デザインの打合せとは
『キャッチボール』であるか『ドッチボール』であるか
デザインの打合せには対等性が必要である。
ここにパワーバランスがあってはならない。パワーバランスがあると良いものは生まれない。
なぜだろうか?
施主との対等とはどんな状態であるか?
対等とは何をもって対等であるかが大事である。
前提条件として
①人は同じではない、、、同じではないために意見の相違がある。人として性別が違う、年齢が違う。 →人間性
②性格が違う。感情の表現の大きい人もいれば、感情の表現の少ない人もいる。 →表現性
③経験が違う。人生にどんな経験をしてきたか。どんな困難を乗り越えてきたか。どんな風に立ち振舞ってきたか。 →価値観
以上の前提条件からくる『立場』というものがあり、それは対等なものではない。
次に取引条件としてお金を出す側であるか、お金をもらう側であるか を考えてみると
④仕事をお願いをする側か、仕事お願いをされる側か
⑤その時に外的要因により喜んでいるか、嫌々であるか
また、感情を加味すると
⑥お互いが尊敬できるかできないか 評価の対象
⑦お互いが信頼あるかないか 頼る、頼られる関係
がある。
仕事をお願いする場合に尊敬も信頼もなければ対等な関係ではない、そこに①②③の条件に共感できれば、そこをおぎなえるだろう。そうでなければパワーバランスはどんどん崩れて行っていまう。
仕事をお願いされる側であっても、①②③の条件に共感できれば良いであろうが、⑥⑦として尊敬、信頼があればパワーバランスは崩れない。
仮に⑤仕事を嫌々受ける側であっても、⑥⑦として尊敬、信頼があれば対等に感じるだろう。また、①②③の人間性、表現性、価値観に共感できればパワーバランスは崩れない
対等の中には信頼関係が一番重要であると感じる、信頼関係のない状態であればパワーバランスは崩れてしまっている。また、信頼関係は人間性でも補える、たとえば著名な人物やその分野の第一人者であることでバランスが取れる。
結論として
対等な関係を築いている時に初めて意見が活発であるべきだ
そうでない場合はキャッチボールはできない。ただのドッチボールである。一方からのボールは相手に受け止めてもらう為に投げているのだが、受け取った方は当てられている感じがする、そのうち避けてしまうのだ。この状態ではいいデザインなどできないのはデザイナーの感情や経験を上手に表現できない、また、クライアント側であっても無理矢理理解をさせられているようなものだ。