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【歴史21】スイス史備忘録14(永久同盟更新・森林四邦・ツンフト革命・チューリヒ同盟・グラールス同盟・ツーク同盟・八邦同盟)

スイス史の学習内容を深めていきます。

①原初三邦は1315年12月に永久同盟を更新した。各邦は無断で新領主を迎えたり協定を結んだりしてはならない事項が追加された。

②1332年にハプスブルク家の支配下にあった都市ルツェルンが同盟に加わった。原初三邦にルツェルンを加えた四邦を森林四邦と呼ぶことがある。

③ツェーリンゲン家が断絶した1218年に帝国都市となっていたチューリヒでは自治が進む市内の織物業とアルプスの南北を結ぶ中継貿易によって繁栄がもたらされた。

④チューリヒの政治はハプスブルク家に従う大商人や貴族に支配されていたために中小の商人や手工業者は不満を抱いた。

⑤1336年に市民がツンフト革命を起こした。13の手工業者・小商人団体の代表者を市参事会に送りこむ体制をつくった。

⑥チューリヒは当時のオーストリア公アルブレヒト2世による攻撃を恐れて森林四邦に近づいて1351年5月にチューリヒ同盟を結んだ。スイスの同盟組織は農村邦と都市邦がバランスをとって基礎固めをしていった。

⑦1352年6月の上旬に原初三邦とチューリヒはグラールス同盟を結んだがそれはグラールス川に軍事面での大負担を求めるものだった。ルツェルンはハプスブルク家の権利が残っており同盟には参加しなかった。

⑧チューリヒはチューリヒと森林四邦の中間地点にあるツークのハプスブルク家の拠点に攻撃をしかけて1352年6月下旬に解放を望む勢力とツーク同盟を結んだ。同盟条件はチューリヒ同盟とほとんど同じであった。

⑨1353年3月にベルンが原初三邦と同盟を結んだ。ベルンはツェーリンゲン家が断絶した1218年に帝国都市となって周辺の封建領主やハプスブルク領の貴族たちを相手に戦い領域を拡大した。

⑩ベルンの参加によってスイスの西部にも同盟が拡大して八邦同盟の時代がはじまった。

この段階では農村邦はグラールスが加わって4つ、都市邦はチューリヒとベルンが加わって3つとなった。ツークは都市と農村部(アムト)がそれぞれ自治を行う複合邦だった。

⑪八邦は自分たちの同盟組織を盟約者団と呼ぶようになった。

■参考文献 『1冊でわかるスイス史』踊 共二 河出書房新社

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