【御礼】12/11「読書のすすめの落語家のすすめ」其の一
【御礼12/11第133回「読書のすすめの落語家のすすめ」其の一】
二回に分けて報告させていただきます。
12/11第133回「読書のすすめの落語家のすすめ」に足をお運びいただき誠に有難うございました。
「読書のすすめ」での毎月一回の落語会「落語のすすめ」は、三遊亭神楽師匠と兄弟子の三遊亭全楽師匠との二人会で、前回132回で11年、今回で12目年に突入です。
三遊亭神楽師匠の一席「黄金の大黒」は、職人の多く住む長屋が舞台。
子供達が砂場で遊んでいると、
大家さんの子供が黄金の大黒を掘り当てる。
長屋の連中は大家さんに、祝いの酒宴に招かれて、大騒動を繰り広げて....
見栄っ張り、意地っ張り、向こう見ずの強がり、喧嘩っ早さ、江戸っ子の“粋”の側面が繰り広げられて...
三遊亭全楽師匠の一席は「文七元結(ぶんしちもっとい)」、べっ甲問屋も手代文七は、集金に出向き五十両を懐に帰途に着くが、それをスラれてしまった。
恩義の厚い店の主人に、文七は吾妻橋から身を投げて詫びようと橋の欄干に乗り上げる、とそこに左官屋の長兵衛が通りかかる。
長兵衛は腕はいいが、博打で身を崩し借金だらけ、仕事道具も質種に、毎日毎日夫婦喧嘩が絶えず、見かねた17歳になる娘のお久が吉原に自分の身を売ってお金をつくり父親の再起を願う。
そのお金ちょうど五十両。それで方々の借金を返し、仕事道具も手に戻し、心を入れかえて働いて、一年後の大晦日まで五十両を返すことを誓う。それが出来ないと、娘は吉原のお店に出されてしまう。
そのお久の想いの五十両を懐に家路についた長兵衛は、川に身投げしようとしている文七に出くわしとっさに止めに入る。
どうしても、死んで詫びなければと文七、何度も橋の欄干を越えようとする。
長兵衛は身を切り刻まれるように逡巡する。
五十両が無いと川に身を投げて死んでしまう文七、
お久がつくってくれた五十両で、身を立て直して娘を迎えに行かないければならない、
身を切り刻まれるように逡巡する長兵衛の姿が、涙で滲む。
ついに、長兵衛はその五十両を文七にやってしまう。
長兵衛は何の声に従ったのだろうか。
どうしても考えられずにはいられない。
三年前に「読書のすすめ」の「成幸読書」になった
『思いがけず利他』中島岳志著
「成幸読書」とは、https://pro.form-mailer.jp/fms/e4fbef2a283451
中島氏は『思いがけず利他』の中で、古典落語「文七元結」の長兵衛の決断“利他”を大きく取り上げて、こう投げかけている。
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意思や利害計算や合理性の「そと」で、私を動かし、喜びを循環させ、人と人とをつなぐものとは?
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次回の日程、Zoom併用です。
2025年1月15日(水)
2月12日(水)
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「読書のすすめの落語のすすめ」ブログ
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