デザイン×エンジニアリング人材ってなんだろう?
デザインにおけるエンジニアリング力の必要性について
サービスをデザインしていく中で、よりエンジニアリング力のスキルの必要性を感じてきている。
引き続き、デザイン文脈におけるエンジニアリング力について考える。
ここで言う、エンジニアリング力とは、コードを書くとかの具体的スキルなではなく、どちらかというとエンジニア視点・思考に近い意味で使っている。
なぜサービス設計にエンジニアリングが必要なのか?
それは、サービス単体でまったく新しいものを創るということがほとんどなく無くなり、既存の様々な要素技術を組み合わせて新しい何かを創ることになるだ。
この”組み合わせ”を考える時に、エンジニアリング力が問われる。
サービスというものは、あくまで一つの体験価値であるが、内部には複数の機能や技術が組みあってできている。この機能間のinput-process-outputを繋げ、一つのアーキテクチャを形成することが重要である。
そしてアーキテクチャの設計思想の中心に人間がいる。トヨタのスマートシティを例に挙げてもその中心にあるのは人である。いかに使う人の生活にすんなり馴染み、ストレスフリーで使ってもらえるはテクノロジー、人間理解の両方を行ったり来たりしながら作り上げる。
BTC人材のモデルから見るデザイン×エンジニア人材の今後
Takramの田川氏によって有名なBTCモデルでは、CreativeとTechnologyの両方を持つスキルをDesign Enginnering人材としている。この人材の定義は、「コンセプトメイク・プロトタイピング能力を駆使して、イノベーションの0→1を牽引。新商品・新サービス・新事業創出に強みを発揮する」となっている。
海外(特にアメリカ西海岸)においてUXデザイナーという職種からUXエンジニアに求人がシフト来ていると言われる。
実際の職能としてもデザインとエンジニアリングの両方を持ったジョブが、今後広がっていくのだろう。
また、東京大学・生産技術研究所は、デザインとエンジニアリングの融合によるイノベーション創出と、その活動を通じた人材育成(デザインエンジニアリング教育)を目的として「価値創造デザイン」を推進している。(東京大学生産技術研究所のニュースより転載)
上記、生産技術研究所のサイトにおいても「テクノロジー」と「ユーザー目線」を両輪とするデザインが新価値創造には重要だと明言している。
産学の両面においてもデザイン×エンジニアリング人材の重要性は、益々高まっていくのだろう。