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映画『NOSTALGHIA ノスタルジア 4K修復版』
それにしても
このポスターの惹句にはただただ圧巻
‘もはや、すでに。‘
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タルコフスキーに初めて触れたのは昨年のこと
4月に亡くなった坂本龍一さんの追悼を込めて
坂本さんのドキュメンタリー映画2作品
そしてタルコフスキー監督作品の特別上映が
行きつけの映画館にて開催された
『惑星ソラリス』『鏡』『ストーカー』を鑑賞
ソ連当時モスクワにて これらの作品を観ていたというロシア人の女性と出会い
鑑賞後 涙していたのを思い出す
この特別上映に踏み切ったのは 当時の映画館館長
彼はその後ソクーロフ監督の特集にまで展開
映画だけでない広範囲かつ重厚な体験と経験を存分に活かしていた
当時 Yahoo!ニュースでも この事がいち早く取り上げられていた
昨秋に退社されたと聞いた時
この街の映画文化を絶やさず守り続けてくれる方だと思っていただけに
非常に残念な思いを抱いた
タルコフスキーの自然哲学 特に易経への畏敬の念 そしてその表現に唸る
「1+1=1」
この方程式の理解については 私の映画ノートにて
‘自然を観察すれば人生は単純だとわかる
原点に戻ろうではないか‘
まさに易経のことばかりの台詞
配給会社がなぜ今の時にこの映画を投げかけてきたのか
冒頭の惹句に帰りつく
‘もやは、すでに。‘
やはり 痺れる
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