トランペットで下のミが高くなる理由(やや憶測)
#今朝の一言_ラッパの吹き方 ではなくて、楽器吹いている時にふとに思ったのでこんなツイートしました。
確かこの時、「ミ」の音が高くなるというコメントをいただいた時だったので頭の片隅に残っていたんだと思います。
確かに単発でもトランペットはミとかラとか要するに1+2の運指の音は高くなりがちです。
中でも五線下(第一線)のミが高い方が多い印象です。これは、単に楽器本体の特性だけではないのかも、とふと思ったんですね。その理由を挙げてみます。あ、でも確証はないし個人差もあるので決定的なことを言うわけではありません。
「レ」が高い
五線下のレ(下第一間、1+3の運指)は楽器の持っているベストなポイントで鳴らしてもピッチが高くなります。そのために3番管を少し抜いて調整をする必要があるのですが、経験則で、このトリガーを抜く習慣がなかったり、トリガーを動かすことが苦手だったり、楽器のコンディションが悪くて動きにくかったりすることでピッチが高いまま音を出している方も少なくありません。
音程というのは2つの音の間隔なので、レの音が高ければおのずと次にくるミの音も高くなることが多いです。「ピッチを正確に感じるほどの絶対音感はないけれど、音程感に意識がきちんと向いている人」にありがちなパターンです。
高いピッチの「ミ」を出し続けていると、それが良い状態だと感覚的に思い込んでしまい、常に上ずった音を出してしまう可能性も考えられます。
長音階の音程感
長調の音階は、例えばドレミファソと演奏した場合、「ミ→ファ」のところが半音でできています。鍵盤を見ると、そこに黒鍵がないのでわかりやすいと思います。音階のドレミファはなんとなく歌えていても、ミからファが半音程だという認識がないまま雑に音階を吹いてしまうと、勢い余ってファの音を高く捉えてしまう場合が多いようで、ミだけでなくファもピッチが上ずっている人が多い印象です。ミが高いからファも高くなる、という先ほどの「レ→ミ」の法則も関係しているかもしれません。
結局のところ、音程を正しく感じる力、音階の構造を知ること、3番管を必ず使用する習慣などを持って、丁寧に音階やメロディを演奏できるようにしていれば、ある程度安定した音程、ピッチで演奏できるようになると思います。
ミのピッチ、確認してみてください。
荻原明(おぎわらあきら)