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【3Dアニメ】Memory of Garden 最終話

こんにちは
演劇系vtuber
とろろ亭やまいもです。

ついに最終話!
毎日投稿は逃してしまいましたけれども。
隙間時間の有効利用。さすがとろろ亭やまいも。
物語も最終話に詰め込んだので、
今回はなかなかに長くなりそうな予感。

では、早速

■Memory of Garden 最終話

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「俺が勝ったら、教えてくれ。お前のこと…。」



その楔となろう

Memory of Garden  最終話
「やまいもと、楔」

動画

■物語とか

思い出したのは
懐かしいあの頃
君と初めて会った場所。

なぜ、こうなってしまったのだろうか。

・・・

日が登ろうとしている頃合い。
流れる川は穏やかに、花もまた緩やかに揺れていた。ここの花々は全て人の記憶で出来ている。記憶を保管する場所。そう、彼女は言っていた。

・・・

 水面に映る顔はどこか憂いを帯びていた。彼女、楔は浮かない己を見つめている。それも、そのはず。彼女は少しカッとなってしまったのだ。

それは、訓練と称し八つ当たりに近いもの、黒子との戦闘だった。
彼との戦闘において、憂さ晴らしをするという習慣をもつ彼女は。その日もいつも通りに、黒子を引っ掻き回していた。軽く捻って終わりにしよう、そういう運びだ。しかし、何時ものようには行かない。黒子が、いつになく食い下がり、反撃。それを受けてしまったのだ。

突撃槍にエネルギーを展開、考えなしの突進かと、それを弾いたのがいけなかった。弾いた瞬間エネルギーが散り、懐に潜られてしまう。こちらの槍のまわいでは対象できず。腹に一撃で体勢を崩され、顔にもう一撃を食らった。その瞬間、頭に血が上った。

形態を近接用に変更、体勢を立て直す彼をまたない。瞬発し、断った。

・・・

黒子は飛び起きる。
先の戦闘で両断されたはずの身体は繋がっていて、安堵した。すると後方に気配を感じ、振り向く。そこは粒子の炎と言うべきか、蝋燭の灯火のように粒子が揺らいでいる。それは、ただそこに止まるだけではなかった。

灯火の行く先を黒子が追う。
そこは、空間同士を繋ぐ廊下。その先には
エレベーターがあるが、黒子に動かせる権限は無い。しかし、灯火がエレベーターの中にすり抜けると、それは開き。導かれたさきは、黒い空間。透明な道があり。その先にある扉が開いたままの状態である。中に入れば目の前には小さな棚の上にテーブルライト、隣にはガラスに覆われた青い百合の花が煌めいている。これは何か。

それは、室内に既にいた、
アーノルドが応えくれた。

この花は楔の記憶。
引き出しの鍵は感情鍵、その黒子ではない違う可能性の黒子とのもの。

そして、

これまでに繰り返されて来たことを。

・・・

花を眺めていると、そこには彼がいた。
何かあったかと尋ねてみると、右手を差し出しその握ってあるものを見せた。
それは、杭だ。

私の杭。 

・・・

奏の来訪は、その関係を崩壊させた。

彼をこの境界に留めさせるには役割が必要だった。ここに連れてくるには、その世界での存在を消さなければならない。だから、ドラグノイドを使った。

私と出会う前の彼を連れてきた。
だが、充分な進化に至らず石の門で、到達者に葬られた。私と会った後の彼を連れてきた。それでもやはりダメだった。それから、何度何度も繰り返し、ある時に戦闘させたとき、荒魂ノ鎧に到達できると分かった。

石の門での役目もこなせていたが、一筋縄では行かない。また、彼を失い。彼を呼び。また失いを繰り返してきた。失う前に必ず訪れてくる者、それが奏だった。

ある時は、到達者に葬られた。
ある時は、ドラグノイドを知り自害した。
ある時は、奏がバーチャルワールドでの闘争に巻き込まれ、それを守ると。

しかし、境界は全てが曖昧な世界。
その住人は各々の世界に長く存在を保つことは不可能だ。だから止めた。
でも、彼は聞いてくれない。
言い争いの後、杭を渡し訣別した。

・・・

その杭を彼は持っている。
そして
「俺が勝ったら教えてくれ、お前の事を」

・・・

そこは、石の門
両者、荊の礼装と荒魂ノ鎧は向き合っていた。開始の合図はない。先に動いたのは荒魂、しかしそれは攻撃ではなかった。

右手に力を放ち、それを左手の力で抑える。それは性質でもなく、力による力の凝縮だ。瞬く間にかけられる量は増し、収縮した。

右肩から手先にかけての白の装甲に無骨な剣。覆われている右肩は左手よりもやや大きく壊れてかけていて、それは崩壊と凝縮を繰り返している。顔面には白いマスク。
左目また右腕と同様だった。

荊の礼装は迷わない。
近接用のヴァルキリーモードで、剣を振り下ろす。先の戦闘では反応も出来なかったのだ。これですぐ決着がつくだろうと、せめてこの手でと。手を抜かなかった。

だが、そこでは剣を結んでいた。
力が拮抗し、武骨な剣に弾かれた。
黒子は弾いた隙を逃さない。追撃にかかるが、荊の礼装の展開した盾に弾かれた。

彼女は即座に追うが黒子を捉えることが出来なかった。大きくよけた先より瞬時にまわいを詰め圧される。だか、その差は圧倒的というまでには行かず、隙を伺う。
黒子の大振り、武骨なそれを振り回すようにしていた彼は、大きく剣を振り下ろし隙を産む。この機を逃す事もなく、相手の首をはね飛ばせるように、その刃を入れようとした時、何か違和を感じ大きく避けたと同時、黒子の周囲より無数の巨大な針が生えたのだ。それだけではない、針の中から斬撃がくる。避けた瞬間、目の前は黒子。跳ねた先、胴を凪ぐように剣を振るう。今度は上に飛び、空を蹴り跳躍。黒子の背後をとるように飛び、滞空したのだが遅かった。いや、黒子が早過ぎたのだ。
彼女は地面に叩きつけられた。

黒子は叩きつけた先、煙の舞う方を見ている。勝てたのか?いや、それにしては手応えがなかった。まだ、あいつは手を抜いているようにも思える。と勝利を確信できていない。すると。何かが爆発し煙がはじけた。中には荊の礼装。複数の自立武装を携えて、片手には剣。黒子を見据えた。

自立武装の飽和攻撃をさせては、いくら速度があるとはいえ、黒子はひとたまりもないだろう。攻撃をされる前に、こちらから前にでる。大きな自立武装をかいくぐり、一刀を入れるにも体勢が悪い。茨城の礼装に弾かれてしまう。小さな自立武装は壊すことができた。なら、とその速度を使う。跳ね、宙を蹴りながら攻撃の手は止めない。四方八方より斬撃を叩き込む。それは、大きな自立武装により荊の礼装には届かないがそれで良い。斬撃が彼女の周囲で散ってさえいれば。そして、黒子は隙を見つけ、剣でもって叩き入れた。と思った。

それは作られた隙だったのだ。速度で追いつくにら至らずとも、その目では捉えられていた。そして、その隙間に誘い込み、荊の礼装が黒子を抑え込んだ。力の差は大きく開いていない。片手で弾かれたのなら、両手で持てばいいのだ。だが、黒子は倒れない、それどころかまた荊の礼装を弾いたのだ。追い詰めている、荊の礼装を追い詰めている。後一手、決定打を入れる事ができれば。彼女の剣を弾き、もう一手。
それは周囲に配置された大きな自立武装に阻まれた。

大きな自立武装はエネルギー波を放ち、黒子の足を止める。彼はどうにか底を捉え剣を突き刺し、針を生えさせる。拘束は解けたが、ダメージは小さくない。ただでさえ崩壊と凝縮を繰り返している不安定な状態で時間もない。早く決着をつけなければ。と、瞬発。

出来なかった。

その白の装甲は武骨な剣と共に砕かれる。空を蹴り逃し宙にほおり出された状態。さらなる追い討ちがきた。彼女が自立武装を黒子を中心に半球状に召喚。そして射撃を放った。

・・・

「もうだめだ…」と瞳を閉じると走馬灯が。そして、アーノルドより聞き、見せてもらったあいつの過去が流れる。いや、まだだ。まだら終わってはいない。自分はここにいる、消えてはいない。自分を使えばいいんだ。

・・・

自立武装は射撃をし、黒子を刺す一瞬。
彼は己を浸食し消費した。
作り方出されたのは消刀-霞。それを投げると同時、両の足を消費し爆散。前方へと行く推力に使った。前方の射撃を食らい腹を抉られるがどうでも良かった。腕さえ残っていれば、黒子自身の存在が消えなければいいのだ。進む。

・・・

荊の礼装は自立武装の射撃をみた。
これで、また一つの時間が消えて。
またこのような事を繰り返すのだと
目に捉えたのは爆発ではなかった。
黒い一線。それは防ぐ事を許さず、すり抜けたと同時、全ての感覚がぼやけた。音もかすかにしか聞こえない。視界も鈍く。肌の感覚もあるのか無いのか分からない。そして目の前にまた黒い塊を捉えた時、感覚は元に戻る。しかし、もうそれは間に合わなかった。黒子が断刀-別を振り下ろしたのだ。

荊の礼装は身体を別たれた。
後ろに倒れる事には断たれた胴が繋がっていたが、荊の礼装は解かれ楔の顔が現れる。何がおこったのか。それを把握するには幾分か時間が必要だった。頭を整理しながらも起き上がれば、目の前に断刀-別をもつ黒子。そしてそれは、身体を保つ事ができなかったのだろう、小さな黒子の状態になった。

楔は、呆れた表情で
「バカ…」と呟いた。

・・・

石の柱を両脇に並べ、赤の色が扉への道を作る空間。そこには三人の影がある。

楔とアーノルド、そして

左の耳は楔の杭
下ろしていた前髪は左目を出すように
左右に分けている。左目には泣き黒子。
それは、以前のような浮かない顔などしていない。これからを見据えた、

前を見ている男だった。

・・・

黒い扉は石の門に現れる。
そこからは荒魂ノ鎧。

彼が右の腕を宙やると姿を変えた。

それは、以前のような崩壊と凝縮をくり返す白の装甲ではない。黒の装甲。その手には、透明な緑刀身をした刀を持っていた。

■経緯とか

やっと終わりました、一つの物語。
物語パートがえらく長くなりましたけど、ざっとそんな感じです。あくまで、動画の補足なんで、動画ありきの文章です。

今までの動画は一つの物語ではあるのだけれど、全て繋がっていたわけでは無かったんですね。セルフオムニバス形式のような。

繋がっていたと言うのでも良かったのですが、楔を掘り下げる上でバラバラにしたほうが、楔のキャラに哀愁漂うよなぁとバラバラにしました。五話で楔の気づきやアーノルドの表情は伏線です。
それと、5.5話の詩も。

それに至ったのはモデルの違いですね。ミニ形態から最終形態、荒魂ノ鎧と人型を4回ぐらいリメイクしてるんですね。最終回の顔と04話の顔が全く違ってたり、04話の湊と最終回の湊の顔が違ってたり、旧動画と新動画のモデル差が出てたりしてるのを見て、楔のキャラも深くなるしこうしよってなりました。

バラバラといっても、最終回の黒子も同じようなルートを辿っています。
ギャルゲーのような感覚だと言えば分かりやすいでしょうか。それでもこれは楔がプレイヤーなので乙女ゲーですね。

楔はなかなかの事をしてますけれど、もとはみなとなので、自責の念は人一倍。正義感も強い。追い込まれつつも過去に縋る楔さんすごく可愛いですよね。こんな性格だからか、黒子と接するときはそんな哀愁は漂わせず逆に振り回していくという。いじらしいですね。ちなみに木柱の祭壇は黒子の存在を境界に定着させる装置です。

どうしてこんな事をしたのかというと、境界での育ての親の影響でそれは自作のプロテクションで分かるようにしようと予定してます。

んで、戦闘シーンですね。
初めてik設定をしたモデルで、モーションを作り使用した動画。ik設定するとこんなにもモーション作りが捗るのかとビックリしました。反動や、制動距離の再現がとても簡単で感覚的にモーション作りができて。勉強はするものだなと。

最後の最後に、最初の方に使った浸食刀動画の設定を出せて良かったです。同格以上の相手では効果こそ一瞬ですけど、攻撃力なしの防御無効なので効果は必ず発動するんですね。その一瞬の間で決着をつけると。
断刀-別で切った際に、楔が混乱してなければ、地面に背中をついた衝撃で驚き、鎧を解く事も無かったんですよ。黒子が万が一にでもと、投げた消灯-霞での撹乱が利いてたんですかね。鎧解いたのは負けを認めたからで。そのあと、黒子がまだ最終形態なのをみて、負けだと確信。賭けに勝って大団円ってことです。【浸食刀紹介動画

因みに、この黒子にとってのこの戦闘は負け=死でした。この戦闘で負けて生きていたとしても、自害する予定でした。
楔が次の黒子を呼び出せるように。

で、最後のは
楔の杭には楔の制御系の能力を付与していて、その効力が利いているために崩壊することなく、力の凝縮を成功させています。

楔の花が青い百合なのは、この動画完成時は青い百合はあるけれど花言葉なない状態ですが、百合そのものの花言葉が「純潔」と「無垢」。すごくふわっとしていますが、楔に合うなと思いまして。
楔を百合とすると髪色は黄色で偽り
普段の服と正装は白で威厳だとか。

あと、左の片耳ピアスしていた頃に
同棲愛者なの?と聞かれた事あるので、ここでも書きますが、
男女共に右か左かでそれぞれ意味がことなりまして、男性が右片側、女性が左片側で同棲愛の主張となるらしいです。
男性の左片側ピアスはノンケです!

では、キーアイテムをご紹介。

■楔の杭

キャプチャ3

キャプチャ1

キャプチャ2

楔の制御系の能力を付与している杭。
ドラグノイドをここに格納したりできる。
楔の右耳についているのは自傷行為としてのピアスの代わり。

■おわりに

記憶があれば、
想いを馳せ
心を揺らす

その揺らぎは、どんなに些細な事だろうと、物語になり得るのでしょうね。

次作のプロテクションは今現在も製作中。
長い気持ちで待っていただければ幸いです。

演劇系vtuber
とろろ亭やまいも

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(おまけ:楔)

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