ氏「やつらは選挙を盗もうとしている」 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)
上下両院とも大勢判明まで時間、郵便投票増加・接戦の多さが原因…全て確定まで1週間以上か : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)
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