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政治講座ⅴ369「テロは弱い人々を狙う卑怯者:正々堂々と勝負しろ」

 日本の戦国時代の武士は正々堂々と名乗りを上げて戦った。「我こそは姓
は坂之上、氏は田村 名は麻呂、云々。「遠からんもの(者)は音に聞け、近くば寄って目にも見よ」。
戦において武士が味方や敵に向かって自分の姓名・身分・家系などの素性、戦功、戦における自分の主張や正当性などを大声で告げること。武士の作法として、名乗りが行われている間に攻撃することは良しとされなかった。戦場では自分の勇名や戦功を喧伝するためなどに行われ、味方の士気を上げるためや相手方の士気を挫いたり挑発するためにも行なわれた。
 戦争を始める時にルールがあって、国際法では,非戦闘員(民間人)の殺害禁止や宣戦布告をすることになっている。罪のない人々を傷つけるテロは卑怯者のする事である。今回は報道記事からテロと、イスラム国の日本人へのテロを記す。

           皇紀2682年9月10日
           さいたま市桜区
           政治研究者 田村 司

アフガニスタン首都のロシア大使館に自爆攻撃 大使館員ら死亡

BBC News 2022/09/06 

© BBCニュース 提供

 アフガニスタンの首都カブールで5日、ロシア大使館の領事部入り口で自爆攻撃があった。タリバン政府とロシア当局によると、ロシア人の大使館員2人を含む少なくとも6人が死亡した。

武装勢力「イスラム国」が犯行声明

両政府によると、ロシア大使館の領事部入り口に男が接近し、警備員が射殺した。武装勢力「イスラム国」が犯行声明を出した。

昨年8月に武装勢力タリバンがアフガニスタンで権力を掌握して以来、外国公館が攻撃されるのは初めて。

カブールの警察本部報道官は声明で、「カブールのロシア大使館で今朝、爆発があった。4人とロシア大使館職員2人が死亡し、複数のアフガニスタン人が負傷した」と発表した。建物前に集まった人たちに近づく自爆犯を、タリバンの警備員が発見したという。

警備員が(自爆犯を)発見し、標的にしたところ、爆発が起きた」と、警察報道官は説明した。

ロシア外務省は、「正体不明の武装勢力が、領事部への入り口近くで爆発物を起爆させた」と述べた。

ロシア政府のドミトリー・ペスコフ報道官はモスクワで記者団に、「これは紛れもなくテロ行為で、まったく受け入れがたい」と話した。

負傷者したファイズ・モハンマドさんはロイター通信に、「査証(ビザ)を受け取りにロシア大使館へ行った。大勢が外に座っていた。領事がやってきて、自分たちが書類を見せると、大使館の入り口まで案内してくれた。いきなり爆発が起きて、自分は地面に倒れてしまった」と病院で話した。

現場で近くにいたというワヒドゥラさんは、「大きい爆発音が聞こえた。何があったのかわからなかったが、ただ爆発で道に放り出されたのは覚えている。手足が動かなかったので、いとこが駆け寄って、この病院まで運んでくれた」と話した。

頭を負傷したアフマド・サミールさんは、「まわりはけが人だらけで、みんな現場から逃げ出していた」と話した。

タリバンが掌握するアフガニスタン政府と外交関係を維持し、外交公館をカブールに置いてくる国は少なく、ロシアはそのひとつタリバン政権は国際的にどの国からも承認されておらず、ロシアも承認していない。しかし両国は、ロシア産の小麦や天然ガス、石油などをアフガニスタンが購入する可能性について協議している。

アメリカが主導する多国籍軍が駐留していた間は、タリバンによる武力攻撃が頻発していたアフガニスタンでは、タリバンによる権力奪還後、暴力沙汰は大幅に減少した。

しかし、最近では治安状況が悪化しつつありイスラム教寺院や少数派コミュニティーを狙った爆弾攻撃が相次いでいる。多くの場合、タリバンは穏健的すぎると批判する「イスラム国」が犯行声明を出している。

西部ヘラートでは2日、モスクが攻撃され、高名なイスラム教指導者を含めて少なくとも18人が死亡した。警察によると、昼の祈りを主導していた指導者に自爆犯が近づき、手に口づけをするとともに、身に着けていた爆発物を爆発させたという。

国家承認されていない国:テロ集団イスラム国

 ISILはイスラム国家樹立運動を行う、元々はアルカーイダ系(現在は絶縁状態)のイスラム過激派組織である。イラク、シリア両国の国境付近を中心として一時は両国の相当部分を武力制圧して「国家」樹立を宣言し、シリア領内のラッカを「首都」と宣言している。後述するように、外交関係の相手として国家の承認を行った国家は無い。

2019年10月26日、最高指導者のアブー・バクル・アル=バグダーディーがアメリカ軍の特殊作戦により殺害された。後継の指導者はアブイブラヒム・ハシミ。

2022年2月3日、後継の指導者だったアブイブラヒム・ハシミを戦場から排除したとジョー・バイデン米大統領が発表した。米軍特殊部隊の軍事作戦中に自爆した模様。同年3月10日、ISILはアブイブラヒム・ハシミの死亡を認めアブハッサン・ハシミ後任の指導者に就任したことを発表した。

2022年8月現在イラクとシリアにおける「領土」の大半を喪失し、事実上の壊滅状態になっている。

ISILによる日本人拘束事件

 シリアのアレッポで2名の日本人がイスラーム過激派組織「ISIL」とみられる武装集団に拘束された事件。身代金およびISILに関係のある死刑囚の釈放を要求する犯行声明が出された後、2名とも殺害された

「イスラム国」による日本人人質事件を巡る経緯は以下の通り。

2014年7月28日 湯川遥菜さんがトルコからシリアに入国
8月14日 湯川さんがシリアで行方不明に
10月25日 シリアに出発した後藤健二さんが消息不明に
11月1日 後藤さんが知人のシリア人男性に「ガイドに裏切られ、武装グループに拉致された」と連絡
2015年1月17日 中東歴訪中の安倍首相がエジプトでイスラム国対策に
総額2億ドルの拠出を表明
1月20日午後3時頃 「イスラム国」が日本政府に対し、72時間以内に身代金2億ドルを支払わなければ日本人の人質2人を殺害すると脅迫する映像をインターネットで公開。安倍首相が会見で「許し難いテロ行為であり、強い憤りを覚える」と発言。政府は2人を湯川遥菜さん、後藤健二さんと判断
1月24日午後11時過ぎ 「イスラム国」が、後藤さんとみられる男性が湯川さんの遺体とされる写真を持つ静止画をインターネット上に公開。後藤さんの声とみられる英語の音声で、ヨルダンで収監されているサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放を要求。要求内容が身代金から変わる
1月27日午後11時頃 後藤さんとみられる男性が、「イスラム国」に拘束されているヨルダン人パイロットとされる男性の写真を手にしている静止画とともに「(イスラム国による後藤さんの殺害まで)24時間しか残されていない」と英語で話し、死刑囚の釈放を改めて要求する動画が公開される
1月29日午前8時頃 後藤さんとみられる声で、リシャウィ死刑囚を29日の日没(日本時間29日午後11時30分~30日午前0時ごろ)までにトルコ国境で引き渡すよう要求する声明が公開される。連れてこられなければパイロットを即座に殺害すると警告
2月1日未明 「イスラム国」が日本人人質の後藤健二さんを殺害したとする映像をインターネット上で公開される


参考文献・参考資料

アフガニスタン首都のロシア大使館に自爆攻撃 大使館員ら死亡 (msn.com)

ISIL - Wikipedia

ISILによる日本人拘束事件 - Wikipedia

名乗り - Wikipedia

ISILによる日本人拘束事件 - Wikipedia

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