No.7「ほめる」ことの大切さ~たくさんほめよう!~
1 はじめに
こんにちは!
Yuです!
今回は「ほめる」という、子どもが成長するうえでとても大切なことをお伝えしていきます。
どうやってほめると良いのか、ほめ方の参考も書いていきますので、ぜひ最後まで読んでいってください😊
2 「ほめる」ってどういうこと?
「ほめる」こと
みなさん分かっているかと思いますが、「ほめる」ということについて、もう一度確認していきたいと思います。
ここでは
子どもが頑張ったことや
すぐれていることをほめる。
ということですね。
「ほめる」といっても、その「ほめ方」や「ほめる」内容、「ほめる」タイミングなども大切になってきます😊
順に解説していきます!
3 「ほめる」とどんな良いことがある?
「ほめる」ということは、みなさんなんとなく良いことだと感じている方は多いと思います。
それでは、具体的にどんな良いことがあるのか考えていきましょう!
子どもの自己肯定感が高まる
子どもが何事にも自信をもって取り組めるようになる
子どもの心に余裕が生まれる→大人にも余裕が生まれる
間違いや失敗に対しても折れにくくなる→レジリエンスが関わってくる(また今度解説します)
ざっくりこんな感じですね。
一つずつ見ていきましょう。
(1)子供の自己肯定感が高まる
これはイメージしやすいと思います。
ほめられるのは誰でもうれしいですよね。
うまくできた!自分でできた!
と、自分を認め、自分を肯定的に捉えられるようになっていきますね。
(2)子どもが何事にも自信をもって取り組めるようになる
ほめられて、自分はできる!
と思えるようになると、何事にも自信をもって取り組めるようになってきます。
ここでポイントなのは、ほめられたこと以外でも自信をもって取り組めるようになる子が多い、ということです。
ほめられた内容を起点に、波紋のように広がっていくイメージです。
(3)子どもの心に余裕が生まれる→大人にも余裕が生まれる
イメージしてみてください。
いつも何かするたびに、叱られている子。
いつも何かをするたびに叱る大人。
何かをしたらほめられる子。
何かをしたらほめる大人。
どうでしょうか?
叱る、注意することは、ほめることよりも大きなエネルギーが必要です。
叱られる方も、それだけ大きなエネルギーをぶつけられるということです。
余裕は生まれませんよね。
叱られるのではないか?また何かしてしまうのではないか?
という心も生まれ、お互いなにかするときに気が気ではなくなってしまいます。
ほめる、ほめられるという関係であれば、どちらにも余裕が生まれます。
気持ちに余裕があることって本当に大切です。
(4)間違いや失敗に対しても折れにくくなる→レジリエンスが関わってくる(また今度解説します)
たくさんほめられ、自分のやることに自信をもてるようになると、間違ってしまったり、失敗してしまったときも心が折れにくくなります。
これは、しなやかな心(レジリエンス)とも関連する話なので、また後日記事にしていこうと思います。
間違いや失敗を気にしなくなる、ということではありません。
間違いや失敗を受け止め、受け入れ、次にどうしたらいいか、ということを考えられるということです。
これは、心に余裕がないとなかなか生まれてこない思考です。
ここまでくると、自分で試行錯誤できる子どものイメージが湧いてくるのではないかと思います。
4 「ほめる」ときの注意点
「ほめる」ときにも、注意するポイントがあります。
具体的にほめよう、ただ「ほめる」のは危険
ほめ方も色々ある(言葉、ジェスチャー、表情)
子どもによって伝わりやすいほめ方がある
ほめるときはすぐにほめる(注意するときも)
1回のことでも何度もほめる、最後にもほめる
一つずつ見ていきましょう。
(1)具体的にほめよう、ただ「ほめる」のは危険
「ほめる」ことが大事!たくさんほめよう!
「すごい!」「いいね!」「よくできたね!」「じょうず!」
ほめることはとても大切ですが、このほめ方だと、どこをどう頑張ったからほめられた、ということが伝わりにくいです。
どこをどうほめられたか分からないと、子どももどこを頑張ったら良いか分からずうまく上達させることができない、という事態にもなりかねません。
具体的にほめることが大切です。
例えば、
学習面だと、
「ここを考えられてすごいね!」
「このやり方を自分で見つけられていいね!」
「この文字のこの形が上手になったね!」
運動面だと、
「前よりも足が高く上がって上手になったね!」
「タイミングが良くなったね!すごいね!」
など、その子がどこをどう頑張って、前よりもどこができるようになったのか、ということを本人が理解できるように伝える、ということがとても大事です。
そうすれば、子どもはただ頑張るではなく、ここを頑張る!と明確に目標をもちやすくなります。
このほめ方をすると、「ほめる」+「振り返り」になるので、とても効果的です!
(2)ほめ方も色々ある(言葉、ジェスチャー、表情)
ほめ方にも色々とあります。
先程のように、言葉で具体的にほめるやり方。
ほかにも、身振り(ジェスチャー)を使ってほめるやり方。
表情(驚き、笑顔など)でほめるやり方。
すべて使ってほめるのが一般的だと思います。大抵の子はそれで大丈夫だと思います。
しかし、障害のある子にとっては、情報量が多くてしっかりと受け止められないこともあります。
そういう子に対しては、3つすべて使うのではなく、意図的に刺激を少なくし、その子が受け入れられる刺激の量で伝える、ということも必要です。
(3)子どもによって伝わりやすいほめ方がある
言葉が一番伝わりやすい子、身振りが伝わりやすい子、表情が伝わりやすい子、子どもによって伝わりやすさも様々です。
自分の経験からすると、自閉症の子は比較的身振りでのほめ方が伝わりやすく、ダウン症の子は表情でのほめ方が伝わりやすいなと感じています。
もちろん言葉も一緒に伝えますが。
ときどき、とてもオーバーリアクションでほめる方がいますが、それも相性があります。
子どもによっては、大げさにほめられることに抵抗があることもあります。
そういう子は、少し「ほめ」のテンションを抑えて、具体的に言葉で伝えること、身振りで伝えることを多めにすると、すんなり受け入れられることが多かったですね。
(4)ほめるときはすぐにほめる(注意するときも)
これはどの子にも当てはまりますが、特に障害のある子(知的障害)にとって大切です。
何かあればすぐにほめる。
子どもが行動した瞬間、達成した瞬間にほめるということがとても大事ですね。
特に知的障害の子は、実体験から学ぶことが必要な子なので、「鉄は熱いうちに打て」ではないですが、実感を伴っているうちにほめ、どこが良かったのか伝えられると良いです。
これは、注意するときも同じですね。あとから話をしても、ただ自己肯定感を下げてしまうだけになってしまうことが多いです。
(5)1回のことでも何度もほめる、最後にもほめる
これもよく言われていることかもしれませんが、大切なので書いておきます。
注意は1回、ほめるのは何度でも。ですね。
ほめることがない!という方はぜひやってみてください。
同じことでいいと思います。
「朝いつもよりはやく起きれた」「いつもより返事が速かった」「いつもより大きな声がでた」など、ほめポイントがあったら、その後でも何度も伝えていいと思います。
その瞬間にほめることも大切ですが、落ち着いたところでもう一度丁寧に言葉で伝えることも自己肯定感の観点からも良いと思います。
私は、授業の前半でほめるポイントがあれば、授業の後半でもそのことについて再度ほめ、最後の振り返りのときにもほめるようにしています。
子どもにとっては、一度なにかしただけなのに、3回もほめてくれる。お得!と思っているかもしれませんが、できたことや頑張ったことはそのくらいほめられても良い、と私は思っています。
5 まとめ
今回の記事のまとめです。
○ほめるとどんな良いことがある?
子どもの自己肯定感が高まる
子どもが何事にも自信をもって取り組めるようになる
子どもの心に余裕が生まれる→大人にも余裕が生まれる
間違いや失敗に対しても折れにくくなる→レジリエンスが関わってくる(また今度解説します)
○「ほめる」ときの注意点は?
具体的にほめよう、ただ「ほめる」のは危険
ほめ方も色々ある(言葉、ジェスチャー、表情)
子どもによって伝わりやすいほめ方がある
ほめるときはすぐにほめる(注意するときも)
1回のことでも何度もほめる、最後にもほめる
6 さいごに
ときどき、「ほめる」ことがないんです。
という方がいますが、
他の子どもと比較しては、ほめるポイントが見つからないということはよくあります。
それは障害のあるないに関係なく、ほめにくくなってしまいますよね。
その子の中でがんばったこと、よくできたことを比較してほめていくことが大切です。
その子個人で見ていけば、ほめるポイントはきっとあるはずです。
また、あたりまえや慣れは大敵です。
その子と出会った時を振り返ってみると、「ああ、こんなにできるようになったんだ」「こんなにがんばっているんだ」と再確認することができます。
ここまで、お話をしてきて「ほめる」って意外と難しいなと思った方もいるかも知れません。
まずは、ほめるポイントを一つでも意識してお子さんに伝えてみてください!
きっとお子さんもいい笑顔で答えてくれると思います。
それではまた次の記事でお会いしましょう!