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学生たちの奮闘記 - 箱庭稽古日報 10/26

また、ひみつの箱をガサゴソと手探りしております。

− わたしがわたしになるまでの物語 -

ミュージカル「ひみつの箱には、」学生版絶賛稽古中です。

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ミュージカルサークルS&Dというインカレサークルを指導して早7年。新作オリジナルミュージカルを作り、現役俳優たちによるトライアウト公演、そしてS&Dによる本公演…という流れも2年目となりました。

トライアウトから本公演へ

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6月に「ひみつの箱には、」トライアウト公演が無事幕をおろし、2020ねんにこの作品を上演できなかったS&D4期たちが色んな想いの詰まった涙を流し、その涙がたっぷりと染み込んだ重たいバトンを受け取った5・6・7期たち。

稽古開始直後は、目や耳に焼き付いたトライアウト公演と自分たちの技量のギャップ、重たいバトンを握り締め絶対に良い舞台にしなくてはというプレッシャー…なのか、本当のところは分かりませんが。笑

そんないろいろな考えで頭がカチンコチンになった学生たちの頭をどうにかほぐして楽しめるようにすることに私自身もてんてこ舞いしておりました。

今日の稽古で、やっと!メインキャストたちが自分たちらしく苦しんで楽しんでいる様子が垣間見えたので久々に稽古日報を書こうと思い至りました。

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現役俳優たちは多くの経験と毎日の稽古と、積み上がった基礎があります。経験は舞台や現場での経験だけでなく、人生経験も。

学生たちは基礎を積み上げながら、稽古は週1〜4回ほど(メインキャストは週末に加え、平日の夜も週2回稽古をしています。)舞台経験も数えるほどだし、人生だってきっと予想できないことばかりでしょう。

だけどそこが良いのです。

そうでなくては、作れない舞台があるのです。

それをこの7年間で確信したからこそ、私たちS&D Projectは「プロでなくても公演できるミュージカルをもっと広めたい」というところに至ったのです。

目を見て、生まれて、心が動く。

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友人と目が合う。いつものノリで言葉を交わす。

初めての人と目が合う。少しピリピリとした甘い緊張感が静電気のように通う。

芝居を作っていると、その時、その度、私たちは生まれているのだと思います。生きていく上で必要なものは呼吸です。そして心の動きと一緒に生まれるものが、呼吸です。

これが自分の身体で理解し、実感し、体現できるようになるまでがとても難しい。だけどそれがお芝居なんだと私は思います。

学生たちにひとつひとつの呼吸を指導していくのはかなり骨が折れますが、本当に心が動いた瞬間に彼らはとっても素直に美しく光るのです。

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「ひみつの箱には、」は発展途上の天野一歩という高校生の話です。

だめな自分、嫌いな自分、理想の自分、本当の自分…。自分の中の自分と顔を突き合わせ、あらがい、たったひとりの私に統合してゆく話です。

彼女の悩みはとても身近なもので、学生たちにもやはり身に覚えがあるようです。そんなみんなだからこそ、この作品を良いものにできる。まだまだ発展途上だから、不器用だからこそこの芝居を演じる意味があるんです。

新しい箱には、

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さあ。この新しい箱には、なにが入っているのでしょうか。

役も物語も同じです。動きや振りも決まっています。

だけど全く新しい「ひみつの箱には、」が、いま、生まれています。

「ああ、あなたのニイナはそんな性格なんだ。この子の昴はそんな服を着てるんだ!」新しい発見が次々と見つかってきました。

内的世界が重要な作品だからでしょうか。みんなが自分を見つけていくと、こんなにも作品が色付いていくんだと感動しています。

今週末は2回目の通し稽古です!アンサンブルの成長も楽しみ!


また書きます。


作演出 ひらたあや

情報いろいろ

【稽古場レポート】

学生本人たちによる「稽古場レポート」が更新されています!稽古場で感じたこと、目標、役のこと。悩みながら書いているようです。

【チケット絶賛発売中!】

 S&D版チラシ表裏

ミュージカルサークルS&D第6回本公演 ミュージカル「ひみつの箱には、」

12月18日(土)18:00(プレビュー公演)
12月19日(日)12:00 ・ 16:30
(開場は開演30分前・上演時間120分・休憩10分)

場所:北とぴあ つつじホール

チケットはこちらから!

配信チケットはこちらから!(配信期間:1/22〜2/6)


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ひらたあや(ミュージカル作家)
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