新卒から遠く離れて 2024年3月31日
ダンジョンのような梅田駅で、地下鉄の定期券を買う。それから御堂筋線に乗り込んで、心斎橋で長堀鶴見緑地線に乗り換え。最寄駅に着いたら徒歩10分ほどの研修会場まで時間通りに行く。これを1時間ほどで行うこと。
それが、社会人1日目のほぼ初対面で大阪の土地勘がほぼないわたしたち7名に課されたミッションだった。
それはさすがに無理、と言いたくなるミッションにはもちろん失敗する。細かいことはもう忘れてしまったけれど本当にあの日は散々で、このあとも散々な日々が続いたものだから「会社ってのは理不尽すぎないか……」と社会人1年目は特に強めの絶望感を味わっていた。
あれから14回目の春を迎える。あの絶望感は今でも社会人の礎になっているけれど、すっかり笑い話だ。
転職を幾度か繰り返して、今年のわたしは今の会社で新卒社員の受け入れに携わることになった。準備をしながら自分の新卒のころを思い出して、ついクソデカ感情を抱いてしまうのをグッと堪えている。堪えているけれど、たぶん溢れてしまっているので、今こうして文章で発散させているところ。
新卒社員にとっての1年が良い時間になるといいなと、つい思ってしまう。老婆心だ。
同時に、あの日一緒に梅田駅を駆け回り、その後の散々な日々を一緒に過ごした同期のみんなが仕事をしていてもしていなくても、どうかすこやかでありますように。この時期は毎年、今年もそう願っているよ。
わたしは今年もお仕事がんばります。
2024年3月31日
(この日記は、毎年3月30日に書いていた同期に向けた文章を数年ぶりに復活させてみた私信です。みんな、yes, we canだよ〜〜〜!)
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