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本音教育用語集(え~お)
えんそく【遠足】現在,遠足と言えば,4月の新入生歓迎遠足ぐらいだ。昔は,各学年のお別れ遠足などもあるにはあったが,授業時数の確保のためになくなってしまった。
この遠足のように,学校行事がどんどん減らされていった。マラソン大会,弁論大会,立志式,文化祭などである。このような行事を通して,自分の存在価値を見いだす生徒も多かった。勉強はちょっと苦手だが,いろいろな行事に燃える生徒がいたことは事実である。これ以上,学校行事を減らすことはできないと感じている。
オープンエンド【オープンエンド】随分昔のことだが,はじめて道徳授業の研究授業をした後,研究協議で次のような指導を受けた。「決して教師の価値を生徒に押しつけてはいけない。授業はオープンエンドで終わり,余韻を残すほうがよい」と。
モラルジレンマの授業でも同じように,オープンエンドで終わることが望ましいような雰囲気だった。このような終わり方に何となくスッキリしない,後味が悪いような感じだった。道徳は授業である。授業ならば,教師は教えるべきだ。
特に,命の大切さ,行為の善悪など教えるべき事はキチッと教えることだ。教えることをためらってはいけない時代になっていると思う。
おこさま【お子様】デパートや遊園地などに行くと気になるアナウンスがある。それは,「お子様」という呼び方である。どうして子供に様をつける必要があるのだろうか。
「子供」でいいと思う。これに対して,「お父さん」「おかあさん」である。これでは本末転倒である。子供はまだまだ未熟なものである。そいういった意味でも,「お子様」という呼び方は,マズイのではないかと思う。
これでは,子供どもがますます「オレ様化(註1)」してしまうことになる。
註1 『オレ様化する子どもたち』(諏訪哲二 中公ラクレ新書)