【マルシェで出会う新たな変化への兆し】-pasion-(エッセイ小説)
TRIP STORY とは？
何かと忙しい日常を過ごす主人公たち。
そんな主人公が“旅”へ行き
「本当にしたいこと」
を見つける明日への
希望を描いた[エッセイ小説]です。
この物語があなたの人生にとって
大切なきっかけが見つかる
“旅のガイド”
となりますように。
物語の舞台
-店名-
pasion-ﾊﾟｼｵﾝ-
-出店情報-
下記のInstagramアカウントをご覧ください！
-Trip Story-
主人公紹介30代の由香は、
自分のお店を切り盛りするオーナーだ。
日々、訪れる人たちとの
交流を大切にしながら、
心を込めてお菓子を作り続けている。
仕事への情熱を持ちながらも、
ふとした瞬間に
「新しい発見や学びが欲しい」
という思いが心に芽生えることもある。
ある日、出会ったマルシェでのお菓子が、
彼女の人生にそっと変化の予感をもたらす
――彼女のこれからが、
少しずつ新たな方向に動き出そうとしていた。
《果物が繋ぐ新たな道》
由香は、自分のお店を経営する日々の中で、
何か新しい刺激を求めていた。
そんなある休日、
立ち寄ったマルシェで、
地元のお菓子やシロップのお店
「pasion」さんのブースに出会う。
ディスプレイされた
焼き菓子から漂う
甘酸っぱい香りに心が惹かれ、
由香は思わずひとつを手に取った。
「これは、どんな果物が使われているんですか？」
由香の問いに、「pasion」の店主は、
嬉しそうにその果実が
育つ畑や農家さんの話を語り始めた。
使われているのは地元の果実で、
収穫の時期に合わせてお菓子も変わるのだという。
焼き菓子を一口かじると、
由香はその味わい深さに驚いた。
豊かな香りと甘酸っぱい風味、
地元の風土がぎゅっと詰まっている気がする。
日々の忙しさに追われ、
自分の店もどこか型通りに
なっていたけれど、
こんなふうに土地の魅力を
生かした料理を提供できたら…
と考えると、心が躍った。
その小さなお菓子との出会いは、
由香の中で何かを変えるきっかけとなった。
自分のお店にも、
もっと地元の素材を取り入れ、
地域の魅力をお客様に
伝えられるような店にしたい――
そんな新たな目標が生まれたのだ。
この日を境に、
由香は少しずつ地元の農家を巡り、
彼らが育てる果物や野菜について学び始めた。
pasionさんの焼き菓子がくれたのは、
人生の新しい一歩だった。
