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與那覇潤×綿野恵太:聞き手田中辰幸「亜インテリの逆襲は可能か?」——零細企業経営者が人文知を学ぶ意義とは——
9月28日(土)午後3時から嵐渓荘にて、ゲンロン・シラス非公式ミニ総会のトークイベントとして、評論家の與那覇潤さんと批評家の綿野恵太さんをお招きして、「亜インテリの逆襲は可能か?」——零細企業経営者が人文知を学ぶ意義とは——をテーマにお話をします。
そもそも「亜インテリ」とは誰のことでしょうか?
「ファシズムというものは、亜インテリが作った」と言ったのは政治学者の丸山眞男で、小学校教諭や地方公務員、零細企業経営者(商店主)といった人たちは、ファシズムを推進する役割を担ったことで「亜インテリ」と呼ばれ、批判されることになりました。
とはいえ、燕三条に住まう零細工場を営む人や、鎚起銅器をつくる職人、山奥にある旅館館主というような、手に職を持ったり、人を雇い、そこで生まれてしまう摩擦を解消したり、単純な反復作業を自ら繰り返す日々を生きる人たちが、お金が儲かる方法というような知恵ではなくむしろ世界のあり方について考える「人文知」を学ぶ意義について考えていきます。
さらに、「インテリ」に次ぐものでしかない「亜インテリ」を「大衆」の思考や行動を理解した上で、手や身体を動かしつつ、「インテリ」の基礎教養たる「人文知」を学ぶことで日々の営みを改善したり、未来を志向していくことは、インテリに(準ずるのではなく)匹敵する(またべつの)「知性」になりうるのではないか?というかすかな希望を持ちつつ、「亜インテリの逆襲」を「らんまる」のテーマとしています。
インテリが持ち得ず、亜インテリが持ちうる性質のひとつに「ヤンキー性」があるように思います。
(あえて定義すると)「ヤンキー性」とは、なんでも気合いで乗り切り、絆を大切にし、地域に閉じていること。
いっぽう人文知とは、理性的、論理的な言動で、正義を大切にし、世界に開かれていること、としておきたいと思います。
つまり、重要なのことは、ヤンキー性と人文知の混交なのです。
そこには、保守性とリベラル性が交差し、これは、寒流と暖流がぶつかる「潮目」に(エサになる小さなプランクトンがたくさんいるため)魚が多く集まり、良好な漁場を形成することと重なります。
「亜インテリ」はインテリに準ずる(劣位にある)零細企業経営者にあたるわけだけど、たとえば工場主が持つヤンキー性と(今すぐ役に立つハウツー的方法論ではなく)世界の成り立ち/あり方を考えることで自社の立ち位置/あり方を考えるための「人文知」が混交することこそ長期的な企業成長につながる、ということはできないでしょうか。
今回は、インテリ、亜インテリのみならず、「知性」を取り巻く状況について考えておられる評論家の與那覇潤さんと最近「失われた批評を求めて」というシラス配信番組を始めたものの、話すのが苦手と自認する批評家・綿野恵太さんをお迎えして、じっくり対話を重ねたいと思っています。
らんまる——ゲンロンシラス非公式ミニ総会——
昼会
日時:令和6年9月28日(土)13:00−17:30
第一部 :13:00 −14:45
高橋トオル(デザイナー)×大竹啓五(「嵐渓荘」宿主 )「機動戦士ガンダムから考えるものづくりと地域づくり」
第二部:15:00−17:30
與那覇潤×綿野恵太:聞き手田中辰幸「亜インテリの逆襲は可能か?」——零細企業経営者が人文知を学ぶ意義とは——
料金:3,000円(温泉入浴付き)
会場:嵐渓荘(新潟県三条市長野1450 )
申込:https://asp.hotel-story.ne.jp/ver3d/ASPP0200.asp?hidSELECTPLAN=A7J3L&hidSELECTCOD1=60810&hidSELECTCOD2=001
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