獄門島

著者:横溝正史
出版社:角川
初版:1971年

あらすじ

本陣殺人事件の後、金田一耕助は徴兵され前線を生き延びた。復員船の中で死にゆく戦友から預かった手紙と遺言を手に、友の妹を救うため獄門島を訪れる。そこは閉鎖的な島ならではの特殊な権力勾配が支配する土地だった。

印象に残ったセンテンスなど

3姉妹の言葉遣いが可愛らしい。
ラストで畳みかけるような恐怖

巻末の解説など

特になし。ネットでの評判では、本書が横溝正史の代表作として扱われることに不満のある人がいた。トリックと動機が甘いらしい。

感想

私が読んだ横溝正史の作品は八墓村しかないため、2作目ということになる。つまり八墓村と比べた感想しか出せないのだが、耕助も涙ぐんでいるように、とにかく救われない終わりだった。犯人が逃げ延びないという点では一応解決したことになっているが、冒頭で姉妹の美しさが描かれてしまうために寂しい展開だ。あとこれは八墓村でもそうだったが、聡明(狡猾)な女性を描くのが上手いし、好きなのだろうか?

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