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スマートショッピングの全社戦略2023
更新が滞っているnoteですが(汗)、改めて会社のことを社内外に周知していく取り組みは進めたいと考えています。そんな中で、まず全社としての方向性を深く説明したものがないので、改めて全社戦略として紹介したいと思います。
弊社が狙う市場
弊社が着目しているのは、「モノの流れ」です。基本的にモノは大きなサプライチェーンを考えた際、メーカーで物が作られて卸・物流拠点・小売(販売店)を経て消費者に届けられますが、そのモノの流れの中でさまざまな淀み(ムリ・ムダ・ムラ)が発生しています。我々は技術(DX)の力を使って、この淀みを解決しようとしています。
マッキンゼーさんのレポートでも、例えば売上一兆円の企業で、こういった淀みをDXで解決できれば、税引前利益を3pt, 運転資本を年間272億円も改善することができると言われています。
そしてグローバルサプライチェーンのDXという市場は、年平均で13.5%で伸びるといわれており、今後の成長も大きく期待されている分野です。
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*出所: Mckinsey “Supply Chain 4.0: Opportunities to use your supply chain for differentiation” May 24, 2019
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*出所: Report Ocean “Digital supply chain market forecast 2030” Feb 14, 2022
そんな中で、私たちは「モノの流れ」を切り口に、Horizontal SaaS(直近ではマルチバーティカルとも言われていますが)として、様々な業界を順番に攻略していき、それに伴い提供するサービスのレベルもより深くしていくという作戦をとっています。
まず足元は国内の医療業界・製造業を中心に注力しつつ、今後、業界(横軸)とプロダクト/サービスのDX実現レベル(縦軸)を高めていく、そんな方針で考えています。
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さらにこの対象市場を広げていくことに伴い、プロダクトの提供価値も広げていきます。数年以内に個社をまたぐサプライチェーンまで事業領域を広げるべく、エンタープライズ向け開発を進めているのが現状です。
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現在の注力領域だけでも巨大な市場となっており、まずは注力領域をしっかり取り切るというのが足元の市場に対する大きな考えです。
競合優位性
この競合優位性も外部の投資家や金融機関と話しているとよく質問される内容です。ハードウェアやソフトウェアレベルでの競合があるにはあるのですが、実際に営業段階でぶつかることは全然多くなく、どちらかというとエクセルやノート、気合いの手入力といった「現状維持」との戦いが勝負の鍵だと感じています。
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また、模倣されたとしても、3点くらいの強みがあると思っています。
①IoT一貫内製化:
弊社はファームウェアと言われるハードウェアの組み込みソフトとクラウドソフトウェアを両睨みしながら一貫して内製化しており、これが故に、一貫設計・開発による開発スピードの高速化、省電力設計を実現できており、ここから生み出される顧客体験が大きな参入障壁になっています。
②高度なカスタマーサクセス
弊社は2022年末時点で既に1,200社以上の在庫管理DXの実績があります。最初スマートマットをご契約頂くとカスタマーサクセスの部隊が実際に現場を訪問し、5Sと言われる整理整頓から始まり、在庫の棚割なども含めてご提案させていただくことになります。こういった1,200件以上の現場で蓄積されたノウハウや、豊富な経験を通じた深い業務理解は一朝一夕で真似できるモノではないと考えています。また、製造業などで顕著なのですが、この深い業務理解が、DXレベルでのさらなる提案・アップセルを生み出しているのも現状で、参入障壁の一つとして捉えています。
③モノの流れのアルゴリズム
最後は「モノの流れのアルゴリズム」です。モノの流れとしては買う→保管する→消費する→買う→・・・というサイクルが繰り返されるのですが、このそれぞれの工程で、さまざまなノウハウが隠されています。例えば「買う」であれば重複で買うのを防止したいというお客様もいらっしゃいますし、送料がかかるから一個一個発注するのではなく、送料がかからない量になった際にまとめて発注したいというお客様もいらっしゃいます。私たちのサービスにはこういった一個一個の要望をソフトウェアの機能として昇華させたノウハウが多重に詰め込まれており、ここも大きな参入障壁になりうると思っています。
このように、①、②、③それぞれでも大きな参入障壁になっていると思うのですが、さらに①-③の全てを模倣することは一朝一夕でできるものではなく、大きな競合優位性になっていると考えています。
弊社最大の武器:「リアルタイム実在庫」
そんな中で私たちはスマートマットというIoT機器を使ってモノの流れの淀みの解消に向き合っています。私たちの最大の武器はこのIoTがもたらす「リアルタイムに実在庫が把握できる」という価値だと思っています。
直近、「DX」という言葉が一般化され、さまざまな場所で使われるようになってきていますが、DXとは本来「データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルだけでなく、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化などを変革して競争優位性を築くこと」と経産省も定義しており、その観点で、人の手でできることを機械に置き換えただけのものは単なる自動化、効率化で終わってしまっていると思っています。
そこから高度化、真のDXに至るまでにはDXの断絶が発生していると考えています。つまり、「①頑張れば人の手で取れていたデータではなく、人の手では取得が難しかったデータを、②ただ蓄積して頑張って分析ではなく、現状を正しくシンプルに理解できる形に変換し、③その現状から人がインサイトを見つけ出し、業務そのものを変えられる形にまで落し込める」というところまでを実現する真のDXにまで辿り着くところに大きな断絶があると考えています。
我々はその断絶をスマートマットという「リアルタイムに実在庫が取れる」という最大の付加価値を武器に、①見え切っていなかった真実を見ることができる、マニュアルでは集められないデータを、②ヒトがシンプルに理解し、③次の改善の一手につなげる創意工夫を後押しするサービスとして提供していきます。
これはこれまで世の中の他の企業が提供できてこなかった大きな価値であると思っており、この価値で真のDXを実現させ、世界を変えていきたい🔥と考えています。
終わりに
今日は2023年時点でのスマートショッピングの全社戦略をまとめています。改めてこのコンセプトを実現させるために、全力疾走しているところです。
今後数年間は計画としても高い目標を掲げており、実績数字の桁が変わってくるのを厳しいプレッシャーを受けながら、ワクワク楽しんでいくフェーズでもあり、代表としてもヒリヒリ、ワクワクの両方を実感している毎日です。
引き続き、多くのポジションで絶賛採用中ですので、ご興味がある方がいればぜひご連絡ください。それではまた。
次回はマルチバーティカルの医療編、製造業編に続きます。乞うご期待!