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政治(経済)講座ⅴ1382「歴史から学ばない中国共産党」
旧ソ連はなぜ崩壊したか。費用対効果・コスパを考えないなどの経済観念に乏しいからであろう。自分が汗水流して働いたお金でないから、借金してその資金を収益性の無いものに浪費するためである。イベントが終われば借金と収益性に乏しい無用の長物の建造物だけが残るのである。後世の国民はその借金に苦しむのである。そのイベントは「一夜の夢」で眼が覚めたら債権者に追い立てられ、そして、債務不履行(デフォルト)となるのである。収入以上の支出は破綻することが小学生でもわかる算数の世界である。
米ソの冷戦で西側諸国は米国の経済開放の恩恵を受けたが、米国もたびたび財政不足・貿易の大幅赤字などの危機を助けたのがG7の面子である。リーマンショック時に大型インフラ整備をして世界経済の回復に貢献した。その後に世界の工場とか世界2位GDPとおだてられて、費用対効果を考えないGDPの実績を目的にする収益性のない無駄なマンション(鬼城マンション)を作り出したのである。一時的な景気浮上の刺激策にはなるが、その後に借金(負債)に苛まれることになるのである。今回は、そのような無用な長物を作るという報道記事を紹介する。
皇紀2683年9月23日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
中国経済が低迷する中、豪華極まりない杭州アジア大会に国内で批判―仏メディア
Record China によるストーリー •7 分
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仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は22日、中国で開催される杭州アジア大会の豪華絢爛(けんらん)さに疑問の声が上がっていると報じた。
第19回アジア競技大会(アジア大会)は中国・杭州市で23日に開幕する。開会式には習近平(シー・ジンピン)国家主席も出席する予定だ。しかし記事は、「政府が巨額を投じて競技場を建設したことは、暗雲立ち込める中国経済とは明らかに対照的で、市民からは批判の声が上がっている」と報じた。
記事は、中国メディアが今大会について「規模が史上最大」「種目が最多」などと誇らしげに報じていることに触れた上で、「メディアに掲載された競技場やトレーニング場の写真を見るとまさに『豪華さを極めている』と言える」と評した。
ロイターによると、中国当局はまだ正式な数字を発表していないが、杭州市政府が公開している資料から2020年までに交通インフラ、会場、宿泊施設などの建設にすでにおよそ300億ドル(約4兆4000億円)が投じられているという。
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一方、中国メディアの中国新聞網によると、著名なサッカー評論家でメディア企業の創業者である彦強(イエン・チアン)氏は「3年間のコロナ流行後、中国の経済、社会の雰囲気、自信は低下した。杭州にとってアジア大会は金のかかるプロジェクトにすぎず、庶民の関心は自分の生活にある」と述べた。
杭州市在住の女性・江(ジアン)さんは、「アジア大会に使うお金を庶民や若い人に使ってくれたらよかったのに。今は仕事を探すのも大変。倒産した企業もあるし、若者は生活していくのが大変」と語ったという。
RFIの記事は、「批判する人たちは政府が巨費を惜しまず、外部の人々から喝采を浴びようとするのはあくまで指導部の成果のためだと考えている」と報じている。(翻訳・編集/北田)
参考文献・参考資料
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