辻 友崇
クロゴマルコとシロゴマルコの誕生ストーリーです。
以前、会社のメールマガジンで掲載していた起業記です。お時間よろしければお付き合いください。
好きなバーや飲み屋さんを紹介しています。
普段はIT企業で従事しておりますが、 このたび、個人的におせんべいの販売を することになりました。 チーズの香りがするおせんべいです。 ここまでくるのに、いろんな出会いがあり、 自分でも驚いているのですが、 これまでの経緯を書いてみようと思います。 少し長くなりますが、 お付き合いいただけると幸いです。 話は今から30年前、 私の学生時代にさかのぼります。 1991年。 僕はリカーショップのアルバイトをしていました。 そこで憧れていたグルメな先輩スタッフが、 僕だけに
2022年7月。 「もう1件行きませんか?」 チーズマルコの製造元、西村社長がおっしゃいました。 大阪本町の焼鳥てんてんさんを後にして、 僕は心斎橋の「オールドコース」というバーをご提案しました。 西村社長は 「ぜひ、連れて行ってください。」 笑顔で応えてくださいました。 1年半前のことです。 「お店でチャームとして使わせてください。」 オールドコースのマスター安岡さんは、 チーズマルコを一口食べると、静かに、 そして、はっきりと言いました。 「更に小袋に
2022年7月。 「主人がお食事でもご一緒にと言っております。」 僕は漫画のように目をこすり、スマホを二度見しました。 突然の訪問にも関わらず、優しく接してくださった西村社長。 まさか、お食事までご一緒いただけるなんて。 天にも昇る心地です。 そしてそれは、7月7日に決まりました。 七夕の日に、社長と会えるなんて! 運命を感じます。 会食の場所は僕が決めることになりました。 もう、お店は1択でした。 いつもお世話になっている「焼鳥てんてん」さんにしよう。 「勝手に
2022年6月。 僕は、ずっとモヤモヤしていました。 チーズマルコを作らせていただき、その一番の恩人である 西村製菓所さんの社長さまはもちろん、奥様にもお会いできず、 お礼すら、直接申し上げることができていませんでした。 お電話で、初めてご連絡させていただいてから 約1年が経とうとしていました。 その日は、友人たちと大阪の枚方でゴルフでした。 ゴルフの成績は散々で、ゴルフを辞めようかと思うほど、 気が滅入っていました。 帰り際、車のエンジンをかけた瞬間、ふと思ったの
もう1つ、思い出深いアルバイトがありました。 「駐車場のアルバイト、時給がいいからおいでや。 運転免許さえあれば大丈夫やから。」 高校時代の友達に誘われたのは、 大阪ミナミの駐車場で車の誘導と運転業務です。 運転席に乗り込み、立体駐車場に車をいれるだけでなく、 敷地内のスペースを有効利用し、隣の車との間を ギリギリ数センチ単位で停めていかなければなりません。 平日は営業車が中心で、日祝は外車が多くなります。 バイトを始めて間もない頃のことでした。 上司から渡されたの
リカーショップの店員。 それが、僕にとってはじめての アルバイトでした。 レジ打ちや商品補充、重たいビールケースを 積み上げていく業務がありましたが 中でも驚いたのが「バーコードの発行作業」 でした。 様々なお酒にコード番号が割り当てられており 機械でシールを作り、貼っていきました。 世界各国から輸入されたお酒は、当時 地域ごとにバーコードの仕様が違い 使えなかったからです。 それまでバーコードとは 予め商品についているものだと思っていたので 「自分でバーコードを作
「BARってちょっと入りにくいイメージがあるじゃないですか。 気難しそうなマスターが寡黙に立ってるような。 そのハードルをちょっと下げて、 1人でも気楽にくつろいでもらえる場所にしたかったんです。」 少し酔った時、店の名前の由来を聞いてみた。 思いの外、なるほど。と思える言葉が返ってきた。 「あと、何か記号のようにイメージしてもらいやすい お店にしたかったので、文字と文字を繋ぐ時に使う記号の ”アンダーバー”を、人と人を繋げるって意味にもなり得るな、 とか、そ
記憶力。 それがのちに共同創設者となる 「安間 雄一郎」との最初の出会いで 強烈に印象に残ったことでした。 「辻は高校の時のクラス、1年は10組で 2,3年は2組やんな?」 (え!?)驚きました。 1学年24組ある高校で それほど目立ちもせず過ごしていた 僕のクラスを覚えていました。 それも自分ではすぐに思い出せなかった 1年の時のクラスまで。 「10組の前田とは昔から仲が良くて。 辻は前田の3つ後ろの席やったやろ。 いつも休み時間、寝てへんかった? 宇野と
1991年。 その日の僕は、かなり憂鬱な気分で 東大阪、近鉄八戸ノ里駅の階段を ホームへと登っていました。 出来の悪い高校生だった僕は 近畿大学への特別推薦試験が失敗に終わり なんとも言えない喪失感を抱え トボトボと帰路についていました。 ホームに着くと、同じ近大附属高校の 制服を着た男子達が7人ほどで 群れをなしており、その中央には お腹のあたりをいじられている 青白い顔の長身の男子がいました。 彼は「やめろ、、」と弱々しく発するも まわりの悪友たちは聞く耳をもたず
年の瀬が近づいたある日曜日の夕暮れ 安間と淀屋橋の居酒屋で酒を飲みました。 共に会社を始めたふたりですが スタッフも50人規模になり こうして二人きりで飲むのも久しぶりでした。 昨年の業績のこと、新事業のこと これからのIT業界のこと。 今のルート・シーを巡る状況を 一通り報告し合い、落ち着いたころ ふと、こんな質問をしてみました。 「ねぇ、学生時代に会社始めた頃の 熱い気持ちって覚えてる?」 安間は「急になんやねん?」 というような目で僕を見た後 運ばれてきた岩ガ