建築の思想の原点
建築を作る時に考えていること。
建築にはアイデアがある、アイデアの原点は何か?
設計事務所であることはただのデザイナーではない。それはデザインだけを学んできた結果が表現されているわけではないという事である。
建築には、構造が必要である。構造は生命財産を守るための責任がある。
建築には、機能がある。そして時には設備も必要である。それは建築が建築であるために必要な生命維持装置であることもある。機能は
建築には、社会性がある。個人のものであっても地域社会に露出し、主張することがある。その影響を受ける人も出てくる。いい影響であればいいが、悪い影響も時にはあるがやはりそうあってはならない。
建築には、歴史も必要である。歴史は時には根拠になる。歴史的な根拠があれば社会性へとつながる。社会性を無視した建築になってしまった場合はどうなるか、地域から歓迎されないだろう。それを良しとする風潮もありかもしれないが、人間は本来社会的活動を行う事で人格を形成していると考えるとどうだろう。
建築には、感情に働きかける仕掛けがある。感情が揺さぶられないものは意味をなさないわけではない。ただ人は感情の生き物である。感情に働きかける仕組みがあるという事は愛着につながる。
つまり建築のアイデアの原点には『人』がいるということ。そして『場所』が掛け合わされてアイデアにつながる。しかしそれだけでは根拠がない。『場所』の歴史を知ることがその一つである。その上で建築家の過去の体験や思想が混ざり合い方向性を決める。最後は『感情』である。感情にどう訴えかけられるか、地域に歓迎されるか。地域にあっているのか、地域に合っていなくともなんとなく受け入れられるデザインである事は実はそれが原風景であったからかもしれない。