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大学生家庭教師をつけるべき中高生ってどんな子?


大学生として家庭教師を始めて早2年になります。
「どんなこと教えてるの?」とか「どれくらいの学力の子なの?」とかも聞かれますが、1番踏み入った質問はこれです。

大学生を雇う家庭って受かる気あるの?

要は、本当に学力をあげたいなら大学生を頼るのは不適切ではないか、という質問です。

確かに社会人のプロ講師に比べれば、付け焼き刃的な指導になりそうですもんね。

塾講師がたまたま大学生だったとかならまだしも、最初から大学生とわかっていて雇うのは、意味がわからないというのが大学生側の意見でもあるのです。

この記事では、家庭教師を雇いたいけど大学生の指導は果たして大丈夫なのか?と疑問を持つ親御さんや学生の方へ向けて、家庭教師を2年続けた私なりのメリット・デメリットを伝えます。

では、どうぞ。

大学生家庭教師のメリット

身近な目線から会話ができる
これは親にも社会人講師にもできないことです。

生徒の中には、大人に指導される場合と、大学生に指導される場合では、反応が違うことがあります。

実際、私が担当している生徒も、お父さんからの言葉には反抗的なようですが、それに対する不満も含め、私には色々と話してくれます。

これは学生アルバイトの特権といってもいいです。

なので、反抗期で親御さんとあまり口をきかないとか、そもそも家庭で自己開示する場面が少ないとか、そういった生徒さんとなら良い化学反応が起きるかもしれませんね。

②大学生は基本暇なので、時間の融通がきく
これは家庭教師を始めてから気づいたことです。

大学生って、所属しているサークルにもよりますが、平日夜とか土日とかを空けやすいんですよ。

授業は好きに組めるし、中高生と違って課題にあまり時間を取られないので。

なので部活終わりの遅い時間から始めたりとか、体育祭・文化祭のようなイベント時に指導日をズラしたりとかが容易にできるんです。

ある程度形式化された学習塾だとイレギュラーな日程変更はできないと思うので、そういった意味では学生を雇う方がやりやすいです。

③通っている大学について詳しく話ができる
私はこれが家庭教師最大のメリットだと思っています。高校生の指導においては特に。

同じ大学に塾講師のアルバイトをしている友達がいるのですが、なんと彼、塾の決まりで、大学生であることを生徒に言っちゃダメなんですって。

なので、通っている大学のこととか一切喋らないらしいです。学生アルバイトは皆大人として接しているそう。

ですが、高校生は往々にして進学先に悩みます。学校だけじゃなくて学部まで決めないといけないのだから、大変です。

そんな時に家庭教師であれば、大学生活のリアルを説明してあげられます。

実際私も、大学の時間割とシラバスを生徒に見せたことがあるのですが、かなりウケが良かったです。

何より「楽しそう!」と言ってくれたことが嬉しかったですね。大学での勉強に興味を抱いてくれたみたいで、受験勉強のモチベーションに繋がっていました。

大学に進むこと自体ピンと来ていない生徒さんの場合、勉強ばかりするよりも、大学生と雑談しながら勉強する方がやる気に繋がりうるのかもしれませんね。

大学生家庭教師のデメリット

ここまで大学生家庭教師の良さを綴ってきましたが、忘れていけないのは、大学生はアマチュアだということです。デメリットは容易に想像のつくものばかりでしょう。

①指導経験が浅い
大学生を雇用する時点で自明ですが、指導歴は多くても2~3年といったところです。

扱う教材は始めてのものばかり。

担当してきた生徒の数も社会人のプロ講師に比べれば圧倒的に少なく、ノウハウがある状態で生徒と接するというよりは、生徒と接する中でノウハウを構築していくといった方が適切です。

とてもじゃないけど頼りになりません。

②急に辞められる可能性がある
これは学生を雇う最大のリスクです。

みなさん、学生時代のアルバイトはどれくらい続けましたか?
それは計画のもと続いたものですか?

何が言いたいかというと、大学生の人生設計はある意味で行き当たりばったりだということです。

嫌なバイトがあれば辞めればいいじゃん!
留学に行きたいなら行ったらいいじゃん!
こんなに時間があるのは、大学生のうちだけだから!

という考えをするのが大学生(私もそうです)。

他にやりたいことができたら、家庭教師のバイトなどすぐに辞めてしまうでしょう。

③知識が完璧ではない
見落とされがちですが、試験範囲を完璧に間に合わせた学生なんてこの世に1人も存在しません。

実際私も京大に受かってはいますが、6〜7割くらいの点数を取って受かったので、残りの3~4割はわからないまま受験を終えたことになります。

苦手分野もたくさんあります。

そういった分野は自明に教えるのが下手になります。何なら答えを見てもよくわからない時もあります。

事前に準備できる分はやりますが、指導中にトラブルはつきもの。

教えてて「わからない……!」となる場面なんてしょっちゅうです。京大生でこれなんだから、他の大学の学生なんてもっとですよね。

この道何十年!みたいなプロならそういった欠陥は少ないはずなので、やはり埋められない差はあるといえるでしょう。


よって、

結論:成績アップ以外に求めるものがハッキリしているなら大学生家庭教師は良い。

になります。

正直学生アルバイトなんてプロ講師以上に当たり外れが大きいと思うので、気になるなら一旦体験してみるのも全然アリだと思います。

しかし、決して指導のプロではないので、大幅な成績アップを狙うのであれば、生徒にとっても教師にとっても荷が重すぎます。ご注意を。

大学がどんなものか教えてあげてほしいとか、部活が忙しくて近所の塾とスケジュールが合わないとか、そういった目的や事情があるのであれば、きっと上手くいくはずです。

良いマッチングが生まれますように。

ではでは。

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