[番外編]育休日記 妻目線 出産レポートへのアンサー③ ラスト

アンサー②はこちら

(夫の記録に対して→の先に妻の言葉を入れてもらった)

そして9時前。
ついに子宮口が9センチに。分娩室へ。
僕は荷物を全部持って、妻は車椅子に乗せられて移動。郭海王みたい。

→郭海王、誰やねん笑
いよいよ痛かった。背中側からお腹側に太く重いプレッシャーがかかる感じ。知らない痛みだった、、、

分娩室のちょっと高くなった畳のスペースに到着(僕らは畳分娩を選択していたのです)。
そこに先生が到着。朝からありがとうございます。本当にお医者さんってすごいなぁ。。。

→人をダメにするクッションがあって、それに埋もれていられてよかった。
手をぐーにしないように、力が入らないように頑張った。
足首ぐるぐるさせた。いよいよもう無理か!?レベルの痛み、ギリギリのところで波が終わる、の繰り返し

何度か、めっちゃ痛そうな陣痛を乗り越え、「ゴールに近づいてるよ!」と声をかけ(合っているのか?笑)、いよいよという感じがした。
妻は「神様〜」と言いながら痛みに耐え、二人で祈った。時々賛美もした。歌いつつ歩まん。

→旦那さんが祈っていたのは覚えてる。他は、そうだったっけ・・?笑

もう十分に子宮口は開いていた。
さぁ、こっからはいきむ時間!!と、言われた。
僕は妻の後ろに背中を支える形で座り、妻を支えた。

→お尻の下に高さをだすクッション?をどんどん入れられた。後ろに夫が来てくれた。「どうなるの?!」という思いを抑え込み、ずーっと目を閉じてなされるがまま。お腹?出口?に集中。いきんでいいよと言われるまで力を入れない。

妻はいきむのがうまかった。褒められていた。
痛みと痛みの間は力をぬき、痛みが来たら、硬いうんこを出す感じでいきむ、という指導。
痛みと痛みの間で力を抜くのがうまい。さすがリラックス上手。
痛みごとに「さぁ力をいれて!」と言われて、ぐーっといきむ。

「痛い、痛い」と叫んでたが、声を出してはいけないと言われた(力抜けるから)。
妻が歯を食いしばっている時は僕も一緒に息を止めた。
陣痛の時もわかりやすく妻の横で息を吐いて誘導した。
後でウザくなかったか聞いたら感謝してくれたのでセーフ!

→いきんでと言われて、闇雲に力を入れようとすると、声がうわーと出た。吠えていた。
「声出しても産まれへんよ!」と言われ、黙って息を止めていきんだら、確実に進んでいる感じがした。必死な中で「この感じか」と何かを掴んだ。
…このとき絶対、うんち漏らしてたと思うけど真相はわからない。そして絶対確かめない。
手足が痺れて、首から肩にかけても痺れてきた。「手足痺れてます」となんとか伝えた。
脱水かと思った(水飲むと吐きそうになるからちょっとずつしか飲めていなかった)が、「過呼吸ぎみやな」とお医者さんに言われた。
足を上げてと言われても自分では力が入らず持てなかったので、旦那さんが持ってくれて本当に助かった。
旦那さんがいなければ畳分娩は無理だったかも。

ついに髪の毛が見えてくる。
目に見えて”出口”が盛り上がっていて、感動した。
二回ぐらいいきんだところで、会陰を切るかどうかを聞かれ、妻の手を見るとちょきちょきとハサミポーズ。
当初僕らは、できるだけ切らない方向でと要望を出していたので聞いてくれたのだ。
僕はとっさに「できるだけきらないといってました。」と答えてしまったが、妻は迷わず切ることを選択。
そして、その次のいきむタイミングで切開。そこからは早かった。

ヌモっと頭が出てきて、先生が体を引っ張り出した。
その時の痛みは、あまり覚えてないらしい。
それまでの陣痛のほうが痛かったそうです。

→夫が頭が見えて「わ、すごい」と言ったので、「すごいんだ」と思った。
痛いというより、早く来い!!という感じ。
会陰は切らなきゃ裂けると言われたから、もう切ろうと思った。
「おいで〜!!」と赤ちゃんに向かって呼んだのを覚えている。

赤ちゃんはすぐに泣き始め、僕はガッツポーズをした。
「よくがんばったー!!ありがとう!!」
そう言って妻と握手した。

→助産師さんが生まれてすぐ、赤ちゃんをお腹の上に乗せてくれた。あったかくてちっちゃくて、心がパンパンになった。嬉しくて、尊くて、パンパン。
夫を下から見上げて、やったね、としたよね。一緒に乗り越えれたなぁと思った。

時計を見ると、分娩室に入ってからは40分程度しか経っていなかった。
驚くほどに順調に進んだお産だった。
初めに内診してくれた助産師さん(夜勤)がまだ病院にいて、驚いていた。
「昼まではかかると思ってた」と言われた。
初産婦は平均12時間かかると言われている。それを聞いてビビっていたので、早く生まれてくれて本当に安堵した。結局初めの陣痛からは約8時間。よかったねぇ。

出産後の妻は汗だくだったが、そこまで疲れ果てている感じではなく、美しかった。
その妻と、生まれた子を見て、感動が溢れた。
どっと体の疲れが抜けた気がして、いままで緊張してたんだなとわかった。

→すごい達成感で、あとはなんでもいいや、と思った。出し切った!

生まれた後、まだ妻には苦しみがあった。(僕はもう達成感を感じていたが、、、)
胎盤を体から出したり、会陰を縫ったり。とても痛そうだった。

→痛いし気持ち悪くて嫌だった。。。でももういいや、生まれくれたから。。。という気持ち

出産の一部始終を助産師さんが写真におさめてくれていた。
やはり余裕のある出産だったんだな。すごい。
写真を見たら思ってたより壮絶だった笑

→後から写真を見たら、そのときの自分はめっちゃブスだった。でもいいや、生まれてくれたから。。。笑

諸々が終わり、赤ちゃんは別室に連れられいろいろな検査をする。
妻はそのまま畳の上で休み、僕は着いて行った。
僕が話しかけると赤ちゃんは泣き止み、僕の指を小さい手が強く握る。
「ああ絶対にこの子は、僕のこと好きだな。」と、思った。

人間の体は本当にすごい。
こんな力強い命が妻の体の中にあったのか。
その誕生の一部始終を書いたが、改めてよくできている。
ああ、素晴らしい。

出産、終わり。入院の始まり。

→「めっちゃ生かされてるし、めっちゃ生きている」と感じた。
痛みに関しては、命が生まれるために、理にかなった痛みだったなというのが感想。
かなり安産だったんだなあ。ありがたい。
決して痛くなかったわけではないけど、ものすごく痛かったけど、不幸な感じではなかった。
赤ちゃんを見たら、尊くて愛しくて涙が出てくる。大変さ以上の喜びをもらった。
やったー!やったぞー!!

(うおーーー!!ありがとう、妻よ!!by夫)

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