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政治講座v936「全預金者保護は本当に可能か、まだ解決していないSVBの清算。」

全額預金保護をするとは言ったものの、最終的に損失を負担するのはだれか? 日本のバブル崩壊を銀行で経験した者としては、これは序章にすぎないと考える。日本の不動産バブルへの過剰融資と自己資本比率が非常に低く、それが、不良債権の顕在化とともに、債務超過への奈落の底に落ちていった。ほとんどの銀行が合併したが延命措置の一環であり、実質的にはほとんどの銀行は債務超過に陥っており、倒産したようなものである。預金者保護の為に延命措置として、債務超過した部分に公的資金で資本注入して健全経営に戻したのである。自己資金比率や預金保険制度がある。日本の場合は次の表のとおりである。

この様な全預金を保護すると焦げ付いている債券にまで支払うことになり回収できなくなる。当然のことである、何も難しい話ではない。回収できない債権の負担を納税者がするのかという不公平感もそこに生じる。
The road to hell is paved with good intentions.  
地獄への道は善意で舗装されている。
吾輩の懸念と同様の意見を報道記事を紹介する

皇紀2683年3月18日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司

米SVB事業の買い手探し、当局間の対立などで先週末は挫折-関係者

Saleha Mohsin、Hannah Levitt、Allyson Versprille によるストーリー • 14 分前

(ブルームバーグ): 経営破綻した米シリコンバレー銀行(SVB)事業の買い手を見つける米当局の先週末の取り組みは、銀行規制監督当局間の意見対立や入札の不調などで阻まれた。

  その後は政府当局者と銀行規制監督当局、潜在的な応札者がなお解決の道を探る混乱状態が続いている。当局はやはり管理下に置いたシグネチャー・バンクの事業売却も目指しているほか、株価急落に見舞われたファースト・リパブリック・バンクへのてこ入れも図っている。

  通常、米当局が銀行を管理下に置く場合、金曜に業務停止とし、週明けの市場が混乱を来さないよう日曜までに買い手を確保するのが理想だ。しかしSVBの場合は管理下に入って1週間近く経過してもホワイトナイト(友好的な買収提案を行う買い手)はまだ現れていない。

  アクティビスト(物言う投資家)で、2008年の金融危機の際に破綻銀行の取引に関わったアボット・クーパー氏は「事態を遅らせる理由はない。事業売却を成立させる方が良策だ」と指摘した。

  先週末からのSVBを巡る情勢は以下の通り。複数の事情に詳しい関係者が非公開情報を理由に匿名で明らかにした

多額の債務

  SVB顧客の預金の多くの部分米連邦預金保険公社(FDIC)による25万ドル(約3300万円)の上限を超えて保護対象外であり、事業の買い手は多額の債務を引き受けることになるため見つけるのが困難だ。このため、FDICが将来の損失を一部肩代わりするといった方策も考えられるが、それではFDICの負担が過分になってしまう。

  FDICの規則に従えば、負担コストを最低限に抑える必要があるため、今回のケースでは、金融システムや経済全体にどのような結果になろうともSVBを破綻させ預金の保護は預金保険で守られる25万ドルまでにとどめることを意味する。

  FDICのグルーエンバーグ総裁は先週末、FDIC本部での会合や、連邦準備制度理事会(FRB)および米財務省のトップとの電話協議で、こうした趣旨を強調した。

Senate Banking Hearing On Oversight Of Financial Regulators© Photographer: Sarah Silbiger/Bloomberg

  これに対し政府当局者は、こうしたFDICにとって最も低コストの選択肢を採用した場合、米経済に想像もできないようなコストをもたしかねないと心配していた。それと同時に、公的資金を使った救済と受け止められる措置は問題外であり、ホワイトハウスとして断固として受け入れられないものだった。

  結局、SVB事業の買い手を早急に見つける必要があった。

  交渉は11日夜まで続き、議論が白熱する中で、グルーエンバーグ総裁も同僚から、政府側の要求を満たす方策を見つけるよう迫られた。

  FDICの預金保険基金を保護する責務に抵触しない唯一の方法として、グルーエンバーグ総裁が提案したのは、SVBの問題は米経済へのシステミックリスクだと政府が表明するというものだった。こうした異例の措置が取られれば、FDICが25万ドルを超える額の預金保護のコストを負担しても、銀行が規制上の義務に基づいてその余分なコストを最終的にカバーすることになる。

  政府側がグルーエンバーグ総裁の案に同意したのは12日に入ってからで、SVB事業の買い手を見つける時間は少なくなっていた。

  しかし、当局者らは入札が開始した後でも米大手銀行が応札することに慎重姿勢を示していた。JPモルガン・チェースなどの大手行の場合、預金ベースの制限を超過する恐れがあり当局者は例外的に超過を認めることに消極的だった。

  テーブルに残されたのは必ずしも魅力的とは言えない展望だった。交渉に近い一部の人々には、米銀行業界が入札にどれほど無関心であるかを証明するため、グルーエンバーグ総裁がそれに同意したようにも感じられた。

  買い手は多額の債務を引き受けるだけでなく、政治的批判にさらされる事態や事業取得完了のための厳しい規制上の承認を得る必要も想定された。

  仮に事業取得にもっと前向きな環境であっても、大手銀行は08年の金融危機時の経験から尻込みした可能性がある。JPモルガンは同年にベアー・スターンズの救済買収で合意したものの、破格の安値で事業を買いたたいたと議員から非難された経緯がある。

  また、事情に詳しい複数の関係者によれば、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループはSVB買収を巡りFDICと一時協議したが、応札しないことにした。

  FDICとFRB、PNCの担当者はコメントを控えた。財務省とホワイトハウスはこれまでのところコメント要請に返答していない

原題:SVB Hunts for a Buyer After Tense, Dragged-Out FDIC Sale Failed(抜粋)

--取材協力:Jennifer Jacobs、Christopher Condon、Katanga Johnson、Craig Torres、Max Reyes、Austin Weinstein、Sonali Basak、Gillian Tan.

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アックマン氏、「偽りの安心感」懸念-金融危機の伝染リスク広げる

Natalie Choy によるストーリー • 4 時間前

(ブルームバーグ): 米銀ファースト・リパブリック・バンクを巡る対応で「偽りの安心感」を生み出すことによって金融危機が伝染するリスクを広げることは「悪い政策」だ。パーシング・スクエア創業者のビル・アックマン氏がツイートでこう主張した。

  アクティビスト投資家のアックマン氏は、米国の大手銀行がファースト・リパブリックに300億ドル(約4兆円)を預金する動きは「問題に答えるというより問題を作り出す」ものだとの見方を示した。

  米規制当局と共に考案された計画には、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ(BofA)、ウェルズ・ファーゴ、ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレーなどが参加している。

ファースト・リパブリック、複数銀行が300億ドル預金へ-株価は変動

  アックマン氏は「私はかねて、時間が重要だと論じてきた。今回はもう何日も過ぎてしまった。信頼の危機に際して、中途半端な対策は通用しない」と指摘した。

  銀行セクターにロング、ショートいずれの投資もしていないとあらためて強調した同氏は、「私はただ、金融危機伝染リスクが制御不能に陥り、深刻な経済的ダメージと痛みをもたらすことをひどく心配しているだけだ」と投稿した。

  同氏は先に破綻したシリコンバレー銀行(SVB)について、米政府が救済を検討すべきだとの見解を示していた。

SVBの救済を米政府は検討すべきだ-ビル・アックマン氏

原題:Ackman Concerned About ‘Contagion Risk’ Spiraling Out of Control(抜粋)

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参考文献・参考資料

米SVB事業の買い手探し、当局間の対立などで先週末は挫折-関係者 (msn.com)

アックマン氏、「偽りの安心感」懸念-金融危機の伝染リスク広げる (msn.com)

預金保険法 | e-Gov法令検索

預金保険制度:金融庁 (fsa.go.jp)

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