Some Get Down 或いは始まりの始まりにについてのルポのようなもの
※お蔵出しシリーズ
犬が吠えるSome Get Downのライブレポ。
in LIQUIDROOM ebisu。
2008年11月29日
これまで東京のライブハウスはAX、NHK HALL・武道館(ライブハウスじゃないし・・汗)くらいしか行った事のなかった自分でしたがリキッドルーム初体験。
客席の配置にまず驚く。フロアと二階に分かれていて、フロアを囲む二階の前部には椅子が設置されていて座って見られるのが驚きました。
ただステージがちょいと小さかったような。普通のライブハウス、たとえばJUNK BOXなどよりも狭くてびっくりしました。
また、入場前は建物の二階にあるカフェだったり、BARみたいな場所でゆったりできることに驚きました。しかし1000人くらい入場させるのに建物の中で待機させるにはちょいとスペースが・・・。
地元のライブハウスだと建物の中でも、そこから階段だったり、路上に並ばせる場所が多いからそれにびっくり。
ワンドリンク制がコインじゃなくて、イラストとライブハウス名入りのピンバッヂだったのは可愛らしくて良いなと思いました。
そうこうしているうちに、開演!お馴染みのテーマ曲とともにカラーのアフロズラのthe telephones登場!うん、やっぱり馬鹿で格好良いです。
新作からがっつりやった気がします。しかし924の時よりも気持ち客のノリが悪いか?一階部分の前3分の1はカオスティックに踊るも、あとは体を揺らしたり、腕をあげたりとそれぞれの楽しみ方を。
それもそれで良いけど、the telephonesには混乱が似合うと思います。いや混沌か。
ステージが狭いのでAXの時よりもキーボードの彼が動きにくそうにみえる。いや3曲目で客席にダイブしてたし、ありえないくらいくねくね踊っていたんだけど、もっといけるだろうと。
でもやはりthe telephonesはライブバンドなんだなと思いました。音源の何倍も格好良いDance Rock。日本語詩の曲を作らないのは意味を音に混めすぎると踊りにくいからなのかとか邪推したりして。
ただファンが増えて、ノリが浸透してきたときが勝負だなと思いました。予定調和になった混沌なんてつまらんからね。もっとクレイジーに弾けたり、バラードっぽいの挟んだセットも聴いて見たいです。ワンマンではそうなるのかな?アルバムにはあったしねそういう曲。
今後どう化けるかものっそい楽しみです。踊りは祈りって事すら忘れさせてくれるDISCO&New WaveなRockが好き。
スパルタローカルズは、もうあのコウセイさんの喋りと、演奏中との落差がいいすね。もう盛り上がらないわけがなかろうもんっちゅう演奏のソリッドさと叫び。
【ばかやろう】をやらずして客の心を直接鷲掴みしてやろうという歌と音がひりひりと響きます。演奏うまかーと博多とは何の縁もない私もつぶやく。
旧作のPOPな曲よりも現在のローカルズのモードを感じさせてくれる曲が多かった気がします。会場も揺れる、突き上げる、壊れる
7曲目だかの、そうとう激しくて早いテンポの曲終わりにコウセイさんが床に転び、ギターをぶつけただかで、チューニングが狂ったらしく、それを直しつつも槙原敬之の【もう恋なんてしないなんていわないよ絶対】を口ずさむサプライズが!
客席、拍手と爆笑。
しかしまだ直らず。ローディーさん(?)に新しいギターを持って来てもらい、そこでまた歌の続きを歌うコウセイさん。かなりうまかった。いやプロのバンドマンだからそりゃそうなんだけど、そういうレベルでなく。
たぶんあれ、ローディーさんに頼らなくても自分で直せるよって意味での歌ですよね?違うのかしら(笑)
そしてラストにバラード、バラッドっぽいナンバーで締め。ロックってガキのもんだっていうけれど、おっちゃんにも響かせる、感情を全力で投げ込むロックバンド。それがスパルタローカルズじゃなかろうか。
そしてついに、犬が吠えるが。客電が消えメンバーが登場するときに五十嵐さんを呼ぶ声に、戸惑うっぽく笑いながら、そうじゃないだろーみたいな事をいう彼らしさが好きです。アッーな意味じゃなく。
一曲目は924でやった、【歩きだそうぜ】というサビが協力に印象に残る曲。
あれが再始動てか、犬が吠えるの歩みの象徴みたいな曲なのかしら。歩き出そうぜといいながら薄目開けてというラインがあるのが彼らしいというか、なんというか一筋縄ではいかないのが素敵。
2曲目はハードなナンバーで、彼女は無敵でシューティングスターだかなんだかと歌っていたような・・・。あまり聞き取れなかったけど、やたらと彼女はと歌っていたのを覚えています。こういう激しめなのはいいアクセントだと思う。なんかHoney's Dead(Syrup16gの未録音曲)みたいな感じの。
3曲目は【光】というタイトルらしい924でも一番印象的だった曲。
いつになれば俺は彼女を許せるのかな 俺は俺を許せるのだろう みたいな自問自答の歌詞と綺麗な音が胸に刺さる。五十嵐隆にしかこういう曲はかけないんじゃなかろうか。
光のようにと歌うサビまでの、その迷いや悩みが切なくて胸が熱くなる。音源で歌詞をちゃんと読みたいな。来週のヒーローみたいな切なさがある。
4曲めはたぶん新曲で赤いカラスが笑った 涙止まりそうですとか なんか手紙の文面のような歌詞が印象的でした。今日は終わって行くのですとか、なんかですます調の歌詞だった気がします。
これもかなり好きでした。
5曲目。いちばんうろおぼえ。924でやったはずで、なんか頭が壊れた彼女のほくろが好きとかなんとか。ちょっとサイケデリックな匂いのする曲だったような。
終わってから歌詞で覚えているフレーズを書いて、思い出して書いているんですが、前2曲の印象が強すぎて忘れているのかも。ちょっと激しめだったはず。
6曲目はさらに加速した曲で924で【参加賞もらいましょう】という歌詞が強く残っている曲。たたみかけるように言葉を矢継ぎ早に繰り出す五十嵐さんとメンバーの呼吸がすごいなと。
7曲目も924の曲。
【心だけをいつも探してる】【人生に意味なんてない そんなことない そんなわけない】みたいな歌詞だったはず。なんとなく負け犬っぽいメロディだったような。あれより少しだけ明るめのような。
そこで本編が終了するもアンコールが!
さあ 行こう 乾いた言葉は風になりという歌詞しか覚えていませんが系統的にはlast waltzsの新曲みたいなテイストの曲だった気がします。バラードというのか。
以上がSome Get Downのレポにならないレポです。
犬が吠えるの曲なのに、Syrup16gの曲で曲調に喩えているのを不愉快に感じる方がいたら申し訳ありません。
もうあの今も大好きなバンドはないし、犬が吠えるは犬が吠えるという新しいプロジェクトだとは分かっているし、924の時もそう書いたんですが五十嵐隆という人の持っている曲のニュアンスで近いのはというのを書きたかったのです。
3バンドとも、はっきりと個性のバラバラな面子か一つのレーベル(だよね?)に集まって、これから何かが始まって行く感じがしたイベントでした。
なにより、このイベントに参加させてくれた、Y崎B子さん。会場でご挨拶させていただいたP子さん始め、会場で今日のイベントに参加した皆様に感謝の意を表します。