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『本を読むわたし』すごく良い本でした

「俺の周りはブラックとかヒスパニックばかりで、白人と日本人のミックスなんて俺だけだったんだよ。俺、何て呼ばれてたと思う?…チンク(チャイニーズ)だぜ。(中略)あいつらから見れば、俺はバリバリのアジア人だよ。日本にいればガイジンだけど」 
「だいたいニューヨークにいる日本人は、みんな郊外の高級住宅地に住んでるんだよ。そんでもって、俺、ハッキリ言って、そういう日本人とは付き合い全くなかったの」
「ハナエは俺と違うんだよ。ニューヨークのマンハッタンのいいとこしか見てないんだよ。前に住んでいた所は特別だよ。インテリ連中が多様性とか何とか言ってるけど、あの大学の周りは特別なんだよ。結局おまえらは、あそこしか知らないんだよ」
私はただ黙って、お兄ちゃんから目をそらした。差別されても、それでも、”I like me!”なんて思えるかどえか、それでも「スペシャル」だと言えるかどうか…わからない。
〜『本を読む私』華恵より〜
https://amzn.to/2BJr57H

5歳までニューヨーク、その後は日本で育った華恵さんが、アメリカと日本で過ごした幼少時代の思い出と、大好きな英語や日本語の本について綴った自伝。ハッとさせる表現ばかりで、引き込まれて、無我夢中で本を読む体験をしました。
こうして読むと、”I like me!”(私も大好きな絵本です)が、どんなに、どんなに大きな存在感を持つか…。

You are what you read.
人は、読んだ本によって、人格を作られる…と思いました。

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