書評 鈴木牧之 「北越雪譜」 イラストエッセイ 「読まずに死ねない本」 032 20241112
前回、柳田国男の「遠野物語」をご紹介しました。
「北越雪譜」は、江戸時代に書かれた「遠野物語」と言っても良いかもしれません。「遠野物語」の舞台は岩手県ですが、こちらは新潟県(魚沼地方)が舞台です。作者は鈴木牧之。もちろん、当時「民俗学」という言葉はありませんでした。
柳田国男は「北越雪譜」を読んでいました。ですから、むしろ「遠野物語」が「北越雪譜」の影響下にあると言った方が良いと思います。
「北越雪譜」は、雪国の人々の生活と伝承、信仰を記録し、江戸の人々に紹介する目