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「進言」㉛ 父から子への真剣な話 ラスト

第三十一章

息子よ、私は幸せだ。
神があなたを祝福してくれたから。
あなたが知恵を選んでくれたから。
あなたに与えられた妻を喜ぶ。
あなたに与えられた子を喜ぶ。
私が語った言葉をこれからも繰り返し語ろう。
あなたの息子にも届けば嬉しい。
ひとまず、これで最後だ。

「これは"神のため"と名付けられたレムエル王に、
その母が向けた神から与えられた、彼を教える言葉だ。
『我が子よ、何を言おうか?
我が胎の子よ、何を言おうか?
私が願いをかけて得た子よ、何を言おうか?』」

「あなたの力を女に費やしてはいけない。
王を滅ぼす者たちにあなたの道をゆだねるな。
レムエルよ、これは王のすることではない。
ぶどう酒を飲むのは、王のすることではない。
強い酒を飲むのは、王のすることではない。
酒を飲んで定められたことを忘れ、苦しむ者のさばきを曲げないように。
強い酒は滅びようとしている者に、ぶどう酒は心の傷んでいる者に与えなさい。
その人は飲んで自分の貧しさを忘れ、もう自分の苦しみを思い出すことはない。」

「あなたは言えない人のために口を開きなさい。
すべての破滅に定められた者のために開きなさい。
あなたの口を開いて、正しくさばきなさい。
苦しむ者と貧しい者のために正しいさばきを行いなさい。」


”良い”妻を誰が見つけられるだろうか?
彼女は宝石よりもはるかに尊い。」

「その夫の心は彼女を安心して信頼し、彼は収入に欠けることはない*
*→30章より、略奪など不正の儲けを考える必要はないということ
彼女はその一生の間、夫に幸いをもたらし、災をもたらすことはない。」

「彼女は羊毛や亜麻を求めて手に入れ、喜んで自分の手でそれを仕上げる。
商人の船のように、遠くから食糧を運んでくる。
夜明け前に起きて家の者の食事を整え、家のために仕えている女たちに日用の分を与える。
よく思い巡らした上で畑を購入し、自分の手の働きの実をもってぶどう畑を作り、腰に力強く帯を締め、腕に力を入れる。
取り引きが良い調子であることを確かめ、その燈(ともしび)は夜になっても消えることがない。
彼女は糸取り棒に手を伸ばし、手のひらで糸巻きを掴む。
彼女は貧しい者に手を差し出し、手を苦しむ者に差し伸べる。
家の者のために雪を恐れることはない。彼女の家の者はみな紅の着物を着て衣を重ねているからだ。
彼女は自分のために美しい敷物を作り、亜麻布と紫の撚り糸をもって着物とする。
夫はその地でよく知られており、その地の長老たちと共に座につく。
彼女は亜麻布の着物を作って売り、また帯を作って商人に渡す。
力と気品が彼女の着物にはある。彼女は微笑みながら後の日を待つ。」

「彼女は口を開いて知恵を語る。その下には慈しみの教えがある。
家の者の様子をよく見守り、怠惰の食物を貪ることはない。
その子どもたちは立ち上がって彼女を称え、
その夫もまた彼女を褒め称えて言う。
『有能な働きをする女性は多くいるが、
あなたはそのすべてにまさっている。』
艶やかさは偽り。美しさは虚しい。
しかし、主を畏れる女性こそ、褒め称えられるのだ。
その手の働きの実を彼女に与え、その行いを町の中で褒め称えさせなさい。」


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知恵ある、有能な、賢い妻についても語る。
妻については、原語であるヘブル語ではアレフベート(ヘブル語のアルファベット)の順に節が始められている、ドレミの歌みたいな。
箴言は最後に愚かさ(女)ではなく、知恵(女)を妻とするのだ。
これで進言は最後。
これからはそのまとめなどをしていこうと思います。

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