見出し画像

人生は航海だ

8月28日にようやく入籍したものの、主人のしている事の大会が9月2日まであった為、「ゆっくり過ごすのは翌週にね♡」そう言われた当日9月7日(土)。
最高のデートはアクシデントとハプニングに見舞われた。
今回はそのレポートを😊

素敵なディナークルーズ(のはずが!?)

当日に、ラフでもいいけどちょっといい格好してってね、と言われていたので、いつものようなパンツスタイルはやめて、小綺麗を打ち出したバカンススタイルでお出かけ。

横浜マリーンルージュ号

「あら♡こんな素敵な船でお食事!?」
これは素敵なサプライズ♡乗船時間は19時から。並んでいる間に目に入る"本日満席"の文字。

土曜の夏の夜、外は晴れ、それはそうだよね!
……でも、なぜか少し、出航が遅れている模様。チケット購入も既に済ませてあったので、その他の方も含め、一旦、船の待合室に通される。

降って沸き出す突然のサバイバル要素


満員の待合室へスタッフの方が走ってきて
『本日、ちょっとしたアクシデントが発生し、船が出航しないかもしれません。本日分のチケットはキャンセル料は頂かずキャンセルできますので、お申し出の方は……』

とのアナウンス。急に雲行きが怪しくなる。もう乗れる気満々の人たちで満ちた、ゆらゆらと波で揺れる狭い待合室、状況としては
既に出航している船にエンジントラブルがあり、座礁する可能性がある
と告げられたかのような空気感。

説明によると、こうだ。
(前回の乗船で流してはいけないものをトイレに流されてしまい、使えなくなってしまった。トラブル対応には務めてはいるが、出航できるかどうかもわからない。船の乗船は19:30には予定通り締め切る、その為、それまでにキャンセルするかどうかをお連れ様とお話の上……)

そこで説明してくれているスタッフに、各々から質問が飛ぶ。
せっかくここまで来たのに帰れと言われ、半ば切れ気味な方、出航有無が判断つかないならキャンセルした方が得じゃん!とそそくさとキャンセルを申し出る方……現場は一瞬にして、謝罪会見と被害者の会のような状態に。

そこで主人が
「せっかくここまで来たので、記念に乗船させて頂き、船内の雰囲気を楽しんでから、出航しないならばキャンセル、でも受け付けて頂けますか?」
と尋ねる。みんな、おぉ、その手が……のような顔で主人を眺める。

さすがだ。私の主人は仕事が出来る。プレゼンにも慣れている。誰も責めず、少しのおこぼれでもこちら側に収めようとしていく姿勢、流石だ。
心の中では(カッコいいから船のれなくても許すよ!)と思いつつ、凛々しい横顔を眺める。

普段のデートであれば諦めはつくが、今日は記念日としてのそれだ。せっかくだから気分だけでも盛り上がれたらいいよね、の私たち。

「出航できそうであれば出航する予定ではありますので、もちろん、それでも構いません」

とのお返事を頂く。じゃあそれで!と立ち上がる私たち、何組かは
"自分たちもそうします"の組。その他の方は時間の無駄として陸地へ引き返して行かれた。電車でお越しの方もいらっしゃったはずなので、終電を考えると待っていられない!とその判断を下した方も中にはいらっしゃったかもしれない。

でも。
そもそも、そのスタッフの方は伝えろと言われただけで、彼が動かしているわけでもなく、客側の思う"二時間ばかりトイレが使えないからなんなのだ"も、あちらの思う【最高のおもてなし】とはズレが生じてしまうわけで、顧客の安全性も考慮した上での決定だったかもしれないので、怒る意味がない。怒るのであれば、流してはいけない何かをトイレに流してしまった前の搭乗者に、であろう。

どうやら
常に前を向いて様々な仮説から状況の打破・突破口を探る人 
Vs
楽しみを削いできたお前らは人の時間を無駄にしてこんな事なら来るんじゃなかったと後ろ向きでしか物事を捉えない人、の両極に人は立つようだった。

私たちは、断然、前者だ。とても面白い経験が出来た時間、としてその状況も楽しめるんだから、私たちはきっとどうなっても助かるであろう、と思った瞬間だった。

乗船後……時は進む

残ったのはたったの8組。確か、1組だけ4人連れだったので、18人程度の乗船だったように思う。通されたのは、窓際と窓際の間の真ん中通路席で、動かない挙句に真ん中は、ただの揺れるお食事会だね、なんて二人で笑っていると、お料理のお仕度をされる方がやってきて
「なにか一杯召し上がりますか?」
と尋ねて下さった。出航しなければ下船を考えていますがそれでもよいですか?と尋ねると、とても快く、それでも結構ですよ!と仰せ頂いたので

待機時間のシャンパンで乾杯🥂

シャンパンをお願いし、二人で、動いてくれるといいねー、や、さっきのあなたはかっこよかったなぁ♡や、なかなかこういうアクシデント券を引ける機会はないからちょっとしたよい思い出になるね(笑)等を談笑しつつ、吉と出るか凶と出るかを待っていたら

「他のお客様はいらっしゃいませんし、よろしければ窓際の席に移動なさいませんか?」

とお声がけを頂き、少しの間となっても楽しもう♡とお言葉に甘える事に。

予定通りにいかなかった、は、私たちだけではなく、船上客室乗務員の方たちだって、そうである。前の方のトイレの使い方ひとつで大損害だなんて、原因を究明し、損害賠償を求めてもよいほどの損害があっただろうに😢

こちらはキャンセルをしても、夜景代と乗船代とシャンパン代程度はお支払いするし、そんなに気にしないでほしい!の心意気をもってその場を楽しむ事に。お昼に中華街で買った肉まんがホカホカになっちゃったら面白いね、なんて会話。場所がどこでも、二人でいれば、楽しめる♡

最高の状況へシフト

そうこうしていると、支配人が席においでになり
『本日は大変ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。予定は大幅に遅れましたが、これより出航できる運びとなりました😊お時間はいつもより30分短縮されての航海となりますが、いつもとルートは変えて、段取りよく素晴らしい夜景を楽しんで頂けるルートと致しますので、これに懲りず、今後とも宜しくお願いいたします』
との事。

いやいやいやいや!逆にラッキー!!最高か♡

お見事である。こちらも礼節ある態度を心掛けてはいたが、支配人様にはそれにも勝る挨拶をして頂き、挙句、良い席に移れ、いつもと違うレアルート!!なんという、美しき着地点。満点である。

そこからは、心配事も解消し、運ばれてくるお料理の素晴らしさに舌鼓み。船内はそんな事もあって、いつもよりも広々使える!
ちょっとした貸し切り!のような状態。

乗船前に二人で指輪を選びにいって、それまでは寂しかった左の薬指は、キャンドルで揺れるきらめいた影を落とし、これはもう絶対に忘れられない記念日になりました😊

夜景も共に最高のお料理とおもてなしの夜

デッキに出ても、乗員数が圧倒的に少ないので、夜景もまた貸し切り状態!外の空気を胸いっぱいに吸い込める。

レインボーブリッジの裏側をみられるなんて!
まばゆい夜の美しさ
すれ違う屋形船もネオンカラーのお化粧をして。

二人きりでデッキの上、お嫁さんになってくれてありがとうね!とキスまでして頂き、ロマンティックで甘く美しい、最高の夜となりました。

まだ少しお料理が残っていたので、席に戻ると……

なんと嬉しいサプライズ

後はデザートで珈琲でものんで今日の日は終わりね、なんて思っていたら。

サプライズのホールケーキ登場!

"これからもよろしくお願いします"💐

え!!なんと!え!!!
私なんかより、あなたの方がどうしても今日は外せない!と思っていたのでは……と思うと、これからは心にうまれる弱音も私には吐いて下さい、と思いました。こちらこそ、これからも😊

客室の方たちにおめでとうございます!とお祝いして頂いて、動画にも納めて頂き、さらに
『本日はご迷惑をおかけいたしましたので、皆様には本日の記念として、お写真をサービスさせて頂きますので、お帰りの際、1階受付でお受け取り下さい📷』

との事。至れり尽くせり。さては、前の乗客、この為にトイレに流れないものを流したんじゃないか……あなたはとてもマナー違反を犯したけれど、それはそれで私としてはそこまで責めずにいてやるぜ!!でも、してはいけない事は謝らないと、向こうはとても大変だったはずだよ!船動かしてる人達には謝ってよねw!!😛

下船後の夢のひとときを思い返して二人で決めた事。
我が家の今後の記念日は、マリーンルージュを利用させて頂く事に決定!
あの状況でも、最高のサービスを心掛けられた乗船客室乗務員のスタッフ様方に、私たちは驚くほどのプロ根性をみた。今後の記念日は安心して、お任せできそうです😊これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

人生は航海である

文字通り、人生は航海である、を教えてくれた、良い記念日となりました。
物事はなにかと計画通りになんて進まないけど、窮地に陥った時、誰かを責めるよりもまず先に、"自分が出来る事"を見つけ最大限に努め、そこにある周りの笑顔も大切にしながら進んでいけば、きっと、よい結果が得られる、も教えてくれた今回の記念日。

私は幸せです。

この結婚でも、どうかな?と思えるような事も二人であれば、乗り越えていけそうで、いつでも楽しめそうで、二人で
「いい幕開けだね」
と笑った、とても素敵な夜でした。風の凪ぐ日も嵐の夜も。
これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

この曲に出てくるお船ですので、一曲、おいておきますね♡


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集