自炊に不慣れな人ほど、台所は広い方がいい
自分は今一人暮らしなので、当然ながら、食事の支度を自分でしている。
気合を入れすぎては続かないので、週に1,2回は息抜きと気分転換を兼ねて外食またはテイクアウトを混ぜているが、まず自炊といって良い頻度じゃないかと思う。
と言っても、料理がそれ程好きと言う訳でもない。
実家に居た時、一人暮らしをするのを想定してできるだけ手伝ったり、当番制で自分が食事を担当したりはあったけれど、元々、実家の台所の主は母であって自分ではない。
なので、作る回数の割には上達具合も「お手伝い」の域を出ず、いざ一人暮らしを始めるまで、辛うじて数品を作れるようになっただけだった。
ただ、その数品と言うのが、流石に主婦として年季の入っている母が、手間の削減と、飽きのこない味と、栄養価をきちんと考えて作ったメニューなので、今のところは体調を崩す事もなく、しっかり食べられている。
今はそれらをローテーションしつつ、料理本の初歩の初歩から始めて、一つずつレパートリーを増やそうとしているところである。
で、そんなレベルにある自分が、部屋選びの時に知っておけばよかった、と度々思っているのが「二口コンロでもう少し広い台所にするべきだった」という事だ。
一人暮らしを始めた頃から、自炊しようと決めてはいた。
ただ、自分の料理に対する苦手さもよくわかっていたし、他にも初めて、あるいは久しぶりの事が多くある新生活である。
そんなに凝った料理をする事もないだろうから、最低限の広さとコンロ一口さえあればいいや、と考えて、部屋選びの時もほとんど考慮しなかった。
が、半年を経て思うのは、「料理初心者だからこそ、台所は広さもコンロの口数もあった方がいい」という事だ。
料理に限らないが、初心者と言うのは動きに余裕が無い。
あれをこっちでやって、出来るまでの間にこれをやって、その後の準備の為に…という動作の中で、野菜の切りくずは散乱し、調味料はどこかしらに飛び散り、洗い物は溜まっていく。
なので、キッチンにはこういうエラーを許容できるだけの広さが欲しい。
スペースがあれば一つ一つの作業にもゆとりができるし、周りに物を置ける。
もう一つ、初心者のうちは、作れる料理はおそらく汁物と煮込みがメインになると思う。
汁物・煮物というのは、初心者にも作りやすいだけでなく、溜まった材料を大量に処理出来て、栄養も取れ、更に作り置きができる、自炊初めにはうってつけのレシピである。
その時にコンロが一口しかないと、同時に作れるものがどうしても一つだけになってしまう、これは痛い。
二つ同時に作るなんて、そんなマルチタスクみたいな事できるか、と思われる初心者の方も居ると思うが、やってみると、鍋を火にかけて待機している時間は結構あるので、まずはやってみて損は無い。
今の家にはとりあえず1年は住もうと思っているので、その後の話になるが、次に住む家には、必ず二口コンロ+広いキッチンスペースがある所を選ぼうと思っている。
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