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【発言に隠された真意】~できる上司は会話が9割を読んで~


本日は私のコーチングの師匠である、林健太郎さんが書いたできる上司は会話が9割:困った部下が戦力に変わる、コーチングのスゴ技」を読んでみた感想を書いていこうと思います。


▶はじめに


▶著者紹介

林健太郎 Kentaro Hayashi
合同会社ナンバーツー エグゼクティブ・コーチ
2010年にコーチとして独立して以後、500人を超えるビジネスリーダー人に対して3500時間のコーチングを実施。企業向けの研修講師としても活躍し、年間の登壇回数は100回近くにのぼる。コーチングの世界に入る前には、通信業界におけるコンサルタントとして、ネットマーケティング及びオンライン広告に携わる。また消費財の世界においてセールス、マーケティング、支社マネージメントなど国際ビジネスにおいて多くの経験を積むなど、幅広いビジネスバックグラウンドが信頼を集める。
https://number-2.jp/


■現在はプロとして活動するコーチを支援することを大きな目的としたスクール「コーチングクリニックPRO」を運営。         https://number-2.jp/ccpro/

■また、日常会話の中にコーチング的な会話を取り入れることをコンセプトに「コーチング忍者の2分コーチング」を開発。      https://coaching-ninja.com/


▶記事のまとめ

結論としては、ここでは書き表せないほど勉強になりました。部下のいる上司はもちろんのこと、職種問わず他者と接する仕事をしている人にはぜひ読んでいただきたいです。ここで紹介しているのも完全に自己満足ですが、それだけ多くの人に本書やコーチング的な関わりが広まれば良いなと思っています。


▶本を読んでの感想

ここからは私の実体験も踏まえて感想を書いていきたいと思います。もしご興味がある方はお付き合いいただけると幸いです。10分程度で読むことができると思います。


▶新卒時代の経験

以前の記事でも度々書いていますが、私は新卒で大手電子機械メーカーの経理職として働いておりました。この本を読んでいて、当時の先輩Aさんのことを思い出します。

当時Aさんは入社8年目でした。仕事をバリバリとこなし、部署の中でも事業部長の右腕的な存在。私はAさんから仕事を教えて頂くことがとても多く、尊敬と憧れの念を抱いていました。与えられた仕事をそつなくこなし、更に自分から仕事を取りにいく。それでいてワークライフバランスもしっかりとバランスを取ろうとしている姿に自分の理想を重ねていました。

そんなAさんでしたが、私は心の中で「一緒に働きづらいな」と感じていることがありました。今思い返すと、本書に書いてあるようなコーチング的な関わりをAさんはしてくれていましたが、私はそれに気が付かなかったという点が原因だったのだと思います。

「Aさん、この仕事が分からなくて…」と話に行くと「うん。それで?」と言われたり、数字に関しての私の説明が滞るとただただ沈黙…。ときには「辻本君の仕事ってそれだっけ?」というような厳しい言葉も掛けてくれました。当時コーチングのコの字も知らない若輩者の私は、「この先輩に聞くのを止めたい…私を虐めているんだろうか」と思っていました。また、月の実績数値が出揃う日には、朝7:30から深夜までAさんと作業をしていましたが、全く褒めてくれない態度にも不満をもっていました。

今冷静になると、今回の書籍の「答えてくれない上司」「あまり褒めずにプロセスを承認する」を体現してくれていたのかもしれないと思うようになりました。Aさんがそこまで意識してやっていたかは分かりませんが、彼のコーチング的な関わりに気付いてついていくことができなかった自分には情けなさを感じています…。もしかしたらAさんは私が考えていた以上に、私の可能性を期待してくれていたのかも知れません。

今後自分の部下ができるときには、自分の発言の意図を小出しにしながら部下育成をしていこうと思いました。


▶現職への活用

私は現職ではプログラミングスクールのライフコーチをしています。簡単に言うと、エンジニアを目指す受講生の学習進捗管理や個人面談を実施しています。そこでの受講生との個人面談でまさに本書に書いてある考え方やスキルを使用することができると思いました。

受講生のもっている「内発的動機」に関しては既に注目し、個別的な関わりをしてきたつもりでした。目標の達成や継続には内発的動機の必要性を私も強く認識しています。しかし、本書で語られている「ダークな好奇心」「言葉の裏に隠された意図」というのはあまり意識したことがありませんでした。(林さんの元でコーチングを学ぶようになってからは、少しずつですが、受講生との関わりの中でも実践できています。)

受講生も彼らなりのベストを尽くした上で、それでも私との面談を必要としてくれています。それを前提とした上で、彼らが感じている「感情」や言葉の裏にある「願い」、創り出したい「未来」を深く傾聴していく必要性を感じました。それらは必ずしも面談の第一声に現れるとは限らないものだと思います。

私はライフコーチとして、「何のため」にその言葉を投げかけるのかを深く意識していこうと思います。本書に書かれているところの「かぶる帽子を変える」ことによって、ときにはライフコーチとしての厳しい言葉の声掛け、一人の人間としての共感や承認をしていこうと思います。自分がどの立場からこの発言をしているのかという「実況中継のテクニック」がとても効果的になってくると思います。

また、受講生の「カスタマージャーニー」を意識し、「いつどんな行動をして何を感じているのか」に対して考えを寄せることができるようになっていきたいと思いました。学習進捗が上手くいっているかどうかだけでなく、日常生活の全体に考えを寄せることで、彼らがどのような状態なのかを深く理解することができると思います。


▶メンタルが壊れる前に

本書の最後に「セルフコーチング」について書かれています。コーチングではコーチからのアドバイスは基本的に行いませんが、そんな中でも本書では「メンタルが壊れる前に、一度立ち止まるべき」だと書いています。ここに林さんの愛情を感じました。

私も過去にメンタルを壊しそうになったので、立ち止まることの重要性は重々理解しているつもりです。私がコーチングをしている理由には、

「コーチング的な関わりが企業の中で当たり前になり、苦しんで退職に追い込まれた自分のような人を減らしたい」

「自分が選択した企業の中で自身の能力を発揮しながら、幸せに働くことができる社会を創っていきたい」

という願いがあります。一人でも多くの方がコーチング的な会話を取ることで自分の願いを見つけ出して欲しいです。コーチングセッションを通して、その願いから現実の制約下でも実現可能なものを抽出し、行動に移すお手伝いできればと思っています。


▶おわりに

本日は私のコーチングの師匠である、林健太郎さんが書いたできる上司は会話が9割:困った部下が戦力に変わる、コーチングのスゴ技」の感想を私の実体験も踏まえて書いていきました。

コーチング的な関わりが広まっていくことで、「性別や年齢、職種に関わらず、1人1人の才能や可能性が開花する社会を創っていくことができる」と信じています。

本書が広まることを通して、コーチングな関わりが社会に普及していくことを心から願っています。ここまで読んでくださってありがとうございました。


■本の要約サイトflierにも掲載されています




















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