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デイヴ・アスプリー最新作を読んでみた。

ゲームチェンジャーになりたい方必読。

日本語版タイトルは『シリコンバレー式超ライフハック』となっているが、内容に少しそぐわない。原題は"GAME CHANGERS What Leaders, Innovators, and Mavericks Do to Win at Life”。この日本語タイトルだと、原題から副題だけを取り出したような感じだ。大切なのは当然ながら、GAME CHANGERS(ゲームチェンジャー)の部分。ゲームチェンジャーとは、例えばサッカーでも野球でも、その人が出てくるだけで流れを変えることのできる人のことだ。そこから転じ、既存の流れやルール、常識をひっくり返しちゃうようなすごい人たちのことを指す。その「ゲーム(ルール)を変えちゃう人たち」が何をやってるか、何をやってきたか、その主語こそが重要で、だからこそこの本に読む価値がある。

前作のHEAD STRONGと違い、ミトコンドリアだけにフォーカスされた内容ではない。それはもちろんそうだ。なぜなら先に触れた通り、世界のゲームチェンジャーが何をやってきたかを著者デイヴ・アスプリーのインタビューによりまとめたものだからだ。世界のゲームチェンジャーがみんなミトコンドリアに注目してるわけではない笑。

でも、だからこそ広い視点で色んなことが学べるのがこの本のいいところ。

 「感謝」の重要さ

僕が一番心に残ってるのは、最終章「感謝」の部分だ。デイヴ自身、「この章だけ読んでも効くほど強力」と書いている。

この章では、テロメア(動物の寿命を決めてると言われてるDNAの端っこの、靴紐で言う先っぽの部分のこと)の研究を行っているエリッサ・エペル博士が、コロンビア大学でミトコンドリアの研究をしているマーティン・ピカード博士と共同で行った研究についてのエピソードが出てくる。被験者のミトコンドリアの酵素の活動状態を測定したところ、酵素活動が低下している人とそうじゃない人がいた。特に病気の子や親の介護をしている人たちの酵素活動は著しく低下していた。

ミトコンドリアばかりじゃないと言っておきながら、注目するポイントとしてミトコンドリア話を選んで申し訳ない。これはデイヴのせいではなく、完全に僕のチョイスだ。でも、これは本当に大切なところなのだ。

研究者たちは何がその違いを引き起こしているのかを知るために、被験者の日常生活を詳しく調べてみた。すると、朝、目が覚めた時も就寝前も、ポジティブな気持ちでいる人たちのミトコンドリア酵素が特に多いことが判ったのだ。

つまり寝る前に、「ああ、明日起きたらまた大変なことが待ってるんだな」とか、「明日は今日よりもひどいことになるかもしれない」とか考えることで、自ら無意識のうちにストレスを招き入れてしまっている人のミトコンドリア酵素の活性が低く、反対に、その日1日に感謝をし、体に自分は安全であるという合図を送っている人はミトコンドリア酵素の活性が高かったのだ。

ミトコンドリアについてあまり詳しくない人のために補足すると、動物が生きるためのエネルギーは全てミトコンドリアが作っている。詳しくいうと、ミトコンドリアの膜に存在する酵素でATP(アデノシン三リン酸)からエネルギーを取り出し、それを使って僕たちは呼吸もし、血液も送り、音も聞き、光も感じるのだ。

感謝で身体のエネルギーレベルが変わる

つまり、夜寝る前にポジティブな感謝の気持ちでいられるかどうかで、身体のエネルギーレベルが変わってくるということなのだ。

なぜ僕がこの章に強く共感しているのかというと、僕自身が今とても感謝の気持ちが強くなってきているからだ。コロナウイルスの影響でワークスタイルが完全にリモートワークになってから、今まで通勤に充てていた時間を他のことに有効に使えるようになった。そしてインプットの量を増やし、思考を重ねる中で、自分の本当に追求したいテーマの輪郭が見えてきた。それは周りの人を如何に幸せにできるか?ってことだ。自分が今まで身につけたり経験したことをシェアし、周りの人たちをサポートしたいと思うようになった。自分ができることはそんなに多くはないけれど、僕は生化学が好きだし、33歳まで俳優もやってたので、そういった強みを生かしつつ、コロナで大変な状況な中でもみんなの健康の実現をバックアップできればと思うようになった。それで始めたのがYouTubeチャンネル"TSUBOYAN FILM KAMAKURA"だ。

デイヴはその「感謝」の章、HACK40の終わりでこうまとめている。

・問題が起こる前に心配してストレス状態に陥るのはやめよう。そういう気分になりかけたら「幸せな場所」に行く努力をしよう。

・毎晩寝る前に、感謝することを3つ考えて、ミトコンドリア酵素を高めよう。いや、寝る時間まで待つ必要はない、今3つ考えて、神経系にどんな変化があるか感じよう。感謝の気持ちが身体のどこに強く働きかけるかが特定できたらめっけものだ!

この本を読了した昨日の夜から、僕も感謝することを3つ考えるようにした。ミトコンドリアがどうなってるかはまだ僕は感じることができていなけど、少なくとも心がスーッと落ち着いていくのが分かった。本当に穏やかな気持ちになった。

今も、こういう環境を与えてくれてる会社にも感謝だし、このリモートワークの中で頑張ってくれてるチームにも感謝。そしてもちろん家族にも大感謝。こう書いてても、心が穏やかになっていくのが分かる。感謝って素晴らしい。

この「感謝」のパートも含め、全部で42のハックが紹介されている。ハックというと意味不明と感じられる方も多いかもしれないけど、平たくいうとハックって「知恵」ってこと。PART2の部分は、もしかしたら人前や電車の中では読みにくい内容かもしれない(詳細はぜひ読んで!)けど、だからこそあまり表には出てこない内容で、実践する価値はあると思う。

ゲームチェンジャーになりたい人にぜひ読んでもらいたい一冊。

デイヴ・アスプリーの前作"HEAD STRONG"も超おすすめだからぜひ読んで欲しい。僕はこの本に書かれてることは、ほぼ全部実践してみた。そして体脂肪を7%落とした。







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