天蚕真綿を織ってみる
現在ショール3枚分の経糸をかけ、緯糸を変えて織っております。
3枚目に入り、天蚕を入れてみようと思い立ちました。
天蚕は家蚕の原種の一つとも言われる野蚕(やさん)の一種。
山間地や森林に行くと、巨大な蛾が張り付いていてぎょっとすることがありますが・・・ソレです。それ。
家蚕とは違いクヌギを食べ、緑色の繭を作ります。
家蚕の糸は3デニールと言われますが、天蚕は6デニールと倍の太さ。
外側の黄緑色の部分はほぼキビソで、複数本を引いていくか、場合によっては皮のようにずるっと剥けてしまいます。
ですので、生糸は少し内側から引くことになり、こちらは約600mと言われていて、家蚕の半分弱になります。
森のダイヤモンドと言われるゆえんは、美しさだけでなく、この硬さ、手間、糸の少なさ、そういった部分も含まれるのだと思います。
それはさておき、今回使用したのはもっとも内側のビスの部分。
こちらも生糸を引いていくと切れてしまい、膜のように最後に残ってしまうので、それなりの量が残ります。
それを真綿になさったものを譲っていただき、手引きで糸にいたします。
天蚕生糸や天蚕の全真綿に比べて白っぽいですが、うっすら黄色い色をしています。
手持ちはそんなに多くなかったので、今回は1寸ごとに2本ずつ。
緯糸の色を変えながら、定期的に天蚕糸を挟んでいきます。
今週中には仕上がる見込み。
自分でも出来上がりが楽しみです。
蚕さんの糸についてはこちらもどうぞ
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