ことばはいつも
指先も声も
いつも必ず届かない
あらかじめ決められているかのように
猫の髭を撫でるように
しなやかな髪にふれてみたかった
損得も忖度も可能性など考えずに
いつも置き去りで
それなら最初から見せないで
期待は待機したまま腐っていった
繰り返し綴られることばはいつも
宙に浮かんで落ちて消える
みえない波紋が それでも起きるのなら
それでいいと そう思うんだ
願いはいつもかなわない
ことばはいつも届かない
ことばはいつか嘘になる
ことばはいつも それでも伝えたいことを伝える
ことばはいつも
ことばはいつも