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「進言」④ 父から子への真剣な話

第四章

友達が息子にできた。
共に遊ぶ姿に涙がポロポロとこぼれた。
今日も語りかける。
知恵をあなたの妻としなさい。
心の声を聞きなさい。

「子供達は、父の教えを聞き、悟りを得るために耳を傾けなさい。
父である私も良い教訓を授ける。私の教えを捨てないでくれ。
私も父にとっては息子であり、母にとってはかよわき、ひとりの子供だった。
父は私に教えた。
『私の言葉を心に留め、戒めを守って命を得なさい。
私の口の言葉を忘れず、反かずに歩め。
知恵を得よ。悟りを得よ。忘れるな。私の口の言葉から逸れるな。
知恵を捨てるな。それはあなたを守る。
知恵を愛せ。それはあなたを保つ。
知恵の全ての初めだ、知恵を得よ。
あなたが得たものすべてに換えて、悟りを得よ。
それを尊び、それを抱きしめなさい。
それはあなたを高く上げ、あなたに誉れを与える。
それはあなたの頭に麗しい飾りを置き、栄えの冠を与える。』」

「わが子よ。聞きなさい。
私の言葉を受け入れなさい。そうすれば、あなたの命は長くなる。
私は知恵の道を君に教え、真っ直ぐな道筋に君を導く。
君が歩く時にその歩みは妨げられず、走る時にはつまづくことはない。
教訓を握りしめて離してはいけない。それを守りなさい。それはあなたの命である。」

「悪人の道に入ってはいけない。その道を歩んではいけない。
避けなさい。通ってはいけない。それから離れて進みなさい。
彼らは悪を行わなければ眠ることが出来ず、人をつまづかせなければ寝ることができないのだ。
不正のパンを食らい、暴虐の酒を飲む。」

「正しい者の道は夜明けの光のよう。輝きを増して真昼となる。
悪人の道は暗闇。彼らは何につまづくかを知らない。」

「わが子よ。
私の言葉に心をとめ、私の語ることに耳を傾けなさい。
あなたの目から離さず心の真ん中に持っていなさい。
見い出す者にとっては命となり、全身の癒やしとなるものだ。」

「何よりも、あなたの心を見なさい。命の泉はそこから流れ出るから。
曲がった言葉を言う口を捨て去り、歪んだ事を言う唇を遠ざけなさい。
あなたの目を真っ直ぐに正面に向け、瞼を前に向けなさい。」

「足の道に気をつけなさい。そうすればあなたの全ての道は安全だ。
右にも左にも迷いでないように。悪から離れなさい。」


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