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かんたんマーケ講座⑤ 独自のウリ、一言で言うと何なの?


独自の売りを探せ、差別化ポイント、USP(Unique Selling Proposition)は何だ? 

バズワードのように、サイトにも本にもたくさん情報はありますが、本質的な理解ができていないケースは多いようです。

社内スタッフにも、「差別化ポイント表」 や、「ポジショニングマップ」をお願いしたりします。
が… あがってくると、どこかで見たような、若手のコンサルが眠い目をこすって作ったような、冴えない図版だったりすることも多いのです。

なぜなら、「一言化」 「言語化」 できないまま、なんとなーくそれっぽいモノをつくっているから。そういう時に限って、「ねえ~ 2行くらいで この製品の最大の差別化ポイントを言ってみてよ 」というと 「ムニャ ムニャ ……」 よくわからないケースがなんと多いことか。

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↑は、トロントのマーケター、Graham Robertsonさんがアップしてくださっている図版を日本語訳したものです、とてもわかりやすいですね。(そういえばGraham Robertsonさんのテキスト日本語訳つくったら、出版するとそこそこ売れると思いますよ。早いもの勝ちかも)

USPのポイントを直感的に表現できていて、秀逸ですね。クライアントとのディスカッションの際に、この図版を活用させていただいています。
競合製品のこのブランドエッセンスはここの部分だよね、共通のクラスエフェクトとしてのブランドエッセンスはここだよね、とか。

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ヘルスケアプロダクトのコンセプトを一言化をする際にも同じような方法論で 「一言化」 を目指します。
ストプラの、最も大事な仕事のひとつがこの 「一言化」 

一言化が、ざくっとクライアントの心に刺さり、クライアントの想定を超えるものであったとき、「やはり、プロはすごいですね」 と言われ、そこにこそ我々の付加価値が出てくるわけです。

ただ、この「一言化」の作業、1時間や2時間で出来るようなものではありません。時には、30名のクライアント(様々な部署のステークホルダーの方々)と一緒に1日~2日がかりでワークショップを行いながら、とことんまで考え抜きます。

そうして、出てきた 「一言化」コンセプト は、ちょっとやそっとではびくともしません。一緒に作り上げたプロマネも迫力を持って社長にプレゼンいただき、MRの皆さんにもプレゼン頂けます。製薬会社の若いマーケッターの方々の 「志」 を一緒につくりあげるお仕事は、私にとっても毎回が新しい旅や冒険(JOURNEY)であり、とても楽しい時間です。

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