【今日の臨床】小6の時に突然右目の視力が0.1になってしまった40代男性。
※写真は施術中のイメージ写真で、本文とは関係ありません。
この男性は、別の主訴で来られたのですが、こういう症例も珍しいので取り上げます。
ちなみに、右目が0.1になった時、左目は1.2くらい視力があったそうです。
で、結論から先に言うと、この男性の右目が突然0.1になってしまったのは、右前腕の張りによる右手首の詰まりが原因となったようです。
足を触診すると、右足の示趾(人差し指)と中趾(中指)の中足骨の硬さが出ていました。
この部分の対応する場所は、右前腕です。
MP関節の辺りも硬さが出ていたので、初めは転倒して右手首を突いた際に痛めたのだと思いました。
右手首を突いて、右手首が詰まり、右目に影響が出たのだと推測したのです。
また、右目と密接に繋がりのある右腎臓の反射区も硬くなっていました。
右腕を触ると、右手手根骨や右尺骨の遠位端(手首側にある端)に強い緊張が出ていたので、まずは右手首から緩めてみました。
しかし、思ったほど緩んできません。
だいたいこういう時は、原因に対してアプローチ出来ていません。
もしかして、右手を突いたのは違うのかなと思ったので確認をすると、小2から小6まで少年野球のピッチャーをやっていたそうです。
他にピッチャーがいなかったみたいで、痛みがあっても投げていたそうです。
その影響で、右肘が腫れたこともあったそうです。
それを聞いてなるほどと思いました。
改めて右前腕の張りを緩め直し、右足を触ると中足骨の硬さや腎臓の反射区の硬さが緩んでいました。
この男性は、頚椎4番の右側にゴリゴリとした凝りがあるのですが、相当昔からあるとのこと。
実はこのゴリゴリも、右前腕の張りが原因でした。
何故なら、このゴリゴリした凝りも、右前腕を緩めた後、かなり小さくなったからです。
整理すると、小学生の頃、痛みがあるのに無理に投球を続けたことで、右前腕の筋肉が異常に張ってしまった。
その張りが右手首の詰まりとなって、右半身の体液や血液の循環が悪くなり、腎臓へ負担が掛かった。
負担が掛かり続けたことで、腎臓が疲弊して、密接に繋がりのある目に影響が出た。
突然0.1になった訳ではなく、恐らく徐々に進行していたものと思われる。
施術後は、目が見えやすいと仰っていたので、右手首の詰まりが抜けて、流れが良くなったことで、目の見え方も変わったはずです。
手首もしくは足首が詰まると、体液や血液の循環が悪くなり、腎臓に負担が掛かることを覚えておきましょう。
また、腎臓と目は密接に繋がっているため、腎臓の働きが低下すると、目にも影響が現れるのです。