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いつも自分を肯定していては 革新的な発想には至らない 自分を否定することから始まる

“当たり前”を疑うのが“当たり前”


多くの人が、自分で考えた枠組みに囚われて、その狭い範囲内で判断している。

多くの組織は、それまでの成功体験に基づいて標準化してきた“やり方”に固執してしまう。

人も組織も変化を嫌うので、それまでと同じことを繰り返そうとするからだ。



それでは、見えていない可能性を否定していては、成功の機会を失ってしまっているようなもの。


組織の至るところに“既成概念”に従っている。

しかしながら“既成概念”が、『どの時代でも、正しくて、不変のモノ』 と捉えてはいないはずだ。


“当たり前” と思ってることを質問してみる。

「なぜ?」 「なぜ?」 「なぜ?」

この質問の回答に、何かの手がかりが見つかることも多いはず。

“前提”と“先入観”こそが革新的なアイデアを妨げている。


“当たり前”を疑うのが“当たり前”



『慣例に従う』を疑う


送別会や退職時に職場メンバーから贈られる【寄せ書き】をもらって嬉しいだろうか?

私は、親しくもないメンバーに心無い言葉を書いてもらうことが、気持ち悪いし、全く嬉しくない。

サラリーマン時代 転勤の都度【寄せ書き】をもらったが、即ごみ箱行きだ。


もちろん、私も毎年、親しくもない転出者に、全く心無い送別メッセージを書いてきた。

「じゃあ、反対すればいいじゃないか」と思うだろうが、反対の声をあげて調整することに多大な労力と時間が必要になる。


学級委員・風紀委員タイプから”口撃”されるだけ。

「みんなの気持ちや想いですよ。その【寄せ書き】を必要ないなんて、貴方は他人の気持ちが分からない方ですね。」

「はぁ、欲しくない人の気持ちは、、、。」


【寄せ書き】を渡すのが”慣例”なので、やり続けている職場は多いはず。

転出者が、欲しいか?欲しくないか?が基準なのであって、慣例が基準ではないはず。いらないモノはいらない。


“慣例”や“しきたり”にも

「なぜ?」 「なぜ?」 「なぜ?」

と問い直すことは重要だ。


『慣例に従う』ことを疑う ということを “慣例” にしよう。




重要なのは「誰が言ったか?」ではない 「何を言ったか」だ


人には絶対と言っていいくらいに

「こんなタイプの人は嫌いだ。」

という“好き嫌い”はある。

人には、それぞれ長所と短所があるものだが、

嫌いなタイプの人に対しては、短所ばかり見てしまって、益々嫌いになっていく。


組織においては、気に入らない人の“個性”は、潰されることが多い。

異質なものは極力排除したいのだろう。


会議で、他人の意見や提案をすぐ否定する人がいる。実にもったいない。

自ら世界を狭くして、革新的な考え方やアイデアを排除している。

否定的な考えが全て悪いのではないが、まずは自分を抑えて、否定的な考え方は横に置いておいて、他人の意見や提案を生かす方法を前向きに考えてみればいいのにと思う。


そして、組織のヒエラルキーが影響して、社員の意識が「社内をどう通すか?」ばかりに向いてることも多い。

「何を言ったか」でなく「誰が言ったか」

“暗黙知” “空気を読め”

という組織論が“当たり前”化している。


仕事の進め方がアップデートされていない。

現場を知らない本社からの指示をこなすのが精一杯。

現場独自のオペレーションの見直しどころか、更に「これやれ!」「あれやれ!」と指示がやってくる。

現場リーダーが、組織の“しがらみ”に縛られて、現場の実態にあった“施策のトリアージ”を行わない。

これでは、現場の第一線がストレス過多で疲弊していってしまうだけ。


組織の目標を達成するという全体の成果が大切なのであって、組織の体裁、個人の面子は重要ではない。




「自分にない力を持っている人」と積極的に議論する


「共感」とは

相手の気持ちを理解し、相手と気持ちを共有すること
基本は、相手への興味・関心を持つことだ。


「見た目は嫌いな人だけど、こんな考え方には共感できる。」

すなわち、議論して何らかの方向性も見出すのに、感情的な“好き”“嫌い”は全く重要ではない。

意見や考え方が

“リーズナブル(合理的・納得できる)”なのか?

“望む未来”がイメージできるか?

を理解することが重要。



長所を褒め、短所を重要視せず、決して自らの視点のコメントをしないで、相手の話を一旦受け止める。

お互いに人としての尊厳を認め、尊重し合うこと


気に入らない人の“個性”が自分の才能を広げてくれる可能性をもっているのでは? と考えればいい。


ウェットな人間関係でなく、ドライな人間関係がベター。

「自分にない力を持っている人」と積極的に議論する

同じ感性の人だけの仲良しクラブでは成長しない。



自分の“既成概念”をぶっ壊せ!


人の相談に乗って助言する際は、相手の既成概念が対象だ。

まず、相手の話を聞いて、ものの考え方の限界を見つけて、新しい考え方や可能性を提案する。


自分の既成概念を、自分で変えることが簡単に出来るだろうか?

自分の考え方は間違っていない

自分の考えが”普通“

と思い込んでいる限り、自分で自分の“既成概念”を変えることは極めて難しい。


人が発明や発見に至る一番いい方法は

まず、自分を否定することから始まる

自分の既成概念をぶっ壊せ!

から始まる。



分かっているようで、一番分かっていないのが “自分”。

分かっているのは“過去の自分”

“今の自分”も“未来の自分”も分かっていない。


「こんな自分に成りたい」

「こんな組織に成りたい」

という目標があれば

“成りたい姿” と “過去の姿” が比較できる。


今やらなければいけないこと = “成りたい姿” ― “過去の姿”


“やらなければいけないこと”が、なぜ?出来ていないのか?

この課題を解決するには、過去の延長線上の考え方では、解決できないことの方が多いはず。




改革の“本質”は?


働き方改革は、“懸命”に働くことではなくて、“賢明”に働くこと。


改善は、今までのやり方を手直しするのではなく、別のやり方をとること。

組織の“しがらみ”に縛られていては『本質』は見えない。


今までの”当たり前”は過去の”当たり前” 今の”当たり前”ではない





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