光粒子(電磁波)の「chain理論」 副題 「量子entanglement(量子もつれ)」
光は摩訶不思議なものです。光に恩恵を受けています。可視光を超える電磁波(放射線)の害も科学の力で有益なものに活用してきました。先人の英知の恩恵には敬服と感謝でいっぱいです。それは科学理論と技術力の賜物です。
この『光粒子(電磁波)のchain理論』は実験事象(量子もつれ)を考察して、独自の着眼で推論(仮説)をたてました。ぜひお読みください。
2020.9.19 さいたま市桜区にて執筆
理論物理研究者 田村 司
目次
はじめに
1、世界の量子技術をめぐる現状
2、量子エンタングルメント(量子もつれ)
3、量子コンピュータの量子ビット
4、電磁波からみた光粒子の伝播
5.光の伝播方向の新解釈
6、結論としての「チェーン理論」
7、蛇足
8、おわりに
9、参考文献
はじめに
宇宙から量子の世界を文献で垣間見て、宗教の「万物は流転する」のように思う。
超ひも理論、くりこみ理論、ゲージ理論は浅学菲才の著者には難しすぎて、なじまないので、電場と磁場の相互作用に関する基礎知識で量子エンタングルメント(量子もつれ)を考察する。
「光子」はゲージ粒子とも言われて、物質粒子の間に働く力を伝える粒子であると言われている、それは、電場・磁場の作り出す光子は見方を変えるとゲージ粒子ともとれる。
今回の命題の量子エンタングルメント(量子もつれ)は光の偏光の現象から問題提起されたものです。
それは、「一つの光が二つに分光された後の偏光装置を経過した検出器A)と偏光装置のない光にも検出器Bに同方向の偏光が検出された」ことで、量子エンタングルメント(量子もつれ)といわれている。
認知バイアス、確証バイアスを取り除いて検証する良い機会でもある。
その原因・根拠となるべき理論の仮説をたてました。
1、世界の量子技術をめぐる現状
「米中 量子革命を主導 論文数は中国が米国を抜く
世代計算機の量子コンピューターをはじめとする量子技術を巡り、世界の覇権争いが激しくなってきた。国の基礎研究力を示す論文数では中国が米国を抜いてトップに立つ。半導体技術が支えたデジタル社会に次ぎ、量子技術が21世紀の革新をけん引する可能性が強まっている。新たな時代の勢力図は産業競争力や安全保障にも影響を与える。日本は対応が遅れ、脱落の懸念がある。」(日本経済新 2020.9.19)
その中で量子テレポーテーションが検討されている。それは量子状態を伝送する。そのような技術開発である。そして量子状態を伝送するということは、波動関数を伝送することでもあり、この波動関数を規定するには共役物理量の同時確定が必要である。量子エンタングルメントは量子コンピューターの核心部分であることから、量子テレポーテーションの研究は量子コンピューターの研究であるとも言える。また二つの量子エンタングルメント(量子もつれ)した光子の場合の相関の現象(偏光現象)の研究でもある。
2.量子エンタングルメント(量子もつれ)
量子エンタングルメントとは、離れた系の量子力学的な相関である。
量子の世界では二つの粒子が離れても繋がった関係にあることがある。
エンタングルした二つの光子では片方の特徴が決まるともう一方もそれに応じて決まる。
例えばエンタングルした二つの光子が遙か遠方に離れても一方の偏光方向を測定するともう一方の偏光方向も同時に決まってしまう。
つまり離れていても繋がっているとしか考えざるを得ない事象である。
これを量子エンタングルメント(量子もつれ)と言われている。
いろいろな定義があって理論上の統一を見ていないが、著者は表題にある「光粒子(電磁波)のchain理論」を提唱する。
3.量子コンピュータの量子ビットの検討
現在のコンピュータの原理は2進法で構成されている。「0」か「1」で表現されるものを配列して、定義や理論回路ができている。その最小表現できる素材としては今候補に挙がっている物は次の通りである。
⑴、光子の偏光、・・・今回の論文命題です。
⑵、超電導回路、
⑶、イオンのエネルギー状態(準位)、
⑷、電子のスピン(量子ドット)
⑸、原子核のスピン、
⑹、物質の「トポロジー」の性質利用」
「最大にエンタングルした状態にある2量子ビットについて、
・一方の量子ビットが測定されると他方はそれに応じた状態に変化している。
・一方の量子ビットの状態は、他方の量子ビットの状態と無関係に変化することはない。
・情報が高速を超えて移動することはなく、相対論に抵触しない。」(根本・池谷p176)
これらが世界で注目され新しい技術革新に繋がる「量子革命」といわれる所以である。
4、電磁波からみた光粒子の伝播
「1834年レンツは何らかの原因で誘導電流が流れると、誘導電流を妨げる方向に誘起機電六を生じるという「レンツの法則」を発表した。」(相良p30)
「・・・まず空間に磁界が電界を発生させ(これが誘導電界)この電界によってループ状の変位電流が発生する。次に変位電流を打ち消す方向に新しい電界がループ状に発生していくといことが連鎖的に起こりながら伝播していく。(相良p32)
押し出された電磁界は、電界と磁界を垂直に絡み合いながら空間を伝わっていく。
光の発生(光:青の波 赤:核 青:電子 それぞれの輪は準位をイメージ)
励起状態のエネルギ準位がその準位を下げたときエネルギが放出(E₁-E₂=ℏν)。
5.光の伝播方向の新解釈
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