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臨月妊婦のメンタル崩壊 緑のじゃがいもで大号泣した話

現在妊娠38週、正期産を迎えた。

妊娠がわかってから今までたくさんのメンタルジェットコースターを体験してきたが、ここ数日の乱高下は激しい。

もういつ生まれても大丈夫という時期に入って、急に心配事や不安が大きくなったのだろうか。

ところで、緑のじゃがいもを見たことはあるだろうか。

私はこの緑のじゃがいもを摑まされたことで、臨月最大のメンタルブレイクを迎えた。


最近寒くなってきたので、シチューでも作ろうと思いスーパーへ向かった。

シチューといえば、当然じゃがいもを入れる。

つい先日つけた家計簿で、最近の値上げラッシュが家計を圧迫しつつあることをひしひしと感じたため、材料も出来るだけ安く・無駄なく買いたいと思う気持ちが強かった。

そんな中、じゃがいも1袋が赤い値引きシールを貼られて置いてあるではないか。

端の方の値下げコーナーで、今日売れなかったら廃棄される絶望感を漂わせたような風貌で、もはや買ってくれる人などいないと諦めているかのようなじゃがいもがいた。

定価のじゃがいもと比べて1個あたりが大きく単価も安かったので、私はそのじゃがいもを救ってやることにした。

いや、この場合家計も救われるので、これは私もじゃがいももwin-winの関係になる。

と、思っていた。

家に帰って早速、表面についた土を洗って調理を始めた。

ん?目がおかしいかな?

なんかこう、ちょっと緑色に見える。

気のせいかな?と思って皮を剥いてみた。

・・・これは!

まるでキウイのような緑。
全体的にうっすら、ぱっと見じゃがいもとは思えないほど緑。

緑のじゃがいもといえば、有毒で絶対口にしてはいけないと有名だ。

でも、もしかすると緑色の品種もあるのかもしれない。

そう一縷の望みにかける気持ちでGoogle検索してみたが、結果は

・4時間下痢しました
・幻覚が見えました
・最悪死ぬ

という、胎盤を通して赤ちゃんに栄養を届けている私が絶対に食べてはならないものだと裏付けるものばかりだった。

「うわぁぁぁぁん、これじゃシチュー作れないじゃんんんんん!!!!」
「なんだよあのスーパー!!!(怒)もうぜってー行かねぇぇええ」
「どうして私は買い物一つまともに出来ないんだ、こんなんじゃ出産なんて無理ぃぃいいいいもう嫌だ妊婦やめたいぃぃいいいい」

と、一人で台所で号泣しながら発狂し、その日は夜ご飯を作らないことに決めて不貞寝することに。

でも、ベッドに入ってからも私の気持ちはおさまらない。

「ただでさえ家計が逼迫してるのに何やってるんだ、これぞまさに安物買いの銭失い」

「あのじゃがいもは買ってもらえない絶望感を漂わせてたんじゃない、毒があるから色味が悪かっただけだ。どうして気づけなかったんだ」

「なんて愚かなんだ、こんなのが母親になれるのか」

と、わんわん泣きながらずっとそんなことを考えていた。泣きすぎて頭が痛かった。

結局、一晩寝て起きたらすっかり気持ちはおさまっていたが、思い通りにならないだけでこんなにも泣き狂ったことに自分でもびっくりした。

今なら、そんなことで頭痛くなるほど泣かなくて良いんだよって思えるんだけど。

それに、緑のじゃがいも買ったことと母親になれるかどうかは全く関係ないこともわかるんだけど。

頭でわかっていても心がどうしても沈んでしまう、自分の状態が自分でもわからなくて困惑する。

それが妊娠中あるあるなのかも、と思って、些細なことで泣いたり怒ったりする自分も楽しみながら受け入れていこう。


あ、緑のじゃがいもは結局、翌日旦那がスーパーにレシートと一緒に持っていって無事返金していただいた。
真摯な対応をありがとう、二度と行かないとか言ってごめん。




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