【No.25】採用工学のススメ ~面接で緊張すると一発アウトな理由は「自分の実力が出せない」ことなんかじゃない~
No.25
━━━━━━━━━━━━━━採用工学のススメ━━━━━━━━━━━━━━━━
面接で緊張すると一発アウトな理由は「自分の実力が出せない」ことなんかじゃない
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みなさん、こんにちは。藤原ユウマです。今週も採用工学のススメをお読み頂きましてありがとうございます。
混迷を極める豊洲市場移転問題ですが、小池都知事の暴走っぷりが光ります。小池都知事は「築地は安全だ」と言っていますが、それであれば豊洲も安全だという論理破綻を起こしていますよね。小池都知事の最大の問題点だと思われるのは、やみくもに豊洲に対する都民の不安をあおり、よく調査もせずに移転延期の判断をして、使われない豊洲の維持費を垂れ流しながら、最終的には6000億円もの税金の無駄遣いを導く恐れがある点だと考えます。
築地と豊洲を同じ土俵に上げてその安全性を比較することをせずに、感情論で安全や安心についての議論を煙に巻いています。小池都知事は豊洲の地下水のベンゼンが環境基準の100倍であることを問題視していますが、地下水は飲む訳では無いので問題ないと理屈が通じる人ならだれでもわかっています。環境基準はあくまで理想であって、ゼロリスク信仰のようにむやみに追いかけることによって、まさに今のような無駄な期間や費用が発生してしまいます。
ちなみに地下水のベンゼンが100倍であっても法的にも科学的にも安全とのことで、小池都知事は先日ようやく豊洲が法的に安全であることを認める旨を発表しています。これは昨夏の就任時からわかっていたことで、豊洲は一切変わっておらず、変わったのはヒステリーを起こした都知事の感情だけ、という顛末ですね。
ちょっと調べてみればわかることですが、築地と豊洲を比べるとどうみても豊洲の方が安全なんですよね。築地は耐震性の問題もあって、法令上の安全も満たせていませんし。この状況下で豊洲だけをピックアップして、現実離れした基準値である環境基準を満たしていないことを(ある種意図的に探し出して)問題視して都民を混乱に陥れた点については小池都知事の大きな失跡でしょう。
「豊洲は安全であるが、安心が無い」「築地には安心もある」というような比較論をだしていますが、様々なメディアで築地の悲惨な状況が暴かれ、豊洲の方がダメじゃんという認識が広がってきていますよね。両者が白日のもとにさらされて、結果的には「何で両者を同じ基準で比較しなかったんだっけ?」「何で築地の状況を隠してたんだっけ?」ということで、その意思決定プロセスやスタンスへの不信感が小池都知事に大きな逆境として襲いかかってくるのも時間の問題でしょう。
現状でも抜群の支持率を誇っていますが、支持率をキープするために行った感情的な移転延期判断が、結果的に自らの首を絞める形になるのはなんだか切ないですね。クールビズの施策や満員電車の解消など、その他の分野での実績や進むべき方向性は小池都知事は素晴らしいものがあったのですが。
早晩詰むのは見えていたので、もっと早めに「すみません、間違っていました!」って言えれば良かったのになぁと残念でなりません。けれども、一方ではその論理破綻を含めても支持率が高いという現実もあるので、この問題での失態イコール小池都知事の失脚とは必ずしもならないような気がするのは興味深い所ですね。
先日から「音楽を販売しないアーティスト」として23歳の若手ラッパーが話題をかっさらっています。チャンス・ザ・ラッパーという名の若者は、これまで作品は有料で販売したことは無いにも関わらず、グラミー賞で3冠を勝ち取りました。彼は、多くのメジャー・レーベルから契約オファーを受けるも全て断り、soundcloud(音声ファイル共有サービス)などでのストリーミング配信のみという形式で楽曲をリリースするというスタイルをとっています。
実際、彼の新作アルバム「Coloring Book」もアップルミュージックからの独占配信(2週間限定、以降はSoundCloudで無償提供)となっており、前例の無いスタイルでアーティスト活動を展開しています。ミュージシャンが音楽販売で稼がないというのは次の時代につながる新しいスタイルですよね。実際、CDが売れない時代と言われて久しいですが、その間アーティストは収入源をライブやそこでのグッズ販売に移しています。
音楽業界は先進的とよく言われますが、この流れは他の業界にも波及していくかもしれませんね。特に生活必需品ではないような、エンターテインメント性や嗜好性の高い分野では応用が利きそうです。マンガを販売しない漫画家、映画を販売しない映画館などなど。娯楽に溢れた現在においては、いかに認知・リーチしてもらうかという最初の入り口をこじ開けることの重要性が増してきていますので、そのキャッシュポイントを別口で用意するというビジネスモデルは今後も出てくるかもしれませんね。
■グラミー賞、「音楽を販売しない」チャンス・ザ・ラッパーが新人賞含む3冠に
http://bmr.jp/news/174029
さて、それでは今週の内容です。
【今週の目次】
1.面接で緊張すると一発アウトな理由は「自分の実力が出せない」ことなんかじゃない
2.今週のトピックステーマ
3.気になるアイテム
4.お悩み人生相談 Q&A
5.読者感想コーナー
6.終わりに
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1.面接で緊張すると一発アウトな理由は「自分の実力が出せない」ことなんかじゃない
3月1日以降の情報解禁以降、リクルートスーツが急に増えましたね。この時期は、企業の採用コンサルティングも増えますが、学生さんや求職者の方からのコンサルティング依頼も増えるタイミングなんです。で、良く議題になるテーマで「緊張」というものがあるんですよね。面接後に感想を聞くと「緊張したんですけど上手く自分を出せました!」と答える学生さんが多かったり、反対に面接官でも「ビックリするほど緊張が伝わってきました。」と言ったりします。
就職活動をする学生、転職活動をする社会人にとって、または選考活動をする人事担当者にとってみても、この「緊張」というものは重要なテーマなのですが、個人的には選考において「緊張」はあまり良く無いものだと思っています。もう少し丁寧に言えば、緊張はしてしまうこともありますが、それが相手に伝わることは良く無い訳です。では、これはなぜでしょうか。多くの人は「緊張してしまうと、自分自身を出せないから」という理由を挙げますが、これは違います。
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