日本も臨床治験(いわゆるP3)を経ずしてRWDで薬事承認をするようになるっぽい?

厚労省から「承認申請等におけるレジストリの活用に関する基本的考え方」について、が出されたようで。

https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T210324I0010.pdf
www.mhlw.go.jp

これに呼応して?、PMDAからも「レジストリデータを承認申請等に利用する場合の信頼性担保のための留意点」について、が出されています(ほぼ二重行政ではないかとw)

https://www.pmda.go.jp/files/000239818.pdf
www.pmda.go.jp

これは、日本臨床治験(いわゆるP3)を経ずして、薬事承認をする流れではないかと思います。

臨床治験(いわゆるP3)を経ずして薬事承認をする、というのは、米国FDAですでに行われています。

http://www.jmacct.med.or.jp/about/2019/files/20200314_5.pdf


上のP.9にあります。

⽶国の動向(適応拡⼤へのRWDの活⽤事例)
• パルボシクリブの男性乳がんへの適応拡⼤
• RWDを根拠情報として利⽤
– Flatiron Health社のEHRのデータベース
– IQVIA社のInsurance claimデータベース
– Pfizer社の市販後安全性データベース

今回の厚労省の通達は、これを模倣したものと言えるのではないでしょうか。個人的にはRWDによる新規承認はもちろんなされるべきと思いますが、同時に、RWDで既存薬剤を全て検証して、効果を継続的に評価して、薬価改定の資料とするべきではないかと思いますけどね。つまりそのデータを用いて、コストの議論をする・保険を外す、ということです。まぁ薬の保険承認はそれ以前にもっとやるべきことはたくさんあるとは思いますがw


話を戻すと、この内容を理解するうえで、Flatiron Healthは要チェックと思います。

これまでのRWDといえば、レセプト(DPC含める)を集めたもの、という感じでしたが、レセプトでは取得可能な情報にかなり限りがあるのが現実なので、flatironはそこを超えてきました。flatironでは、がんの治療関連情報(薬剤投与後の治療反応など)を電子カルテから吸い上げることができるわけです。

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