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孫正義が提唱した 【アジアスーパーグリッド構想】

今回はあの孫正義(ソフトバンクグループ 代表取締役会長兼社長 以下 孫さん)が約10年前に構想していた、【アジアスーパーグリッド構想】というものを紹介します。

孫さんは日本の自然エネルギーの普及に大きく関わっている

皆さんは孫さんが自然エネルギーと大きく関わりがあることをご存じでしょうか。
実は孫さんは、東日本大震災直後から日本での自然エネルギー普及を強く志し、そのために役員会で社長辞任を訴えたほどでした。
原発事故が起きた南相馬市に自ら赴き、現地の方に避難を呼びかけ、自らが原発に頼らない電力の仕組みを構築すると決意するほどに、東日本大震災は孫さんにとって衝撃的なことだったようです。
孫さんは自然エネルギー財団、SBエナジーを創設し、自らも自然エネルギー普及に大きな投資をしています。

また、日本の再生可能エネルギー普及に大きく関わっている【固定買取制度(FIT法)】制定にも大きく尽力していたようです。
日本を代表する大起業家が人生をかけてでも挑みたいと思った【アジアスーパーグリッド構想】とは、どのようなものだったのでしょうか。

グリッドとは?

まずは言葉の定義を確認しましょう。
グリッドとは日本語訳で「送配電系統」となります。つまり、電気を各地域や家庭、企業にむけて送電、配電するための電気系統という意味です。
電気を送る送電線、という風にとらえてもらえれば問題ないかと思います。

孫さんが提唱した【アジアスーパーグリッド構想】とは

アジアスーパーグリッド構想とは、「アジアの国々をケーブルでつなぎ、自然エネルギーで発電した電力をやり取りするというもので、これが実現すれば自然エネルギーの弱点と言われる(コストが高い)(大量に電力を供給できない)(不安定である)という問題は、すべて解決する」『出展:孫正義 エネルギー革命 P21.22抜粋』というものです。

例えばモンゴルのゴビ砂漠では、1年を通して太陽が照っている時間が非常に長いです。この場所の風力発電、太陽光発電の潜在量は2テラワットにのぼり、世界の電力需要の3分の2を賄えるほどの電力量になります。

海底でケーブルをつなぎ、各国が自然エネルギーを売り買いする。そんなことができれば現在世界が抱えているエネルギー問題や地球温暖化問題は大きく解決に向かう、本当にそう思います。
そして孫さんはこの構想を再エネが今日より普及していない今から10年以上前に構想していたのです。

今こそ世界スーパーグリッド構想を考える

孫さんは10年以上前にこの構想を提唱しましたが、私は今こそこの世界スーパーグリッドを実現に向かうべきだと考えています。
10年前ではまだ日本は電力の自由化は行われておらず、電気の販売はほぼ各地域の電力会社が独占状態でした。それが2016年4月、電力の小売りが自由化され、一気に電力市場が加速しました。
今では多くの企業が電力販売に参入し、消費者はどの会社から電気を購入するかを選べるようになりました。

今こそ世界のスーパーグリッド構想を国単位、いや世界共同で実現へ向けて取り組み、世界の電気を売り買いできる【世界の電力自由化】を実現すべきだと私は考えています。

消費者は例えば「私はサハラ砂漠の太陽光発電の電力を使っているサハラ電気の電力を使っているんだ」「俺はゴビ砂漠の風力発電の電気を買う」「俺は長野県長野市の地元の太陽光発電の電気を買う」というような、自然エネルギーを自由に選べる、そんな世界が実現することを考えるとワクワクしちゃいます!

使っている電気がファッションになるような、ブランドになるような、そんな世界を実現し、世界中が抱えているエネルギー問題を人類全員が考えていく、そんな時代が創られていくことを心待ちにしています。そして願わくば、私もこの世界スーパーグリッドの実現に寄与したいと考えています💪



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