政治講座ⅴ1136「抗議デモと非難で混乱するロシアの戦況」
魅力のないロシアから逃げ出す優秀な人材が流出している。まるで北朝鮮みたいになってきた。両者とも同じ穴のムジナだから国民も逃げ出すのであろう。
広大な領土と豊富な天然資源がありながら、GDPは韓国より低いのはなぜであろうか。やはり、旧ソ連の体制の名残で、働いても働かなくとも平等に分配される収入に慣れて、労働意欲が減退しているのであろうか。旧ソ連が崩壊して、資本主義・民主主義に移行してから30年経つが、ウクライナ侵攻で経済制裁により益々経済が弱ってきているようである。国民にも不満は蓄積してきているようである。今回は報道記事を紹介する。「日本に生まれてきてよかった」と記事を書きながら痛感している吾輩なのである。
皇紀2683年6月6日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
ロシア各地で抗議デモ、拘束者も 獄中のナワリヌイ氏が呼びかけ
共同通信社 によるストーリー •
ロシアのプーチン政権と対立して刑務所で服役中の反政府活動家ナワリヌイ氏の呼びかけに応じて4日、ロシア各地で同氏解放を求め、ウクライナ侵攻を続ける政権に抗議するデモが行われ、拘束者が出た。ウクライナ侵攻開始後、異例の抗議だが、当局は締め付けを強めており、どこまで広がるかは見通せない。
4日はナワリヌイ氏の47歳の誕生日に当たる。抗議は時間帯の早い極東から順次実施。人権団体「OVDインフォ」によると極東ハバロフスクで2人が拘束された。ウラジオストクでは中心部の広場で警察官多数が厳戒態勢を敷き、抗議行動を防いだ。モスクワなど大都市の動きが注目される。
OVDインフォによると、昨年2月の侵攻後に反戦姿勢を理由に拘束された人は2万人弱に達する。昨年9月にプーチン大統領が部分動員令を発表した直後に各地で抗議運動が起きたが、多数が拘束されて抑え込まれた。
ナワリヌイ氏は2020年に国内で毒殺未遂に遭い、療養先のドイツから21年に帰国し逮捕され、過去の経済事件に関連し実刑判決を受けて収監された。
ロシア各地で抗議、拘束者も
共同通信社 によるストーリー • 3 時間前
ロシアのプーチン政権と対立して刑務所で服役中の反政府活動家ナワリヌイ氏の呼びかけに応じて4日、ロシア各地で同氏解放を求め、ウクライナ侵攻を続ける政権に抗議するデモが行われ、拘束者が出た。ウクライナ侵攻開始後、異例の抗議だが、当局は締め付けを強めており、どこまで広がるかは見通せない。
ロシア軍、ワグネル部隊に対し爆弾仕掛ける=プリゴジン氏
Reuters によるストーリー • 昨日 6:02
[2日 ロイター] - ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏は2日、ロシア軍がワグネル部隊に対し爆発物を仕掛けたと非難した。
プリゴジン氏はメッセージアプリ「テレグラム」に対し、同氏の隊員が、ロシア国防省当局者が後方地域に数百個の対戦車地雷を含む様々な爆発物を仕掛けた場所を数十カ所発見したと述べた。なぜ仕掛けたのかという質問に対し、職員は上官の命令だと答えたという。
プリゴジン氏によると、仕掛けられた場所は後方地域であるため、敵に向けた爆弾ではなかった。つまり、これらはワグネルの先頭部隊を迎え撃つためのものであったと考えられる。ただ、いずれも爆発せず、けが人も出なかったという。
その上でプリゴジン氏は「これは公開むち打ち刑のようなものだったと推測している」とした。
【解説】ロシア軍と民間軍事会社ワグネル 確執が深刻化
2023年5月17日 18時14分
ウクライナの激戦地バフムト周辺では、ロシア軍と民間軍事会社、ワグネルとの確執が深刻化しています。そうした中でプーチン大統領はどう考えているのか。石川一洋専門解説委員に聞きました。
バフムトをめぐる戦況は
(石川さん)
東部の要衝バフムトは、ロシア軍が去年の秋からじわじわと支配地域を広げていました。
バフムトの都市部はここ、民間軍事会社ワグネルが制圧の主力となっていました。
しかし先週バフムト周辺のロシア軍に対してウクライナ側が反撃に出て、ロシア軍が一部撤退に追い込まれました。
ロシア軍も現場指揮官の大佐二人が戦死したことを認めています。
ロシアの軍事専門サイトルィバリによればバフムトの北東部でウクライナ軍がロシア軍の陣地を攻撃し、地域を奪還したとしています。
またワグネルの発表した戦況地図ですとウクライナ軍が南部でも一部地域を奪還しています。
こうした中、バフムト周辺の状況について国防省とワグネルの対立が深まっています。
ロシア国防省コナシェンコフ報道官
「ロシア軍はより優位な状況を作るために部隊を転戦した」
ワグネル・プリゴジン代表
「国防省の報道官は、ウソをついている。無断で撤退すれば反逆罪だというが、ロシア軍指導部こそが反逆罪ではないか」
プリゴジン氏は、ショイグ国防相やゲラシモフ参謀総長を呼び捨てで弾薬不足を非難するなど、軍の統制を乱す行為を続けています。
ロシアの軍事専門記者などがワグネル支持の発信を続けロシア軍の権威が低下しています。
最高司令官のプーチン大統領は どのような立場を?
(石川さん)
プリゴジン氏に対して、もしも戦線を勝手に離脱したら反逆罪に問うと警告したようです。しかし軍指導部への批判は黙認しています。都市部の制圧というもっとも困難で犠牲を伴う作戦をワグネルに依存しているからです。
ワグネルは中東やアフリカなどで都市部での戦闘経験が豊富で、囚人を動員し犠牲を厭わない残酷な非人道的な戦術でバフムトなど都市部の制圧を担ってきました。最高司令官のプーチン大統領もワグネル依存を許容しました。プリゴジン氏は軍指導部とともに財閥など富裕層やエリートを裏切り者を意味する「第五列」として批判し、極右の支持層のはけ口という政治的な役割も果たしており、プーチン大統領はそれも許容しています。
ただ軍事力を持ったワグネルのプリゴジン氏に政治的な動きを許すことはプーチン体制の脅威になりかねないという懸念も体制内部では深まっています。
政治情報センター ムーヒン所長
「ワグネル指導部の政治的な動きは許しがたい 国の政治指導部の力を弱めている」
プリゴジン氏がウクライナ軍の情報機関と接触の報道も
このワグネルをめぐってはアメリカの新聞ワシントンポストが、プリゴジン氏がウクライナ軍の情報機関と接触し、ウクライナがバフムトから撤退するのを条件にロシア軍の位置情報を教えるという取引を持ち掛けていたと報じられました。どう見ますか?。
(石川さん)
取引の情報が事実かどうかは確認できません。
ただこれまでもプリゴジン氏はウクライナ側と独自に交渉し捕虜の交換はしています。
お互いに偽情報工作を含めて接触があった可能性はあります。
ウクライナから見ればロシア軍の指揮統制の乱れは、反転攻勢に利用できないのかどうか、慎重に分析を進めているでしょう。
ただプリゴジン氏が弾薬不足という軍非難は、軍内部での主導権争いのために利用している側面があり、額面通りには受け取っていないでしょう。
ウクライナ軍がバフムトで局地的な反撃を試みて、ロシア軍を一部撤退に追い込んだのは、軍事的な意味とともに、ロシア側の足並みの乱れを確かめようという軍事偵察の意味もあるかもしれません。
ロシア国内で奇妙な事件が続いているが背景は?
一方、ロシア国内では民族主義の作家への暗殺未遂や国境付近で戦闘攻撃機や軍用ヘリがほぼ同時に4機墜落するなど奇妙な事件が続いていますが、この背景はどう見ていますか?
(石川さん)。
国境付近での墜落については、軍は原因を発表していません。
ただプリゴジン氏はウクライナ側の攻撃ではなく、ロシアの防空システムが誤って撃墜したのではと示唆しています。
テロでは今月には軍事侵攻を積極的に支持してきた現代作家プリレーピン氏への暗殺未遂事件が起きました。
去年8月、プーチンの頭脳といわれる思想家ドゥーギン氏の娘のドゥーギナ氏が爆殺、そして4月にはドンバス出身の軍事ブロガー・タタルスキーことフォミン氏も爆殺されました。いずれもロシア民族主義の強硬派です。
ドゥーギン氏を含めて三人ともプリゴジン氏と国防省の対立ではプリゴジン氏の立場を支持していました。
ロシアの捜査当局は事件の背後にはウクライナの治安当局がいると断定していますが、ウクライナにとって何の利益があるのか疑問もあります。
強硬派を狙ったテロには、何者かがロシアのプーチン体制内部の亀裂を深めるという政治的な思惑があるのかもしれません。
プーチン大統領はプリゴジン氏をいわば子飼いとして操り、来年3月の大統領選挙に向けてプリゴジン氏を利用しているつもりでしょう。
極右支持層の中にはプリゴジン氏を大統領に推そうという動きも出ており、プリゴジン氏の独断専行を野放しにしていきますと、プーチン体制にとって危険な存在になるかもしれません。
「プーチン政権から解放を」ロシア人組織がロシア攻撃、指導者が語る
朝日新聞社 によるストーリー • 3 時間前
■ロシア領内を攻撃「自由ロシア軍団」
5月22日にロシア南部ベルゴロド州であった攻撃への関与を主張する、ロシア人の軍事組織「自由ロシア軍団」の幹部イリヤ・ポノマリョフ氏(47)が朝日新聞のオンライン取材に応じた。ポノマリョフ氏は、5月22日のロシア領内への攻撃を「ロシアの領土を(プーチン政権から)解放するためだった」などと主張した。
ポノマリョフ氏はロシアの元下院議員。2014年3月にロシアがウクライナ南部クリミア半島を併合した際、下院で関連法案に唯一の反対票を投じた。その後事実上の亡命を迫られ、16年からウクライナで事実上の亡命生活を送っている。プーチン政権の打倒をめざし、ウクライナを拠点とする自由ロシア軍団の政治的指導者ともされる。
ポノマリョフ氏によると、軍団のメンバーにウクライナ人はいないという。多くは降伏したロシア兵や反プーチン政権の政治活動家らで、ほかにも数人のベラルーシ人やジョージア人がいるという。
ロシア国内では、ウクライナとの国境付近で爆発や砲撃が相次いでいる。5月22日のベルゴロド州への攻撃は自由ロシア軍団が関与を主張。その後、ロシア国防省は「破壊工作員」を壊滅させたとした。ポノマリョフ氏は攻撃を実施したことは認めたうえで、作戦内容の詳細は明かさなかったが、いまもロシア領内で軍団のメンバーが活動していることを示唆した。
ポノマリョフ氏は、活動を続ける理由を「ロシアの政権を変えるための道筋をつくるためだ」と強調。「この戦争はモスクワでしか終わらせることができない」と語った。(ロンドン=杉山正)
ワグネルの撤退阻止か…プリゴジン氏が主張「ロシア国防省が撤退ルートに地雷を設置」
テレ朝news によるストーリー •
2階建ての住宅は崩壊し、がれきの山になっています。
ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州で3日、ロシア軍のミサイルが住宅に着弾し、2歳の女の子が死亡、子ども5人を含む22人が負傷しました。
ウクライナ ベレシチュク副首相:「子ども1人が死亡し、子ども5人が負傷し、病院で治療を受けている。死亡した2歳の女の子の母親は、集中治療室に入っている。夫の悲劇を想像してみてください」
■プリゴジン氏 「上」ロシアの指導部を批判か
一方、激戦地のバフムトでは、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の部隊の撤退が加速。創設者のプリゴジン氏は、SNSでロシア国防省の関係者がワグネルの戦闘員の撤退ルートに地雷を設置したと主張しています。
プリゴジン氏のSNSから:「なぜ、そんなことをしたのかと問われれば、彼らは指を上に向ける」
「上」が何を指しているのか具体的な言及はありませんでしたが、ロシアの指導部を批判しているとみられます。
(「グッド!モーニング」2023年6月5日放送分より)
参考文献・参考資料
ロシア各地で抗議デモ、拘束者も 獄中のナワリヌイ氏が呼びかけ (msn.com)
ロシア軍、ワグネル部隊に対し爆弾仕掛ける=プリゴジン氏 (msn.com)
ロシア軍と民間軍事会社ワグネル 確執が深刻化 激戦地バフムト情勢 | NHK | ウクライナ情勢
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