「無酸素運動は存在しない!?」解糖系エネルギー代謝から考える
どうも、さかもとです。
今回は、無酸素運動の説明において、非常に分かりやすい記事を見たので、簡単にまとめます!
健忘録的な記事ですので、ご理解下さい!
エネルギー供給機構について
まずは、運動においてエネルギーを供給する3つのパターンについて図でおさらいします。
黒枠で囲ったあたりが、無酸素運動
と言われています。
今回は中でも、解糖系について記事にします。
解糖系:糖がエネルギー源として使われるプロセス
まずは、解糖系がどんなプロセスなのかを簡単に見てましょう!
グルコースやグリコーゲンが、解糖系の酵素反応システムによって、ピルビン酸に変換されます。
中間代謝物であるピルビン酸は、次にミトコンドリアへ運ばれます。
そこで、アセチルCOAに変換されます。
アセチルCOAは、ミトコンドリアのTCAサイクルによって、最終的に32-34個のATPを生み出すようです。
また、ピルビン酸の一部は乳酸に変化されます。
解糖系と無酸素運動
ここからが本題。
なぜ、解糖系が無酸素運動とされていたのか。
本来ミトコンドリアは、酸素を利用してATPを生産する機関です。
その為、酸素を利用しない解糖系を利用するのではないかとされていました。
しかし、どうやらそれは違っている様です。
安静時の骨格筋酸素分圧は40Torrとされます。
そして、運動時は3-4Torrまで低下すると報告されているようです。
この報告は、運動時に骨格筋の酸素分圧が明らかに低下している事を示しています。
では、この運動時酸素分圧3-4Torrまで下がる事によって、どの様な影響を受けるのか?
が問題です。
ミトコンドリアがATPを生産するのに必要な酸素分圧は1-2Torrとされます。
つまり、運動時の骨格筋酸素分圧の低下は、ミトコンドリアの機能制限には関与しない可能性が高いわけです。
という事で、骨格筋の酸素不足によって解糖系が活用されるわけでもなければ、そもそも骨格筋が無酸素状態になる事もないという訳です。
生体内反応だけをみれば、無酸素運動と言うものは存在しないことになります。
では、なぜ解糖系が活性化するのか?
2つ理由がある様です。
①解糖系はATP生産速度が速い
運動開始直後や負荷の高い運動時など、エネルギー需要が高い状況で優先的に利用されます。
もし…
エネルギー需要の高い状況で、ATPの供給が出来なければ、運動が遂行出来ないですよね。
②細胞内イオン濃度調整サポート
円滑な筋活動を行うためには、筋小胞体においてカルシウムインオチャネルを円滑に放出・再吸収する必要があります。
この再吸収のためにATPが必要で、かつ、極めて迅速に行われないと行けないです。
そして、この迅速なATPの供給が解糖系によって、達成されているということです。
以上の事から、解糖系が活性化するとされています。
最後までお読み頂きありがとうございます!
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少しでも競技パフォーマンス向上に繋がれば幸いです。
今回の参考文献は
sportsmedicine2021 NO235
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