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【保存版】箔押しマイスターが教える 箔押し前の準備いろいろ
こんにちは!ツジカワのカタヨセです!
今回はツジカワの箔押しマイスターに登場してもらい、箔押し前のセッティングについて教えてもらいました!
使用しているのはこのようなアップダウンの箔押し機です。
![](https://assets.st-note.com/img/1707115433464-JcmeuloqWo.jpg?width=1200)
そもそも箔押しとは!?という方は先にこちらの記事を御覧ください
ツジカワの箔押しマイスター ワタナベ
![](https://assets.st-note.com/img/1706665989366-b13jvD6Zoi.jpg?width=1200)
知識の幅が広く、興味のあるものはとにかく研究して極める。
アマチュア無線歴50年。
自宅に燻製ハウスを持つベーコン作りの名手で
冬には長野で漬けた野沢菜を送ってくれたりする。
ワタナベは2009年に弊社にシニアアドバイザーとして入社しました。
ツジカワ入社以前は大手印刷会社の製造部門にてパッケージ印刷に長年携わってきた人物です。
箔押しだけではなく、紙・印刷機など紙器全般に対する幅広い知識を有しているため、ツジカワの頼れるアドバイザーであるとともに、箔押しの問題解決をしてくれる駆け込み寺的存在。
常に前向きで意欲的な姿勢と、その技術力でツジカワを支えてくれています。
箔押し前のセッティング
箔押しをするにあたっては、箔ロールを機械にセットしたり、版を熱盤にセットする等のセッティングが必要ですが、機械や設備によっても違うのでここらへんは割愛します。
(希望が多ければこちらも記事化するかも?)
その他で箔押しの調整をスムーズに進めるために、ワタナベが行っていることを取り上げていきます。
バランス版とは?
箔押し加工に立ち会っていると、箔押し版とは別に2枚の板を熱盤に取り付けていました。
こちらはワタナベいわく「バランス版」。
熱盤の中心に箔版を配置できない場合に、機械のバランスをるための板です。
箔版と同じ高さ(一般的には7mm)の無地の版を使用しています。
動画では20mm四方程度の大きさの無地のマグネシウム版を2箇所取り付けていました。
必ず使用しなければいけない、というわけではないですが、使用することで機械の均衡を取ることができ、圧力を平準化することができます。
圧胴仕立て(※)で受けの高さを変えた場合はバランス版部分も同じ高さで圧力がかかるようにする必要があります。
※圧胴仕立てに関しては後ほど説明します!
柄転写とは?
箔押し加工をする紙を置くとろにも何やら貼ってあります。
これは、「柄転写(がらてんしゃ)」と呼ばれるもので、絵柄を(カーボン紙などで)紙に転写したものです。
これを実際に箔押しが印刷される場所に固定して、箔押しの絵柄の位置を正確に確認できるようにします。
例えば一部箔がつかないところがあったとしても
柄転写をしておけば、どの部分をムラトリで調整すればよいかがわかります。ムラトリとは、柄転写した紙の上に、フィルムなど挟んでムラなく箔がつくように圧力を調整する作業です。
動画では上からグラシン紙を貼って細かいムラトリをしています。
圧胴仕立てとは?
さて、柄転写もセットしていざ箔押し、と思ったら「圧胴仕立て」に使用する素材を引き出しから出してきました。
圧胴仕立ては「仕立て」とも呼ばれ、箔や印刷する紙に応じて、受けのクッション性を変えることで箔の性能を引き出たすために行います。
動画では仕立て材としてエポキシ樹脂でできた積層板(動画内ではグラスボードと呼んでいます)、パルプを圧縮してできたプレスボード、PPシートをご紹介しています。
箔押しやエンボス加工にムラが見られるときは、こういった仕立てを使用することで改善される場合があります。
仕立ての使い方や、その効果については次回の記事で取り上げます!