おかあさーん!!
誰にも言ってないんだけど、私、寂しくなったときとか、焦ったときとかに、「おかあさーん!!」って泣き叫びたくなるとき、ある。
実際にはしないよ。心の中で。
なんでなんだろう。
いまは距離的にはとっても離れて暮らしているけど、ホームシックというわけでもないし、不思議だなと思う。
うちの母は、心配性でちょいと過保護気味なところがあったり、怒るとマジで怖かったり面倒くさかったり(ゴメン)するところもある人だ。
でも、母は可愛いし、作ってくれるご飯は美味しいし、優しいところもあるし笑顔も可愛いと思う。ちょっと抜けているところも面白い。あと、肩もみが本当に気持ちよくて癒やされるし、毎朝作ってくれる甘口のインスタントコーヒーの配分が絶妙だ。
私は、色んな面で父親に似ていると言われる。見た目(顔)、山道とか山菜、古いものが好きなところ、大ざっぱで宿題を先延ばしにするところとか(でも、ちゃんと締切には間に合わせるのが、偉いところ)。
でも手先の器用さとか、そういうところは受け継がれていない。
一方、私の面倒なところは、母親ゆずりだと思う。機嫌を悪くすると黙り込むところ、手先の不器用さ、口下手など。でも、良いところもきっとゆずられていると思う。例えば、私の肩もみは気持ちいいと、母に言われたことがある。料理も少しずつ、母に近づいている、と信じたい。
ちなみに、私の作る甘口のインスタントコーヒーは、美味しくない。
近くにいると、「めんどくさいなぁ」と思うこともあったが、ひとり暮らしを始めた時や、いまこうしてとっても遠い地で暮らすようになると、その有り難みもよく分かるようになった。
そして、お互い程よい関係が築けるようになったと思う。時々電話で話すのも楽しい。メッセージでのやり取りもする。
私は色んな面で心配をかけた子どもだ。母の心配性が加速したのも頷ける。ごめんよ、母。
いまも心配は、ないとはいえないと思うけど、私、元気でやってるから大丈夫だよ。いまとってもハッピーよ。
これからも色々あるとは思うけど、困ったりすることもあると思うけど、周りの人と助け合って、受け容れるところは受け容れて、なんとかやっていくよ。
でも時々、「おかあさーん!!」って叫びたくなるっていうことは、心のどこかで甘えたい気持ちとか、子どもにかえりたい気持ちがあると思うんだよね。だからその時は、ちょっと甘えさせてね。
母と最後にハグしたのはいつだろう。
照れくさくて、もうなかなか出来やしない。でも、やってみてもいいかな。
今度会うときは・・・冬に予定している結婚式の時ですね。さすがに人前は照れるので、家でゆっくり出来る時にやってみようかね。でもなんか泣いてしまいそうだ。それは嫌だなぁ。
母、ありがとう。私を産んでくれて、育ててくれてありがとう。
色々とクセのある子どもだったでしょう。でも、私、おかげ様でここまでこられました。
もう大丈夫だから、お母さんもこれから、色んなこと楽しんでね。親孝行もさせてね。でも、時々甘えさせてね。
嫌なところもあるけど、それはお互い様ですね。でもやっぱり、あなたは大事な人です。身体に気をつけて、げんきでいてね。