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地域で本をつくる①「ジモトブックス創刊に向けて」

はじめまして。

兵庫県加東市という、人口4万人の小さなまちで活動しているひとり出版社、スタブロブックスの高橋と申します。

今から9年前の2014年に生まれ育った加東市にUターン移住し、2020年4月21日にスタブロブックス株式会社を立ち上げました。

出版社をつくった経緯は別のマガジンやPRタイムズで書いているのでご興味があればご覧ください。


地元で出版業をはじめて3年半。これまでにいろいろなタイプの本を6冊刊行してきましたが、そのあいだにもずっと温めてきた本づくりの企画がありました。

それが、このマガジンで制作プロセスをご紹介していく「ジモトブックス」です。

「ジモト」という響きから、「地元の本??」とイメージされるのではと思います。

それで正解なのですが、もう少し踏み込んで説明すると…

地域で本づくりチームを立ち上げ、そのチームが主体となって「一冊まるごと地元の本」の企画から編集、制作までをおこなう

そうして完成した「一冊まるごと地元の本」を全国の書店にお届けし、利益と人を地元に引き込むことをめざす

さらにひとつの地域に留まらず、全国のいろんな地域で「一冊まるごと地元の本」がシリーズとして生まれていくしくみにする

という感じです。

旅行本のように思われるかもしれませんが、スタンスが違います。

いちばん大切にしたいのは、本づくりに地域の人たちが参画し、地域のみんなで知恵を絞ること。

旅行雑誌や自治体が取り上げそうな場所を紹介するのが目的ではなく、地域の本質的な価値や日常の風景を大切にします。その地域で暮らしている人の営みにスポットを当てます。出版社という立場から大上段に地域を切り取ろうとするのではなく、もっと地面に近い目線からその地域の面白さをあぶり出そうとします。

そうした本づくりの根幹の部分で地域の人たちの意見をもらいながら制作を進めていく、それがジモトブックスです。

もはや本というより、企画というか、プロジェクトというか、実験のような感じですが…

すでにスタブロブックスの所在地である加東市で、ジモトブックスの創刊に向けた具体的な準備をスタートさせています。チームに巻き込みたい人たちに声をかけていったり、地元の風景の写真を撮ったり、寄付の協力を得るために地元企業や商工会、金融機関などに説明や相談に伺ったり。

まずは加東市でジモトブックスのモデルをつくり、その後は全国各地に広めていきます。「私の地元でも地域の人たちと本づくりをしてみたい!」そんな熱い思いをもつ方はぜひ気軽にお声がけください。全国各地のプレーヤーの皆さんと組んで、各地の特色ある地元本を一緒につくっていけたらと願っています。

このマガジンでは、ジモトブックス創刊号を立ち上げるまでのプロセスをできる限り可視化し、みなさんと共有していけたらと思っています。

地域の人たちと本づくりチームを結成し、地元の本を一緒につくる。

完全に同じような前例がない企画だけに、うまく進んでいくはわかりません。わからないなりに、地元を泥臭く往復しながら地域の当たり前を見つめ直し、他の地域にも発展させていけるようなジモトブックスの創刊につなげていければ最高です。

ジモトブックスシリーズ、こうご期待!

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