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【本当に怖い】高血圧

みなさんこんにちは、救急医のかたかたです🚑
日々活用できる、知ってて自慢できる救急の知識を提供しています👊🏻

ちなみに推し活中(笑)のサトマイさんの本を紹介させてください。
めちゃくちゃいい本です。

今回は、高血圧について説明していきます。
聞いたことない大人はいないというくらい有名な高血圧ですが、ほったらかすと本当に怖い疾患です。
まずは高血圧について正しい知識をつけ、高血圧になったらきちんと治療ができるように見ていきましょう!


結論

高血圧は年齢、肥満、他の病気など様々な理由で起こりうる。
予防することが大前提で大事であり、発症した場合は治療をしっかり受けないと重大な合併症に苦しむ。
大体が無症状のため注意!


高血圧とは

簡単な定義

血圧の定義はご存知ですか?
まず血圧とは、収縮期血圧と拡張期血圧の2つから成り立っており、いわゆる「上の血圧」と「下の血圧」です。
心臓が力む時に力強く出る血圧が収縮期血圧、心臓が緩まる時に出る血圧が拡張期血圧です。
表し方が「収縮期血圧/拡張期血圧」で単位はmmHgで、例えば120/80 mmHgと表されます。

血圧の正常値とは収縮期血圧が120以下、拡張期血圧が80以下のことをいいます。
そして高血圧は以下を示します。収縮期もしくは拡張期の血圧のいずれかが以下に該当すると高血圧となります。

  • 121〜129 / 〜80 mmHgが正常高値

  • 130〜139 / 〜90 mmHgがステージ1の高血圧

  • 140〜 / 90〜mmHgがステージ2の高血圧

しかしこれらはタイミングや場所によって変わってしまうことあります。
以下も参考にしてください。

白衣高血圧

病院に来ると血圧があがっちゃうんだよねーっていう人いませんか?
白衣高血圧とは、家では正常なのに病院で測ると血圧が高くなることです。
病院に来ると緊張しますよね。

仮面高血圧症

そして逆に家では高いけど病院に来ると下がる方もいます。
不思議ですよね。
こちらもストレスや食生活など様々な原因があります。

血圧は一時的な変動もあるため、たまに測るだけでは正確な判断が難しいことがあります。なので毎日の測定が重要です。


高血圧の種類

原発性(本態性)と二次性とがあります。

原発性(本態性)高血圧

なにかによって高血圧が起こるわけではなく、様々なリスクにより発症もしくは原因不明なものを言います。
以下リスク参照。

  • 加齢

  • 肥満

  • 家族の中に高血圧の人がいる

  • 塩分摂取が多い

  • アルコール多飲

  • 運動不足

  • 睡眠不足 など

私の記事を見て勉強されている方からすると肥満って万病の元やん、って思ったでしょう。そうです、肥満は本当に様々な病気のもとになっています。

塩分摂取量については、1日3g以上がリスクを上げるとされています。
WHOの推奨値は6g以下ですが…。
そして嫌な事実として、日本人の平均摂取は10g程度と外国と比べて明らかに多いです。

ただ、上記をよく見ると加齢と高血圧家族歴を除けば、予防に大きな寄与ができそうではありませんか?

二次性高血圧

なんらかの病気があり、それによるもしくはその治療により起こる高血圧のことを言います。
少し専門的ですが、簡単に原因を以下に示しておきます。

  • 薬剤(ピル、鎮痛剤、ステロイド など)

  • 腎臓病

  • 腎臓の血管異常(腎臓自体ではなく腎臓につながる血管に異常がある状態)

  • 睡眠時無呼吸症候群 など

すぐにはアプローチできない原因が多いですが、健康を維持していれば腎臓病なども予防できるところがあります。
やはり健康でいることが大事であり、尊いですね。


高血圧の合併症

合併症は言葉としてご存知でしょうか。
今回で言うと高血圧のせいで生じた病気といったところです。
テーマのように、まさに本当に怖いものなのでしっかり見ていきましょう。

  • 心臓機能低下

  • 虚血性心疾患

  • 大動脈疾患

  • 脳卒中

  • 慢性腎臓病 など

心臓が悪くなったり、血管が悪くなったり、脳に出血が起こったり、腎臓が悪くなったり、結構重症ですよね。
20/10 mmHg程度の上昇で上記のリスクが2倍上昇すると言われています。

救急医をしていて思うのが、これらの病気で命を落とす人がいると言う重大な事実と共に、命は落とさなくても重大な障害が残る人も多いという事実があります
比較的早くに発見されると命は落とさずに済むことはありますが、後遺症として風邪を引いただけで心臓が異常に反応する、脳卒中後に体に不自由が残る、気管切開をして首からチューブを挿入しないと呼吸できないなどの症状が残る人も珍しくありません。

高血圧は普段はほとんど症状を来さないため、気付きにくいものであるとともに治療をしようと思う気持ちが弱まります。よく治療を自己判断で中断している人が多いです。
せっかく予防できるのに、のちのち重大な病気を招くような真似はしないでください。
かかりつけ医と共に治療に専念しましょう👊🏻
治療内容については今回は割愛します🙇🏻‍♂️


最後まで読んでいただきありがとうこざいます!
ではまた!


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