米国の産業政策
米国が対中を考えて、製造業回帰と政府主導に産業政策を取っている。
2000〜20年代は、グローバル化が盛んに言われていて、比較優位に基づき世界的にサプライチェーンを構築して、すべて資本主義と民主主義になるという「歴史の終わり」を迎えるみたいな楽観論だったように思う。
だが、中国の台頭やウクライナ、中東問題もあり、サプライチェーンもイデオロギーの違いによって再構築が始まっている。
TSMCが熊本に作られるのもその一環である。
そして、中国が共産党によってゴリゴリと産業開発をしているのに対抗し、自由競争でやってきた米国も、政府主導で金融のサプライ側から支援するという政策に変化している。
歴史の終わりなんてものは来ず、バックラッシュが起こる。これが人間や社会のおもしろいところだ。この先10〜20年は、政府や国家に力が集約される時代になるかもしれない。